奥深きスパイスの世界に踏み込んでみませんか? スパイス”の特徴と使い方を専門店(レピス・エピス)に聞きました

2016.11.8
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料理の基本は「さしすせそ」と言いますが、スパイスも料理にアクセントを加えてくれる重要な調味料です。

コショウや唐辛子などは、よく使うものですが、コリアンダーやクミン、カルダモンなどの馴染みのないスパイスは、「使い道はカレーやハンバーグくらいじゃないの?」と考えている方も多いはず。

スパイスは、上手に使えば調理の幅が広がります。そこで、今回は都内に5店舗を構えるスパイスとハーブの専門店「レピス・エピス」を訪問。スパイスの奥深き世界を教えてもらいました。

料理はもちろん、実はスイーツなどにも合うスパイス。隠し味に加えていつもと違う風味に、みなさんもきっと驚くはず!?

「コリアンダー・ターメリック・クミン・八角・カルダモン」。それぞれどんな特徴があるの?

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こんにちは。レピス・エピス自由が丘店の浮田沙綾(うきたさや)です。パティシエに憧れて昔はお菓子づくりの勉強をしていたのですが、食への関心からレピス・エピスで働きはじめて約3年。すっかりスパイスやハーブの魅力にはまっています!

今回、ご紹介するのは一般的なスーパーでも手に入りやすい、コリアンダー・ターメリック・クミン・八角・カルダモンの5種類のスパイス。

スーパーなどで売られているのは、パウダー状になったものがほとんど。ホール(挽いていない状態のスパイス)が欲しい場合は専門店のほか、インターネットなどで購入することができます。

それでは各スパイスの特徴を説明していきましょう。

 

◎ 爽やかな香りが特徴の「コリアンダー」

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コリアンダーは目がさめるような清涼感のある香りと、生姜のようなすっきりとした辛みが特徴。パウダーが使いやすくておすすめです。

相性が良いのは鶏ささみや白身魚などの淡白な食材。ふりかけて使えば、食材に爽やかな香りが付きます。水分に匂いが移るスパイスなので、ホールのままピクルス液に入れても香りが楽しめますよ。

 

◎ 色付け以外に、味のつなぎ役にもなる「ターメリック」

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ターメリックはウコンを粉末にしたもので、独特の土臭さがあり、少しだけ苦味があります。主に料理に黄色い色を付けるために使われますが、異なる食材のつなぎ役として、酸味を抑えたり、甘みを引き立ててくれます。

ターメリックはトマトと相性が良いので、鶏肉のトマト煮込みに加えると味に深みが増します。ただし加えすぎると苦味やエグみが出てしまうので、加え過ぎにはご注意を。味見をしながら少しずつ加えていけば失敗することはないと思います。

土臭さが苦手な人は、油をひいていないフライパンで、こがさないように弱火で軽く煎ってから使うと匂いを抑えることができるので、覚えておいてくださいね!

 

◎カレーの香りのもとになるスパイシーな香りの「クミン」

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クミンはカレーの風味のもとになるスパイスで、香りはカレーそのもの。油で炒めると香りが引き立ちます。特徴は少し甘みのある刺激的な香り。味は少し苦味があります。

クミンは強い香りを持つので、牛肉やラム肉などにパウダーをふりかければ臭み消しにも使えます。また、サラダやドレッシングにふりかけるとスパイシーな風味が楽しめるでしょう。

 

◎ 独特な甘い香りでスイーツにも使える「八角」

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中華料理でよく使われる八角は、星型の形と独特な甘い香りが特徴です。豚肉と相性が良く、私は白菜と豚肉を使ったロールキャベツに八角を加えています。

相性の良い食材は、豚肉のほかに、冬瓜やチンゲンサイなどの淡白な野菜です。豚肉で角煮やチャーシューを作る際は、煮込む直前のタイミングで、調味料と一緒に入れて煮込みましょう。

冬瓜でパイタンスープを作る際は、お湯が沸いたタイミングで具材と一緒に加えて煮込むことで、八角の香りが引き立っておいしくなります。チンゲンサイは炒め物にする際に、仕上げの工程で、パウダーを加えることで本格的な中華の味が楽しめますよ。

八角は風味が強いので、加え過ぎに注意!星型のまま使わずに、1〜2片をちぎり取って使うだけで十分風味が付きます。

 

◎ 肉や魚の臭み消しや、飲み物に香りを付けられる「カルダモン」

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「スパイスの女王」と呼ばれるカルダモンは柑橘系に似た清涼感のある香りと、強い苦味が特徴のスパイスです。風味が強いので、クミンのように肉や魚の臭み消しにも使うのが一般的な使い方。

ご家庭ではパウダー状のものが使いやすく、肉や魚に下ごしらえの段階でふりかけると臭みがとれ、清涼感のある香りが加わります。

 

なんとジャムやケーキにも、スパイスは「スイーツ」にも使えます!

Pumpkin confiture, jam, sauce, spices Stone table

スパイスは料理に使うイメージが強いですが、実はスイーツにも使えることをご存知でしたか?ジャムやケーキ、飲み物など、意外なスパイスの使い方をご紹介します!

◎コリアンダー
清涼感があり、鶏肉や白身魚など、淡白な食材と相性のよいコリアンダーは、柑橘系の果物にもぴったりのスパイス。ヨーロッパではオレンジジャムにホールスパイスを入れて風味を加えることがあります。

◎クミン
加えた食材にスパイシーな香りをつけてくれるクミンは、りんごとも相性がいいスパイスです、焼きりんごやジャムにパウダーを加えると、エスニックな風味になり、いつもとは違うりんごのスイーツが楽しめます。

◎八角
独特の甘い風味を持つ八角は、その香りを活かして、パウダーをシナモンやジンジャーと組み合わせると、スイーツにアクセントを加えてくれます。

杏仁豆腐やパウンドケーキ、ジャムや、意外なところではキャラメルアイスなどにパウダーを混ぜるのもおすすめ。八角の甘い香りが加わり、おなじみのスイーツが複雑で奥深い味わいになります。

◎カルダモン
強い清涼感があるカルダモンは、少量のパウダーをコーヒーや紅茶、チャイなどの飲み物に入れれば、食後にぴったりな香りに変化します。

ケーキやクッキーなどのスイーツに入れるのもおすすめで、北欧ではパンやケーキを作る時に、シナモンの代わりにカルダモンを使うそうです。シナモンと比べるとすっきりと爽やかな香りなので、大人向けのスイーツに仕上がります。

スパイスは湿気に弱い。保管は容器で密封を!

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ここまでそれぞれのスパイスの特徴や使い方についてご説明しましたが、スパイスは、そのまま置いておくとだんだんと風味が損なわれていくので、購入後の保管には注意しましょう。

スパイスは紫外線や湿気に弱く、香りが弱まってしまいます。特に湿気はスパイスの大敵!保管する時は密封容器に入れ、乾燥剤を一緒に入れておきましょう。

スパイスは冷暗所に保管するのがオススメですが、冷蔵庫での保管はあまりおすすめできません。それは、庫内と室温の温度差で容器の中に結露が生じてスパイスが湿ってしまうから。同様に、湿気を避けるため、洗い場から少し離れた場所に保管することも大切です。

ホールスパイスを長期間保管する時は、少量ずつラップで包み、ジップロックに入れて、酸化をふせぐため、できるだけ空気を抜き取って冷凍庫に入れます。スパイスは紫外線に弱いので、ジップロックの上からアルミホイルをかけ、紫外線を防ぐとより良いです。

味噌や醤油の感覚で、試しに使ってみてください。調理の幅が広がります

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私たち日本人は日常的に味噌や醤油をよく使います。同じように、日常的にスパイスを使う国や地域では、スパイスは毎日のごはんづくりに欠かせない調味料。世界のそれぞれの土地に合った調理方法が確立されています。

馴染みがないスパイスは、使いにくいもの。でも、試しに使ってみてください。スーパーでも数百円で買えますので、気になったスパイスを買って料理に加えてみると、意外にいろいろな料理に応用できると感じてもらえると思います。スパイスを自在に使いこなすことができれば、間違いなく調理の幅は広がるはずです。

肉や魚、野菜の風味付けだけでなく、時にはジャムやスイーツ、飲み物にも。奥深いスパイスの世界に、あなたも踏み込んでみませんか?

 

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