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バレンタイン前に知りたい!パティシエが教える、失敗しないチョコレートの作り方

  • 2017.01.24
  • 食の発見

もうすぐ訪れるビッグイベントといえばバレンタイン!

そしてバレンタインといえばチョコレート。パパやお子さん、お友達、職場の同僚の方へプレゼントをして喜んでもらえると、こちらも嬉しくなりますよね♪

そこで、パティシエの打田彩夏(うちだあやか)さんに、簡単で美味しい手作りチョコレートの作り方を教えてもらいました。

今回は、トリュフチョコや生チョコを中心に、湯せんやテンパリング(チョコのなめらかな口当たりとつややかな見た目をつくる工程)のコツや、チョコを奥深い味わいにする調味料やスパイスなど、手作りチョコをもっと美味しくする方法をご紹介します!

いつもは買って済ませる方も、今年は手作りチョコにチャレンジしてみませんか?

まずは基本から!工程別の失敗しないチョコレートの作り方

バレンタインには、手作りチョコの中でも比較的簡単なトリュフチョコや生チョコを作ったことがある方は多いはず。しかし、「うまく固まらない」「形が崩れてきれいに仕上がらない」などで困ったことはありませんか?

一般的にチョコを作るときには主に以下のような4つの工程が必要です。

① 刻み:チョコレートを溶かしやすいよう細かく刻む工程
② 湯せん:ぬるま湯とボウルを用意して、チョコレートを溶かす工程
③ テンパリング:温度を変え、なめらかな口当たりとつややかな見た目をつくる工程
④ 固め:溶かしたチョコレートを再び固める工程

まずは、各工程で失敗しがちなことと、失敗を避けるためのコツをお伝えします。

① 刻み

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この工程で失敗しがちなことは、刻んだチョコレートの大きさがまばらになってしまうこと。

チョコレートの大きさがバラバラになると溶け方にムラが出て、ダマができ、火が通るまでに時間がかかり風味が飛んでしまいます。大きさの目安としては5mm幅くらいのサイズが溶けやすくちょうど良いでしょう。

② 湯せん

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次は湯せん。この工程で失敗しがちなのは、チョコに含まれた油が分離してしまうこと。

チョコレートは急に加熱をし、食器類に付着した水滴や加熱時に蒸気が混ざると、カカオに含まれた油分が分離してしまいます。

油分の分離が進むとチョコレートの見栄えや舌触りが悪くなり、味も劣化してしまいます。油分の分離を防ぐためにまずできることは、調理に入る前に調理器具の水分をきちんと拭き取ることです。

チョコレートを溶かす時は、お湯を沸かし過ぎないようにし、(50°C程度が適しています)湯せんでゆっくりと混ぜるとよいでしょう。また、湯せんをする時にもお湯が混入しやすいので、チョコレートの中に入らないようゆっくり丁寧に作業すると◎です。

※基本的には湯せんをおすすめしますが、もしも電子レンジを使う場合は10〜20秒の加熱を繰り返し、取り出すごとによく混ぜることを忘れないようにしましょう。

③ テンパリング

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テンパリングとは、チョコを艶やかでなめらかな口当たりにするために必要な工程です。テンパリングでは、温度計でお湯の温度を測りながらチョコレートをボウルの底から返すように混ぜ合わせていきますが、ここでは工程ごとに詳しく説明していきます。

① お湯の温度を50〜55°Cにし、チョコレートを入れたボウルを重ねてゆっくりと溶かします。

② チョコレートが完全に溶けたら、次に別のボウルに35〜40°Cのお湯を用意し、チョコレートを入れているボウルの底を当ててチョコレートの温度を40〜45°Cに下げていきます。

③ ②が完了したら、さらに別のボウルに10〜15°Cの水を用意してチョコレートのボウルの底を当て、混ぜながらチョコレートの温度を26〜28°Cに下げます。

④ 最後に冷ましたチョコレートを再び30〜35°Cのお湯で湯せんし、チョコレートの温度を29〜30°Cに上げます。

⑤ テンパリングが成功したら10分ほどでチョコレートが固まりツヤが出るはず。もし失敗してしまったら、③の工程に戻ってもう一度やり直してみましょう。

※この温度はミルクチョコレートの場合です。テンパリングの温度はチョコレートに含まれるカカオバターの量が多いほど高くなります(メーカーによって若干の差があります)。

テンパリングで失敗しがちなことは、急激な温度変化を起こしてしまい食感や見栄えが悪くなること。特に、③〜④の工程で温度を上げすぎてしまうとチョコがうまく固まらず、口の中でざらついてしまいます。この工程では温度計を見ながら丁寧に作業しましょう。

ちなみに、作業するお部屋の温度は18°C程度で、湿度も低くするとテンパリングが成功しやすくなります。

※本記事において、テンパリングの温度表記に誤りがありましたため、修正をさせていただきました。

④ 固め

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固めの工程で失敗しがちなことは、成型の際に手で触れることで体温が加わり、形がくずれること。
チョコレートは成型後に触ってしまうと見た目が悪くなるほか、余分な空気が入り、舌触りも悪くなってしまいます。

美しい見た目のチョコレートを作るコツは、手でチョコに触れる回数を減らすことです。
そのためシリコンの型に流し込んで成型したり、しぼり袋に入れてバットに絞り出すなど、製菓用の道具を上手に使ってみましょう。

冷蔵庫で固めるのは実はNG!?もっと美味しくなる作業のコツ

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作り方の基本をおさえたら、次のステップに進みましょう。今からご紹介することを参考にしていただければ、もっと美味しいチョコレートが作れるはずです!

① 冷蔵庫で冷蔵・保存しない
チョコレートを冷蔵庫に保管する人は多いはず、しかし、チョコレートは冷えすぎても劣化してしまうことをご存知ですか?

早く固めるためや、保存のために冷蔵庫に入れてしまうと、チョコレートのなめらかな舌触りが失われてしまいます。できあがったチョコレートは涼しいところでの常温保存がおすすめです。

② 一番のコツは丁寧にじっくり作ること
口の中でなめらかに溶けるチョコレートを作るには、湯せんの時によくかき混ぜること、水や空気の混入を防ぐこと、温度の変化に気をつけることなど、「焦らず丁寧に仕上げること」が一番のコツと言えるかもしれません。

簡単なことだと思われるかもしれませんが、これだけで仕上がりが全然違ってきます。卵や生クリームなど使ってつくる時も、水滴や温度、分量などに気をつけ、ひとつひとつ丁寧に作業することが大切です。

番外編:チョコレートはつくるスイーツに合わせて選びましょう
トリュフや生チョコ以外のチョコスイーツを作る時は、作るメニューによってチョコの種類を変えるのがおすすめです。

例えば、チョコレートの風味を生かしたガトーショコラやフォンダンショコラ、チョコレートクランチ等であれば、風味が分かりやすいカカオ成分の多いもの。

生チョコレートやテリーヌ、チョコレートプリン等、他の材料をふんだんに加え、甘味や舌触りを楽しむものであれば、カカオ成分の少ないミルクチョコレートを使うと一段と美味しいチョコレートができるでしょう。
 

赤ワインや意外なこしょうなど。お酒やスパイスを加えてさらに奥深い味わいに!

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そのまま食べても美味しいチョコですが、調味料やお酒、スパイスを加えるともっと美味しくなるのをご存知ですか?定番のリキュールや、意外な七味とうがらし、こしょうなど、チョコに加えて美味しくなる調味料やお酒をご紹介します。

◎ フランボワーズのリキュール:リキュールはチョコレートに加えるお酒の定番。溶かした後に小さじ一杯(おおよそ100gに対して)加えると、フランボワーズの甘酸っぱい香りがチョコレートの風味を上品に仕上げてくれます。

◎ 赤ワイン+ラム:ご自宅で余った赤ワインをチョコに入れると渋みと酸味、ワインの香りが加わり、一気に大人向けの味わいに!ラムも一緒に入れると、香りが良くなり、もっと美味しくなりますよ!

◎ マーマレード+レモン:マーマレードとレモンをお好みで混ぜると柑橘系のソースができあがります。できたソースをチョコレートに乗せると、チョコに爽やかな風味が加わって美味しいですよ。
※レモンがない場合は、レモン果汁などでも問題ありません。

◎ ジンジャー:ジンジャーをみじん切りにして、溶けた状態のチョコレートに混ぜると、辛味と爽やかさが加わり、チョコレートの甘味が引き立ちます。

◎ 七味とうがらし:意外なところでは、七味とうがらしもチョコレートによく合います。完成したチョコレートの上から少しかければ、辛味と甘味が混ざり合い、スパイシーな味に。ブランデーやウィスキーなどの強めのお酒のおつまみに最高です。

◎ こしょう:こちらもお酒と良く合う調味料。チョコレートの上からふりかければ、こしょうのスパイシーな香りがチョコレートの甘味を引き立ててくれます。

チョコレートは作り方や混ぜる食材で、風味や舌触りがガラリと変わり、奥の深い食材です。そのため、「あれを混ぜたら美味しくなるのでは」「温度を少し変えたらもっと美味しくなった!」とアイデアや発見があり、毎回楽しく扱える食材ではないでしょうか。

今回ご紹介した基本を押さえれば、失敗も少なくなるはず。手作りチョコをプレゼントして、お子さんやパパなど、あなたの大切な人が喜ぶ顔を見てみませんか?


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プロフィール

打田 彩夏/パティシエ
学生時代より都内人気アメリカン、イタリアン、フランス料理店にてキッチン・ドルチェを担当。メニュー考案から調理、仕上げまでを行う。大学卒業後はIT企業役員の傍ら、渋谷のイタリアン料理店にてパティシエとして勤務。 製菓歴は6年を超え、チョコレートやジェラート、生菓子や焼き菓子まで様々なお菓子を製作中。

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