家族や友人とわいわい火を囲むBBQは楽しいものですが、グリルや焼き肉など、いつも同じメニューになるのが悩ましいところ。現場での調理はできるだけラクに、でも目先が変わってインパクトがある料理が欲しいですよね。
そこで、アウトドア料理のプロが実際にやっている「使える!」レシピを教えてもらいました。
「今回ご紹介するのは、『仕込み』段階でひと工夫しておくレシピ。移動時間中に美味しくなるうえ、現場での調理も簡単に。しかも食べるときに、あっ!と驚いてもらえるテクニックです」と教えてくれたのは、アウトドアレシピに詳しい、フードコーディネーターのみなくちなほこさん。手間はかけずに、気がきいている! と喜ばれることうけあいの3つのレシピを紹介します。
移動中に味がしっかり染み込む【殻つきエビのローズマリーマリネ】
マリネした肉や魚のグリルはBBQの定番ですが、フレッシュハーブと柑橘を使うだけで、グッとおしゃれな印象に。ちょっと下準備をしておくだけで、移動中に味と香りが染み込み、現場で作るよりも完成度がアップします。
<材料> 4人分
- 有頭エビ(ブラックタイガー、大正エビなど)…8尾
<マリネ液>
- ローズマリー…1枝
- レモン(輪切り)…3枚
- レモン汁…大さじ1
- にんにく(薄切り)…1片分
- 塩、粗びき黒こしょう…各少々
- オリーブオイル…大さじ1
<作り方>
*仕込み
- エビは背ワタを取り、エビの腹側の尾のつけ根から背側の頭のつけ根に向けて、まっすぐ串を刺す(串を刺すことでエビがまっすぐ焼け、食べやすくなります。面倒な場合は省略してもOK)。
- 密封保存袋に1、<マリネ液>の材料をすべて入れ、袋の口を閉じて全体を軽くもんでなじませる。冷蔵庫に入れ、6時間ほど漬ける。
※漬けた状態でBBQ会場に持参する場合は、クーラーボックスに入れ、食材が冷えた状態をキープしましょう
*加熱
- 熱した網の上に2のエビを並べて焼き、両面に焦げ目がつくまで焼く。レモンは網の上にのせて、焼き目をつけてから、エビの上にのせる。
※小さいお子さん用には、エビを串から外し、殻をはがして、食べやすい大きさに切ってあげましょう
水漬けパスタでもっちり新食感!【あさりのトマトパスタ】
乾燥パスタを水に3~4時間浸しておくだけで、加熱時間が短縮できるうえ、もっちりとした新食感に! アルミホイルを二重にし、鍋の代わりにして加熱していきます。
<材料>3~4人分(2包み分)
- ショートパスタ(乾燥)…200g
- あさり(砂抜き済)…2カップ程度
- 黄パプリカ(細切り)…1/2個分
- にんにく(みじん切り)…1片分
<トマトソース>
- トマト水煮缶…1カップ
- 白ワイン…1/2カップ
- 顆粒ブイヨン…小さじ2
- 塩、粗びき黒こしょう…各適量
- 粉チーズ、バジル…各適量
<作り方>
*仕込み
- ショートパスタを密封保存袋に入れ、かぶる程度の水を注いで袋の口を閉じる。
- 1を冷蔵庫に入れ、3~4時間ほど浸す。
※浸す時間が長すぎるとトマトソースが染み込みにくくなるため、3〜4時間にとどめます
※水に浸した状態でBBQ会場に持参する場合は、クーラーボックスに入れて食材が冷えた状態をキープし、水がこぼれないように注意しましょう
*加熱
- アルミホイルを35cmほど広げて2枚準備し、2枚を重ねて両端をつまみ、舟形を作る。同様にして計2つの容器を作る。
- 1にあさり、にんにく、黄パプリカ、<トマトソース>の材料すべてを、半量ずつ入れる。
- アルミホイルの口を閉じ、端をキャンディのようにねじり、熱した網の上にのせて蒸し焼きにする。
- にんにくの香りが立ち、グツグツと煮立つ音がしてきたら一度アルミホイルの口を開き、パスタの水気を切って加え、軽く混ぜ合わせる。再びアルミホイルの口を閉じ、網の上で10~15分ほど蒸し焼きにする。
※アルミホイルが熱くなっているので軍手などを使って移動させ、やけどには注意しましょう - 網から下ろし、塩、粗びき黒こしょうで味を調える。粉チーズをかけ、ちぎったバジルを散らす。
豪快な見た目に歓声が上がる!【みっしりフレンチトースト】
インパクト大! な食パンの厚さがポイントのレシピ。使用する1/2斤サイズは、パン屋さんでオーダーすれば購入できます。2つのスキレットを重ねて蒸し焼きにすることで、ふっくらと美味しく焼きあげられることもポイント。小さめのスキレットはホームセンターや100円ショップでも比較的安価で手に入ります。BBQのサブメニューやちょっとしたソテーにも使えるので、ぜひ試してみて。
<材料> 食パン1/2斤分(おおよそ4人分)
- 食パン…1/2斤
- 卵…2個
- コンデンスミルク…大さじ3
- 牛乳…1カップ
- バター…大さじ2
- はちみつ…適量
<作り方>
*仕込み
- ボウルに卵を割りほぐし、コンデンスミルク、牛乳を加えてよく混ぜて卵液を作る。
- 深めの密封保存容器に食パンと卵液を入れ、冷蔵庫に入れて6時間以上浸す。
※浸し始めて2時間ほどで裏返し、両面から卵液を吸い込ませます
※浸した状態でBBQ会場に持参する場合は、クーラーボックスに入れて食材が冷えた状態をキープし、卵液がこぼれないように注意しましょう
*加熱
- 内径15cm 程度のスキレットを2つ用意し、熱した網の上に1つのスキレットをのせて、バターを入れて溶かす。もう1つのスキレットにはバター(分量外)を薄く塗り、網の端において温めておく。
- スキレットを網から下ろし、食パンをのせ、はみ出た部分をフォークなどでスキレットに押し込む。
※スキレットが熱いので鍋つかみなどで押さえ、やけどしないように注意しましょう - 網の上に2をのせて焼く。途中、フォークで食パンを持ち上げて焼き目を確認する。
- 焼き目がついたら、温めておいたもう1つのスキレットで食パンの上にかぶせるようにふたをする。
- 2つのスキレットの取っ手を重ねて持ち、上下をひっくり返して両面焼く。焼き目がついたら火からおろし、はちみつをかけていただく。
※スキレットが熱いので鍋つかみなどで持ち、やけどしないように注意しましょう