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機器メーカーと共同で鶏肉加工品のAI選別技術を開発。同技術導入後、フードロス80%削減を目指す

報道関係 各位

ニチレイグループの株式会社ニチレイフーズ(代表取締役社長・大櫛顕也)は、自社の鶏肉加工品製造ラインにおいて、包装前段階の鶏肉加工品に残存する可能性がある〝硬骨〟を人工知能(以下、AI※1)で選別する技術を機器メーカーと共同で開発しました。当該機器メーカーの開発した検出プログラムをベースに、当社鶏肉加工品の膨大な情報を学習させることで、現状の鶏肉加工品廃棄量を大幅に削減できるようになります。

■鶏肉加工品のAI選別技術開発の背景

ニチレイフーズでは現在、包装前段階の鶏肉加工品に残存する可能性がある〝硬骨〟の検出目的でX線検査機を活用し、品質保持・管理をしております。

しかしながら、商品が不定形であり、また商品の重なり、位置、角度によってX線検査機での判別精度が下がるため、硬骨混入のリスクを避けるために、本来〝良品〟である可能性のあるものも、やむを得ず廃棄しておりました。

■今回開発した鶏肉加工品AI選別技術について

選別技術開発の流れ・概要は下記の通りです。

① まず、当該機器メーカーが、鶏肉加工品を想定したX線検査機で撮影した画像の濃淡等、様々な情報によって識別、学習するAI選別プログラムを開発いたしました。

② このAI選別プログラムの判別精度を高めるためには、様々なパターンの大量情報が必要となります。冷凍鶏肉加工品製造の国内最大手である当社がこの選別技術を使用し、包装前段階の鶏肉加工品を実際の製造ラインスピードに合わせてX線検査機で撮影。 その影の色の濃淡等の情報をもとに〝良品〟〝硬骨混入品〟の判別をする画像情報として大量に記憶させます。

③ また、商品を整然と並べてX線検査機を通すだけでは誤検知は少ないため、あえて検出が難しく、誤検知が発生しやすい状況を作ることでよりプログラムの精度が高められるよう検証を繰り返し、今回の技術の確立に至りました。

導入後もデータを蓄積し、さらに精度を高めて参ります。


※通常のソフトウエアにより、硬骨の検知は出来ているが、重なった部分で誤検知も発生している。
※AI選別技術を付加したソフトウエアで判定すると、硬骨の検知のみが可能となる。

※上記写真は「お弁当にGood!® からあげチキン」を使用し、硬骨の混入や商品の重なりが判りやすいように、敢えて硬骨の入ったサンプルで撮影をしています。

 

■導入後の効果について

今回のAI検出技術を導入することで、下記の効果を見込んでおります。

1) 良品を硬骨混入品と誤認する比率 1/5に低減

2) 製品廃棄削減率 約50% (半減)

今後も、AI選別技術を導入・拡大し、貴重な食糧資源のロス削減に努め、これまで蓄積してきた技術と合わせ、3年を目途に製品廃棄削減率80%を目指します。

 

■用語解説

※1:人工知能(Artificial Intelligence, AI)とは、コンピュータを使って、人間の知能のはたらきを人工的に実現したもの。具体的には人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習するコンピュータプログラムなどのことをいう。

 

【 報道機関お問合せ先 】

株式会社ニチレイフーズ マーケティング部 広報グループ[担当:大竹・笹嶺・原山]
〒104‐8402 東京都中央区築地六丁目19番20号 ニチレイ東銀座ビル
E-mail:N1010X088@nichirei.co.jp