そもそも、なぜ「お酒を飲むと太る」と言われているの?
夏になると、CMや広告で見かけることが多くなってくるビール。
気温と湿度が上がるので、この季節のビールは「特別美味しい」と話すお父さんや、毎日のように晩酌をしているというお父さんもいるのではないでしょうか。
美味しそうにビールを飲むお父さんの姿は幸せそうですが、気になるのは、あきらかに主張が強くなってきたお父さんのお腹。
肥満が進むと健康に良くなさそうですが、楽しそうにお酒を飲んでいる姿を見ると、お酒をやめろというのは難しそう……。
運動不足や食生活など、肥満が進む原因はいろいろと考えられますが、お酒もその原因のひとつかもしれません。
よく、「お酒を飲むと太る」という声を耳にしますが、それはなぜでしょう?その理由は、アルコールによって肝臓機能が圧迫されたり、血糖値のコントロールが低下したりすることが原因です。
肝臓は、アルコールだけでなく脂肪なども分解している臓器です。しかし、お酒を飲むことによって、優先順位がアルコール優先になり、脂肪の分解は後回しにされてしまいます。
また、アルコールを摂ると、血糖値のコントロール能力が低下してしまい、満腹感が得られなくなります。同時に、消化も活発になるため、食欲も増してしまうことでしょう。
お酒を飲むときにはおつまみを食べる方が多いと思いますが、お酒に合う料理の多くが、揚げ物など、脂質を含んだ食べものです。
アルコールにより、「肝機能が圧迫され」「食欲も増進している」状態で、脂質を含んだ食べ物を口にするため、より太りやすい状況が生まれてしまうのです。
メタボリック・シンドロームになると、体内の脂肪が多くなり、脂肪が体内に溜まると、血液の流れが滞って、以下のような健康障害が生じる可能性があります。
・心筋梗塞や脳梗塞といった「生活習慣病」
・肥満になり気道を狭めてしまうことによる「睡眠障害」
・体重増加による膝や肘、関節の負担の増加、そこから生じる「歩行困難」
このように、肥満は多くの健康障害をもたらしますので、お酒を飲むことが多い方には、なるべく「太りづらいおつまみ」を出したいものです。
太りづらいおつまみとは?カロリーを抑えるだけでなく、食物繊維やビタミンも同時に摂りましょう
肥満の原因になるのは、脂質や炭水化物に含まれるカロリーなので、太りづらいおつまみとは、「高カロリーではない食品」と定義することができます。
高カロリーな食品の例として、お酒とともに食べる機会の多いアーモンドやサラミは、100gあたり約300kcalを超え、白米と比べて2倍以上のカロリーを持っています。
そのため、そのまま食べるにしても、素材としても使うにしても、多用するのは控えたいところです。
さらに、血糖値の急激な上昇を抑え、脂肪を体内に排出する効果があると言われる「食物繊維」や、体力の維持に役立つ「たんぱく質」を含んだ食品を選びたいものです。
「食物繊維」や「たんぱく質」を含んだ低カロリーの食材には、以下のようなものがあります。
① <オクラ>
夏野菜の代表格オクラは、水溶性食物繊維が豊富です。食物繊維は、胃腸で食べ物を包み込み、油分や脂質を体内に吸収させないように働いてくれます。
② <いんげん>
いんげんは、低カロリーなことに加えて、免疫力向上効果のあるβ-カロテンや、豊富な食物繊維を含んでいます。
③ <こんにゃく>
こんにゃくは食物繊維が豊富で、脂肪やコレステロールの吸収をガードするとともに、腸にたまった老廃物を掃除してくれます。
④ <イカ>
イカはカロリーが低く、豊富なたんぱく質を含んでいるほか、たんぱく質の量に対して脂肪が断トツで少ない食材です。
これらの食材を使って、太りづらいおつまみを作ってみましょう!
手早く、簡単に作れる!ヘルシーなおつまみレシピ
ここで、太りづらい食材を使ったおつまみのレシピをご紹介します。いずれもカロリーが低く、食物繊維が豊富で、ヘルシーな一品。どれも簡単に作れる、調理が手軽なものを選んでみました。
メニュー:①
●イカとオクラのピリ辛和え
◆材料
・冷凍オクラ 50g
・イカのお刺身(イカそうめん) 40g
・ラー油 小さじ1
・めんつゆ 大さじ1(濃度によって調整してください)
<作り方>
① 冷凍オクラは袋の表示に従って解凍する。
② イカのお刺身(イカそうめん)と冷凍オクラをボウルに入れ、めんつゆとラー油を入れて和える。
③ お皿に盛り付けて完成。
メニュー:②
●いんげんとカニカマの胡麻ドレッシング和え
◆材料
・冷凍いんげん 50g
・カニカマ 5〜6本
・ノンオイル胡麻ドレッシング 大さじ2
<作り方>
① 冷凍いんげんは袋の表示に従って解凍する。
② ドレッシングが絡みやすいよう、カニカマを手で割く。
③ 解凍したいんげんを半分の大きさに切る。
④ カニカマといんげんをボウルに入れ、胡麻ドレッシング大さじ2杯を加えて和える。
⑤ お皿に盛り付けて完成
メニュー:③
●炙りこんにゃくのタタキ
◆材料
・こんにゃく 1枚
・ごま油 小さじ1/2
・塩 2つまみ
・ブラックペッパー 適宜
・大葉 5枚
◆(たれ)
・醤油 大さじ1.5
・酢 大さじ1
・にんにく(すりおろし) 1かけ分
・練りからし 小さじ1/4
・長ねぎ(みじん切り) 5cm分
<作り方>
① こんにゃくは熱湯で2〜3分ゆでて水気をきり、片面に斜め格子に切り込みを入れる。大葉は千切りにする。
② ①のこんにゃくの両面にごま油、塩、ブラックペッパーを塗り、フライパンで少し焦げ目が付くまで焼き、3mmくらいにスライスする。
③ ②を皿に盛り、合わせたたれをかけ、大葉を散らして完成。
【実践】いんげんとカニカマで、簡単おつまみを作ってみました。
ご紹介したレシピの中から、今回は、メニュー:②の「いんげんとカニカマの胡麻ドレッシング和え」を実際に作ってみましょう!
◆材料
・冷凍いんげん 50g
・カニカマ 5〜6本
・ノンオイル胡麻ドレッシング 大さじ2
① 冷凍いんげんを解凍する
まず、冷凍いんげんは袋の表示に従って、流水で1〜2分ほど解凍しておきます。
今回使用した、ニチレイフーズの「そのまま使える いんげん」は、すじ取りの下処理がされており、また、自然解凍もできるので、手間がかからず便利です。
② カニカマをほぐす
いんげんを解凍している間に、カニカマを手でほぐします。カニカマは、表面を剥がすような感覚で、平たく薄くなるようにほぐすと、ドレッシングが馴染みやすくなります。
③ いんげんを2等分する
いんげんが解凍できたら、ペーパータオルで水気を取り、食べやすいよう半分に切り分けます。長さは4〜5cmが目安。切り口を斜めにすると、見た目も良くなりますよ。
④ 材料をドレッシングで和える
カニカマといんげんを大きめのボウルに入れ、大さじ2杯分の胡麻ドレッシングを回し入れます。
お酒と一緒に食べることを考え、ドレッシングは少し多めに入れて、少し濃いめの味付けにすると、よりおいしく出来上がります。
⑤ 盛り付け
ドレッシングが全体に馴染むようにまんべんなくあえて、よく冷やしてお皿に盛り付ければ完成!
写真のように、カニカマの繊維といんげんが同じ方向を向くように盛り付けてあげると、見た目もきれいになります。
完成したおつまみは、よく冷えていて見た目も華やか。そして、いんげんもシャキシャキ!あっさりとしていて食べやすいので、夏場におすすめしたい一品です。
お父さんは一家の大黒柱。お父さんが健康に楽しく過ごせていれば、家庭も円満に健やかになるはず。晩酌のおつまみから、お父さんが頑張れる環境を作ってみませんか?