3月3日はひな祭り。みなさんのご家庭でも、すでにひな人形を飾っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
ちなみに、ひな祭りの起源について諸説ありますが、体調を崩しやすい季節の変わり目に子どもを守るため、お雛様に厄を移し、子どもの健康を祈ったことがはじまりだと言われています。また、桃の花を飾るのも、「魔除け」の力があると言われているためです。
普段は忘れがちなことですが、行事には古来からのしっかりとした理由があるんですね。
そんなひな祭りを、今年は華やかでかわいい料理を作って楽しんでみませんか?
今回は、料理創作ユニットのGoma(ゴマ)さんに協力してもらい、ひな祭りの食卓を彩るかわいい料理の作り方を教えてもらいました。Gomaさんは「食」をテーマに、イベントの料理をプロデュースしたり、絵本や雑誌のスタイリングを行うデザインユニット。すなわち、食卓を彩るプロなのです。
Gomaさんが提案するかわいくて、カラフルな料理を娘さんと一緒に作れば、大人になっても忘れない素敵な思い出をプレゼントできるはずです!
■監修者はスタイリングから絵本まで手がける料理創作ユニット!
Gomaさんは中村亮子さん(写真左)、アラキミカさん(写真右)のおふたりで活動する料理創作ユニット。
雑誌の料理スタイリングや企業の商品デザイン、ものづくりワークショップなど活動は多
岐にわたり、NHK教育テレビや東海テレビ、BSフジなどでは子ども向け番組の料理創作を担当。現在も実用書や絵本の出版などを通し、親子で作れる食や工作の楽しさを伝え続けています。
そんなおふたりに作ってもらう料理は、こちらのふたつです。
■ちらしひなにぎり
■桃の花デコCAKE
どちらも完成が楽しみな、かわいらしい料理ですね。まずは「ちらしひなにぎり」から作り方を教えてもらいましょう!
■ちらしひなにぎり&野菜手まり寿司の作り方
この料理は具材を混ぜたちらし寿司を、おひな様のようなおにぎりと野菜の手まり寿司に変身させます。色づかいもかわいいこの料理、どうやって作るのでしょうか?
◎材料(2皿分)
<酢飯>
・米 2合
・寿司酢 大さじ4
・焼き海苔 縦に2/3に切ったものを2枚(ひなにぎり1体あたり1/3枚)
<ちらし寿司の具材>
○塩鮭 1切れ分
○絹さや 30g
○赤カブの漬物 直径5〜6cmほどのものを1/2個
○錦糸卵
・卵 1個
・塩 小さじ1
・片栗粉 小さじ1
○干し椎茸とにんじんの薄味煮
・干し椎茸 3個
・にんじん 1/2本
・砂糖、料理酒 、みりん、醤油 各大さじ1
○きゅうりの浅漬け
・きゅうり 1/2本
・塩 小さじ2
○れんこん甘酢漬け
・れんこん(直径5〜6cmのもの) 5cm幅ほど
・寿司酢 大さじ3
・砂糖 大さじ1.5
<ひなにぎりの作り方>
1.ちらし寿司の具材を作る
◆塩鮭:油を引いたフライパンで中まで火を通し、冷めるまで待った後、小さくほぐす
◆絹さや:熱湯で30秒ほどさっとゆで、ひとつはひなにぎりの飾り用に縦半分に切り取り分ける。他の絹さやは、1cm幅で切っておく。
◆錦糸卵:卵1個、塩少々、片栗粉少々を混ぜ合わせ、油を薄く引いて弱火にかけたフライパンに薄く回し入れる。表面に火が通ったら裏返してさっと火を通し、まな板で1mmほどに細切りにする
◆干し椎茸とにんじんの薄味煮
① 干し椎茸は耐熱ボウルに入れて、500ml程度の水を注ぎラップをかけて、500Wの電子レンジに5分かけてもどします。戻し汁は、300mlほどカップに入れてとっておく。もどした椎茸は水気を軽く絞り、石づきをとる
② にんじんは、ひなにぎりの飾り用に5cmほどの長さに短冊切りにしたものを2枚切る。残るにんじんは長さ5cm、細さ2mm程度の細切りにする
③ 鍋に干し椎茸のもどし汁300mlほどと、砂糖、料理酒、みりん、醤油各大さじ1を入れて火にかけ、煮たったら干し椎茸を入れ、落としふたをして10分煮る
④ にんじんを加えてさらに7分煮る。短冊切りにしたにんじんは、煮崩れてしまわないように注意しましょう!
⑤ 煮たものが冷めたら、短冊切りにしたにんじんを別の皿に取り分け、椎茸は3mm幅に薄切りしておく
2. お米を炊き、炊き上がったら寿司酢を全体に回しかけ、30秒待ってからしゃもじで切るように混ぜる
3. 2に1で作った具材を加えてよく混ぜ合わせる
4.3のちらし寿司を、普通のおにぎりより少し厚みを出して三角形ににぎる。ラップを使うと形がきれいに作れます
5. 1/3枚の海苔を着物のように巻きつけ、えりの部分に「男びな」は絹さや、「女びな」は短冊にんじんを飾る
ここまで、きたらあと一息!ひなにぎりの顔になるピックを作りましょう。
ピックに使うものは、以下の4つ。
・画用紙
・つまようじ
・マスキングテープ
・色鉛筆など
作り方は簡単な3ステップです。
1.画用紙を直径2cmほどの大きさに丸く切る
2.色鉛筆などでおひなさまの顔を描く
3.画用紙の裏側にマスキングテープでつまようじを貼り付ける
顔は丸く切り抜いた画用紙にマジックなどで色をつけてもOK。ピックはお子さんと協力して作ってみましょう。
できたピックをおにぎりに刺せば、ひなにぎりが完成です!
<野菜手まり寿司の作り方>
1.手まり寿司の具材を作る
◆赤カブの漬物:市販のものを薄くスライスする
◆きゅうり浅漬け:きゅうり1/2本を縦に2mm幅にスライスして、ビニール袋に入れ、塩小さじ2を全体にまぶしてよく揉み、1時間以上漬ける
※ 塩もみしたきゅうりは、ラップで挟んで冷凍庫に5~10分程度入れると早く漬かります。
◆れんこん甘酢漬け:丸い穴が見えるよう1mm幅にスライスして熱湯でさっとゆがき、寿司酢大さじ3と砂糖大さじ1.5を混ぜたものと和える
2.ひなにぎりで作ったちらし寿司をラップに包み、4cmほどの丸い形にする
3.一旦ラップを開いた後、手まり寿司の具材を大きさに合わせて切って乗せ、再度丸める ※手まり寿司はお好みの数を作ってください
完成した手まり寿司は、先ほど作っておいたひなにぎりと一緒にお皿に盛り付けましょう。
色とりどりの具材が混ざり、彩りも豊かなちらしにぎりを見れば、きっと娘さんも喜んでくれるはず!お寿司を作ったら、次はデザートのケーキを作ります。
■桃の花デコCAKE
こちらはデコペンでできた花とひなあられを散らした特製ケーキ。作るのが大変な2段ケーキもバウムクーヘンを使えばあっという間にできちゃいます。真ん中の穴にはフレッシュないちごを混ぜた小倉あんクリームを詰めこみました。
◎材料 (ケーキ1個分)
・バウムクーヘン(市販のもの・大 )2個
・バウムクーヘン(市販のもの・小)2個
・いちご&小倉あん生クリーム(生クリーム80ml、粒あん100g、いちご半パック分)
・デコレーション用生クリーム(生クリーム200ml、砂糖大さじ2)
・デコペン(ピンク) 3本
・デコペン(茶) 1本
・ひなあられ(市販のもの) 20〜30g
<桃の花デコCAKEの作り方>
1. オーブンシートを敷いたトレーに、お湯につけて柔らかくしたデコペンを絞り出して桃の花の飾りを作る(花部分はピンク、花弁は茶色で)。冷蔵庫で1時間以上冷やし固める
※大小サイズを作ると飾る時に使いやすいです(大サイズは5cmほど、小サイズは3cmほど)
2. 泡立てた生クリームと粒あんをゴムべらで混ぜ合わせ、2cm角に刻んだいちごを加え混ぜる
3. バウムクーヘンを重ねて2段にする。真ん中の穴に2のクリームを詰める
4. デコレーション用の生クリームを作る。ボウルに材料を入れて泡立て器で泡立てる
5. 3の表面に4のクリームを塗り、1のチョコ飾りとひなアラレを飾りつけて完成!
Gomaさんおすすめの作り方は、桃の花とひなあられをお子さんに飾り付けてもらうこと。小学校4年生の息子さんがいるアラキさんは、よく料理のお手伝いをしてもらっているそう。
子どもは自由な発想で飾り付けをしてくれるので、思わぬかわいいデコレーションになることも多いようです。
桃の花を一緒に作ると、食べるときに「私が作った花だ!」と喜んでくれるはず♪積極的にお手伝いをしてもらって、楽しい思い出を作りましょう。
■ひなあられのテトララッピング
ひな祭りといえばひなあられも欠かせないもの。最後にGomaさんからひなあられのテトララッピングの作り方を教えてもらいました。
<材料 1袋分>
・透明の袋(105 mm×155mm) 1袋
・飾り付け用リボン 15cm
・マスキングテープ 適量
・ひなあられ(市販のもの) 30g
<道具>
・ハサミ
・ハンディシーラー(100円ショップなどで購入可能です。)
・ホチキス
作り方:
1. 透明袋の口部分を上から4〜5cmくらい切り、袋にひなあられを入れる
2. 袋の口を写真のように縦に合わせ、端から1cm幅をシーラーで止める
3. 飾り付け用リボンの両端部分をハサミでしごいて、カールさせておく
4. リボンの真ん中部分をくるりと輪っかにして持ち手になるように交差させたあと、シーラーで止めた側の頭頂部分にホチキスで留める
5. 最後にリボンを挟み込むようにマスキングテープを貼って完成!
※ シーラーがない場合は口部分を内側に折りこんでからセロハンテープかホチキスで止めます
テトララッピングはぶら下げて持ち歩けるので、ひな祭りパーティーのお土産にも使えますよ!
※ お子さまに持たせる場合は、ホチキスの針に注意してあげてください。
料理を作った後は、カラフルな紙皿や紙のクロスを用意して盛り付けてあげれば完璧♪
デコレーション料理は作る時間も手間もかかりますが、一緒に作れば、娘さんが大きくなったときに「ねぇ、小さい頃のひな祭り楽しかったよね」と思い出してくれるかもしれません。
小さい頃の思い出は一生の宝物。年に一度のイベントだから、ちょっとだけチャレンジしてみませんか?