「うちの冷蔵庫はまだ大丈夫」と思っている人、実はじわじわと故障のサインが現れているかもしれません。壊れる予兆となるサインと対応方法について、大手電機メーカーの広報の方に話を伺いました。冷凍庫と冷蔵庫、それぞれに特徴的なサインをみていきます。
冷蔵庫の寿命は平均12.2年!? ベストな買い替えタイミングは?
●冷蔵庫に寿命はあるの?
内閣府「消費動向調査」(2018年3月調査)によると冷蔵庫の使用年数は平均12.2年。買い替えの理由には、半数以上(61.7%)が「故障」を挙げています。冷蔵庫の寿命というものは明確にはお伝えできませんが、購入から10年以上経ち、故障と感じたら買い替える人が多いようです。
●買い替えのベストタイミングは?
食品の入れ替えを考えると冬のボーナスシーズンがおすすめ。最新冷蔵庫を求めるのなら、各メーカーが新製品を発表する8〜9月が狙い目でしょう。
【冷凍庫】壊れる予兆となるサインとは?
サイン①:アイスクリームが溶け気味
●こんな状態になってない?
アイスクリームがやわらかくなるなど庫内の冷えが悪い場合は、不具合の可能性があります。まずは、ドアに食品が挟まっている、食品を詰め込みすぎている(冷蔵庫)、庫内の設定温度が「弱」になっている、ドアの開け閉めが頻繁、などの状態になっていないかをチェックし、該当するところがあれば改善しましょう。
●それでも冷えない場合は「メーカーの修理窓口」に相談を
庫内の温度を感知するサーモセンサー、冷蔵庫を動かす制御基盤などの不具合の可能性があります。使用年数が10年以上の場合は、不具合の頻度や状態などから総合的に判断し、買い替えを提案される場合も。修理業者が来るまでの間、冷凍保存・冷蔵保存が必要な食品は整理し、新たに食品を保存するのは控えましょう。
サイン②:霜が付く
●こんな状態になってない?
ドアを開閉したときに、空気中に含まれる水分が霜や氷となって、冷凍室の壁面や部品に付くことがありますが、霜や氷が付く場合は、不具合の可能性があります。まずは、ドアに食品が挟まっている、ドアの開け閉めが頻繁、ドアのパッキン部分が汚れている(あるいはゆがんでいる)などの状態になっていないかチェック。該当するところがあれば改善しましょう。
●それでも霜が付く場合は「メーカーの修理窓口」に相談を
ドアのパッキンや霜取りヒーターなどの不具合の可能性が考えられます。使用年数が10年以上の場合は、不具合の頻度や状態などから総合的に判断し、買い替えを提案される場合も。霜は放置せず、温めた布を当ててゆるませ、取り除きましょう。
【冷蔵庫】壊れる予兆となるサインとは?
サイン①:音が気になる
●こんな状態になってない?
冷蔵庫からはさまざまな音が発生しますが、普段と変わらない音なら心配ありません。いつもより冷蔵庫の音が気になるという場合は、不具合の可能性ありです。トラブルシューティングとして、冷蔵庫が壁についていたり、脚カバーが外れていたりして音が共振していないかチェック。該当する場合は改善しましょう。
●それでも音が気になる場合は「メーカーの修理窓口」に相談を
上記の方法で改善されない、いつもと違う音がするなど、異常を感じるときは修理窓口に相談を。修理になる場合はありますが、冷蔵庫の買い替えが必要なケースは稀でしょう。
サイン②:庫内や床に水が漏れている
●こんな状態になってない?
冷凍庫内や冷蔵庫下に水が漏れている場合は、不具合の可能性があります。冷凍庫に水が垂れて凍っている場合は、自動製氷器の給水タンクが奥まで差し込まれているかチェック。また、冷蔵庫の下側の床に水が漏れている場合は、冷蔵庫を長時間開けて冷気が漏れていないかチェック。該当箇所があれば改善しましょう。
●それでも水漏れする場合は「メーカーの修理窓口」に相談を
ドアのパッキン、ドレン部(霜を溶かした水を排水する部分)などの不具合の可能性が考えられます。また、給水タンク下側に水が漏れている場合は、給水タンクの破損が考えられます。使用年数が10年以上の場合は、不具合の頻度や状態から総合的に判断し、買い替えを提案される場合も。修理業者が来るまでの間はバスタオルを敷くなど、水漏れが広がるのを防ぎましょう。