開発しているから安心して食べさせられる。プロに聞く、冷凍食品のヒミツと育児への活用方法

2016.6.28
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いつの時代でも、子どもに健やかに育って欲しいと思うのは、お母さんに共通する願いではないでしょうか。

健やかな体を作るために必要な毎日の食事。しかし、家事や仕事に忙しいお母さんも多い中、日々調理することは、大変な作業だと思います。

そんなときに、頼りになるのが冷凍食品です。夕食に、もう1品を増やしたり、お弁当に加えたりと、手軽に食べられる冷凍食品は、忙しいお母さんの心強い味方です。

その一方で、「冷凍食品は、体に悪いのでは?」と考え、なるべく使わないと決めている方も多いと思います。しかし、そもそも冷凍食品は、保存料を必要としない食品であることをご存知でしたか?

安心して食べることができ、調理時間の短縮にも役立つ冷凍食品を、食卓に取り入れたい、と考えるお母さんも多いと思います。

では、食卓にうまく冷凍食品を取り入れるには、どのようにすればよいのでしょうか?今回は、ニチレイフーズの商品開発に関わり「冷凍食品のプロ」として働きながら、ふたりの子どもを育てている庄司有希さんに、育児に役立つ冷凍食品の活用方法について紹介してもらいました。

入社14年目、「冷凍食品のプロ」は2児の母

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庄司さんは、大学の農学部で食品科学の研究を修め、2002年に株式会社ニチレイ(当時)に入社しました。入社後はコロッケや唐揚げなどの商品開発に携わり、現在は春巻きの開発を行っています。

庄司さんは、2歳と4歳のお子さんがいるお母さんでもあります。忙しい仕事の合間に家事や炊事を行っているため、自社の冷凍食品を食卓に出すことも多いそうです。

そもそも冷凍食品とは?意外と知らない冷凍食品の秘密

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そもそも、普段私たちが食べている冷凍食品は、どのように作られているのでしょうか?庄司さんに聞いてみましょう。

ー まず、冷凍食品の定義について教えていただけないでしょうか?

庄司:冷凍食品の定義は、「①前処理されていること」「②急速凍結されていること」「③包装されていること」「④マイナス18度以下で保存」という4つの条件を満たした食品のみを指します。ただ冷凍されているだけでは、冷凍食品とは呼べないんですよ。

ー それは知らなかったです!4つの条件とは、それぞれどのようなものなのですか?

庄司:春巻きを例にしてご紹介すると、「①前処理」では、具材のカットやアク抜き、加熱や調理を行い、餡(あん)を皮で包み、油で揚げます。

その後、約マイナス30~40度で「②急速凍結」されます。一般家庭にある冷凍庫と違い、特殊な機械で一気に冷凍された食材は鮮度、風味、食感の損失が少ないんです。冷凍された食品は、その後、パッケージに「③包装」され、「④マイナス18度以下を保ちながら」スーパーなどで販売されます。

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※ お弁当にGood!® パリパリの春巻

 

ー  マイナス30~40度ですか!「急速凍結」は一般家庭では真似できなさそうなワザですね。そういえば、冷凍食品には、保存料が使われていないとお聞きしていますが、本当ですか? 

庄司:冷凍食品には、保存料が使われていると考えている方も多いと思うのですが、マイナス18度以下で保存すると、微生物や細菌の増殖が抑えられた状態になっています。そのため、保存料を使用しなくても美味しさが保たれる、ということなんです。

ー それは意外でした!このお話を聞くだけでも安心感が増しますね。

開発に関わっているから、安心して食べさせられる

ー 庄司さんには、お子さんがいらっしゃいますが、育児と仕事の両立は大変ですよね。

庄司:仕事が遅くまで続くこともあります。なので、自社の商品にはすごくお世話になっています。私には、ふたりの子どもがいるのですが、4歳になる上の子は食べ盛りなので、日によって多く食べる日があったりするんです。そんなときには、冷凍チャーハンをサッと温めて出したりします。

 

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※ レンジでふっくらパラッと五目炒飯

ー パッケージを見ると、シイタケや焼豚など、具沢山で美味しそうですね。お子さんの栄養が偏らないようにと、この商品を選んでいるのですか?

庄司:そうですね、いろんな具材や野菜を食べることに慣れて欲しいと思っています。このチャーハンは具材のシイタケやタケノコも小さく刻まれているので、苦手な食材があっても「食べられた、じゃあ次も食べてみようかな」という経験につながると思います。

ー 子どもの成長を考えると、好き嫌いはできるだけ減らしてあげたいですよね。他には、ご家庭で、どのように自社の商品を活用していますか?

庄司:年に何回かの遠足でお弁当を作るときには、冷凍ハンバーグなどのお弁当用おかずを活用しています。仕事が忙しい時には、時間が節約できるので助かっていますね。

ー仕事と育児の両立は、大変なことだと思います。時間が足りなくなることもあると思いますが、調理に時間がかからない冷凍食品は便利ですね。

 

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庄司:お母さんの中には、お仕事をされている方もいらっしゃると思います。私も子どもがいるので、仕事と育児を両立する大変さは、身にしみて分かるんです。なので、ご家族との時間を作るために、商品を使ってくださればと思っていますね。

これは、どんな食事にも言えることだと思うんですが、同じものばかりを食べていると栄養は偏ってしまいますから、バランス良く食卓に取り込んでいただければと思います。

吟味に吟味を重ねた食材と製法

ー 育児をしていると、子どもの食事には敏感になってしまいますよね。食材の産地や鮮度を気にするお母さんは多いと思いますが、冷凍食品を作る食材には、どのようなものを使われていますか?

 

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※ 蔵王えびグラタン

 

庄司:たとえば、グラタンやクリームコロッケに使われている牛乳は宮城の蔵王産を使用しています。牧場から牛乳が新鮮なうちに、タンクローリーで近くの工場に運んでもらっているんです。チャーハンのお米は、北海道産の一等米を使っています。一等米は粒が揃っていて、蒸した時に水分値が均一になるので、品質が良いんですよ。商品に適した食材は、常に最適なものを探していますね。

ー 日々試行錯誤が重ねられているんですね。試行錯誤といえば、どのような過程を経て商品はでき上がるのですか?

 

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※ 若鶏の香り唐揚げ

 

庄司:私の関わった商品に「若鶏の香り唐揚げ」というものがあるのですが、香辛料のパターン・衣の厚さ・衣の食感の組み合わせを毎日変えて試しました。1日に5パターン程度の組み合わせを食べて評価しながら、食感や味付けを測定機器や塩分計等で測定しています。  

ー 開発は、試食などのアナログな手段を使って進めていくかと思っていたのですが、科学的な分析も行いながら開発を進めているんですね。おそらく、膨大な量のパターンを試されたと思うのですが、組み合わせは合計でどれくらい試されましたか?

庄司:開発当時は毎日のように唐揚げを食べていたのですが、もうあまり覚えていないですね。けれど、唐揚げを食べ過ぎて、開発後しばらくは唐揚げを見たくない時期が続いていました(笑)。
でも、思い入れの深い商品ですし、食卓に上げて自分の子どもが美味しそうに食べているのを見ると、開発に関われてよかったと思いますね。

 

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母になって変わった視点、一番身近な消費者である”子ども”に笑顔になってもらいたい!

ー 最後に、お母さんになってから、商品開発へかける思いは変わりましたか?

庄司:商品開発にかける思いは昔から変わらないんですが、母の視点を得ることができたことが大きな変化になっています。子どもを育てる前は、商品を食べている人の姿を、今よりも具体的に想像できていなかったと思うんです。

子どもを育てていると、偏食をしたり、作っても食べてくれない経験をしますよね。今は、消費者が一番近くにいる感覚なんです。開発した商品を喜んで食べてくれた時の嬉しさを身近で感じたことが、食べて笑顔になってもらえるものを作りたいという思いとなり、モチベーションになっています。

お母さんが料理を作るモチベーションも、子どもの笑顔にあると思うんです。
私自身も喜んで食べてもらいたいという思いを持って開発に関わっているので、手料理と同じ感覚で、子ども達にも安心して冷凍食品を食べさせています。

冷凍食品は、調理済みで手間も時間もかからないので、忙しい時のもう一品として、時には手料理の代わりとして、バランス良く食事に取り入れて、ご家族との時間を充実させるお手伝いができたら嬉しいですね。

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