ぶどうの冷蔵・冷凍保存方法を、野菜ソムリエプロの根本早苗先生が解説。デラウェアなどの「小粒」と巨峰などの「大粒」とでは、保存方法が異なります。正しい保存をすることで、旬の味を長持ちさせましょう。
ぶどうはデリケート! 洗わず、すぐに冷蔵が基本
【小粒ぶどうの冷蔵】房ごとキッチンペーパーで包んで保存
【小粒ぶどうの冷凍】洗ってラップに包んで保存
【大粒ぶどうの冷蔵】1粒ずつ保存容器で保存
【大粒ぶどうの冷凍】洗って1粒ずつ保存袋で保存
マスカットは冷凍NG! 冷蔵保存がおすすめ
ぶどうはデリケート! 洗わず、すぐに冷蔵が基本
ぶどうは非常にデリケートな果物。常温に置いておくとすぐに傷んでしまうため、買ってきたらすぐ冷蔵庫へ入れましょう。冷蔵保存のポイントは「洗わない」こと。ぶどうの表面に付いている白い粉「ブルーム」には、鮮度を保つ働きがあり、洗い流すと傷みやすくなってしまいます。
【小粒ぶどうの冷蔵】房ごとキッチンペーパーで包んで保存
デラウェアなどの小粒ぶどうは房のまま保存します。冷蔵庫で1週間程度保存可能。
1 房ごとキッチンペーパーで包む
傷んでいる粒があれば取り除く。キッチンペーパーで全体を包むことで、湿度を適度に保つことができる。ぶどうは洗わないこと。
2 保存容器に入れ、冷蔵室に保存する
衝撃に弱いため、そのままではなく、必ず容器に入れて保存すること。
【小粒ぶどうの冷凍】洗ってラップに包んで保存
冷凍の場合は、洗ってから保存します。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能です。
1 軸に流水を当てて洗う
中心の軸に流水を当て、全体を濡らすように洗う。実が房から外れてしまわないよう、実に直接水を当てないこと。
2 キッチンペーパーで水気を拭き取る
ぶどうの水分をキッチンペーパーで拭き取る。実が房から外れてしまわないよう、やさしく包むように行うとよい。
3 1房ずつラップで包み、保存袋に入れ、冷凍する
解凍方法/食べ方
凍ったまま皮ごと食べられる。皮をむいて食べたい場合は、粒を5秒くらい指でつまむと、指の温度で表面が溶けて皮がつるんとむける。
【大粒ぶどうの冷蔵】1粒ずつ保存容器で保存
巨峰などの大粒ぶどうは、実を房から外し1粒ずつバラバラにして保存します。手間がかかりますが、こうすることで実の水分を枝に取られず、鮮度がキープできます。冷蔵庫で1週間程度保存可能。
1 枝を切り、1粒ずつバラす
ぶどうを房から1粒ずつ切り離す。手でちぎると皮が裂けてしまうため、キッチンばさみを使い、枝を2〜3mm残して切るのがコツ。
2 キッチンペーパーを敷いた保存容器にぶどうを1粒ずつ並べる
保存容器にキッチンペーパーを敷いて、切り離したぶどうを1粒ずつ隙間なく並べる。保存容器に空間ができた場合は、粒が転がらないよう、キッチンペーパーを隙間に詰めるとよい。
3 キッチンペーパーをかぶせてふたを閉め、冷蔵室に保存する
【大粒ぶどうの冷凍】洗って1粒ずつ保存袋で保存
冷凍の場合は1粒ずつ洗って保存しましょう。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
1 枝を切り、1粒ずつバラす。
キッチンばさみでぶどうを1粒ずつ切り離す。手でちぎると皮が裂けてしまうため、はさみを使い、枝を2〜3mm残して切るのがコツ。
2 ぶどうを洗ってキッチンペーパーで水気を拭き取る
ぶどうをさっと洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取る。
3 保存袋に平らになるように入れて冷凍する
冷凍用保存袋に、ぶどうを重ならないよう入れ、冷凍庫で保存する。
解凍方法/食べ方
おしり部分に流水を当てて爪で切れ目を入れると、つるんと皮がむける。冷凍したぶどうは実と皮の間に隙間ができるので、生のぶどうよりも薄く皮をむくことができる。
皮をむいたぶどうは常温に10分ほど置くと半解凍のシャーベット状に。外側はとろっとやわらかく、中はシャリッとした食感が楽しめる。
マスカットは冷凍NG! 冷蔵保存がおすすめ
マスカットは大粒ぶどうと同様に1粒ずつ冷蔵庫で保存し、1週間以内に食べ切りましょう。マスカット特有のハリや香りを保つため、冷凍保存はおすすめしません。