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もう破裂しない! 冷凍コロッケのレシピと揚げ方のコツ

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コロッケ揚げ上がり写真

コロッケは調理に手間がかかるので、まとめて作って冷凍しておきたいもの。でも、タネを冷凍しても揚げたときに破裂することがあるので敬遠気味という人も。そこで、料理研究家の中村美穂先生に、冷凍しても破裂しにくいコロッケのレシピと揚げ方のコツを教えてもらいました。

破裂しにくいコロッケを作る4つのコツ

破裂したコロッケの写真

コツ1 タネに余分な水分を含ませない

加熱によりタネの水分は蒸発するが、水分が多いと水蒸気量も増え、蒸気圧(水蒸気による圧力)が高まって衣が破裂しやすくなる。じゃがいもはゆでると水分を含むので電子レンジで加熱し、タネは衣をつける前にしっかり冷まし、余分な水分を蒸発させて。

コツ2 タネの厚みは均一に。割れ目に注意

厚みが均一だと火が均等に入り、蒸気圧も全体に分散されるので破裂しにくい。また、タネに割れ目があるとそこから亀裂が入りやすいので、成形の際に注意。

コツ3 衣を均一にしっかりつける

衣に対し蒸気圧が均等にかかるため破裂しにくい。衣は小麦粉と水を混ぜたものを絡めてからパン粉をまぶすと均一につく。写真(上記)のようにコロッケの端は衣が薄くなりがちなので注意。

コツ4 冷凍するときは十分に冷ましてから

冷めないうちに冷凍用保存袋に入れると、コロッケに霜がつく原因になる。霜がついたまま揚げると加熱により霜が溶けて水蒸気になり、蒸気圧の力が衣にかかって(油はねの状態)、破裂しやすくなる。

冷凍仕様! 破裂しにくいコロッケレシピ

材料(5個分)
  • じゃがいも…約3個(正味300g)
  • 牛豚合いびき肉…80g
  • 玉ねぎ…1/4個
  • 塩…小さじ1/4
  • こしょう…少々
  • サラダ油…小さじ2
  • 小麦粉…大さじ5
  • 水…大さじ4(60ml)
  • パン粉…適量(1カップ程度)
  • 揚げ油…適量
作り方

1 玉ねぎとひき肉を炒め、塩こしょうをする

玉ねぎはみじん切りにする。フライパンにサラダ油を中火で熱し、玉ねぎを入れてツヤが出るまで炒める。ひき肉を加えて火が通るまで炒め、塩こしょうをし、火を止めてフライパンの上に薄く広げて冷まし、余分な水分を蒸発させる。

2 じゃがいもは電子レンジで加熱し、ポリ袋に入れて麺棒でつぶす

じゃがいもをつぶす写真

じゃがいもは皮をむき、1cm厚さの半月切りにし、さっと水洗いして水気を切り、耐熱ボウルに入れる。ラップをして600wの電子レンジで約6分、柔らかくなるまで加熱する。

厚手のポリ袋にじゃがいもを入れ、熱いうちに麺棒で押しつぶす。

3 1を加え、袋ごともむようにして混ぜ合わせる

袋の中で具材を混ぜる写真

4 袋の底を使って筒状に整え、包丁で5等分に切る

種を筒状に整えた写真

ポリ袋の底を使い、10cm長さの筒状に整える。袋の両端を切り開き、包丁で5等分に切る。

5 手でタネの表面をなめらかにし、小判型に成形する

手で成形する写真

タネは厚さ2cmほどの小判型にし、割れ目がないように成形する。タネはしっかり冷まし、余分な水分を蒸発させる。

6 タネに小麦粉と水を混ぜたつなぎを絡ませて、パン粉をまぶす

タネに衣をつける写真

ボウルに小麦粉と水を混ぜてつなぎを作り、タネを入れて全体に絡ませる。パン粉の入ったバットに移し、しっかりまぶす。均一についていないと衣の薄いところから破裂するので注意。

7 しっかり冷ましてから、冷凍用保存袋に入れて冷凍する

保存袋に入れたコロッケ写真

コロッケを冷凍用保存袋に入れ、空気を抜くように口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍する。1ヵ月程度保存可能。十分に冷ますことで水蒸気が出ず、霜がつきにくくなる。

Q.冷凍せず、そのまま揚げる場合の注意点は?

破裂を防ぐ! 揚げ方のコツ

1 コロッケは凍った状態で油に入れる

タネの温度が上がりすぎず、破裂の原因、水蒸気の発生が抑えられる。タネには火が通っているので、中まで温まる程度に加熱すればOK。冷凍しない場合もタネはしっかり冷やしてから揚げると同様の効果が得られる。

2 揚げている間、中温をキープする

高温で揚げると、タネ表面の温度が急上昇し、急激に水蒸気量が増えて蒸気圧が高まるため、破裂しやすくなる。

3 むやみに触らない

触ると衣が傷つき、蒸気圧による負荷がかかりやすくなり破裂する。とくにコロッケを油に入れた後は、衣が固まるまで触らないこと。

4 揚げ時間は約5分。揚げすぎに注意

長く加熱していると、その間タネの水分が水蒸気になり、衣に蒸気圧が絶えずかかるため破裂しやすくなる。衣がキツネ色になったら網に上げて。

冷凍コロッケの揚げ方

1 コロッケを凍ったまま、中温の油に入れる

冷凍コロッケを油に入れる写真

フライパンに揚げ油を深さ1.5cmほど入れ、中火〜強火で中温にし、凍ったままコロッケを入れる。油の深さは菜箸の先を立てて入れ、確認するとよい。中温は、パン粉を入れて一旦沈んでから浮いてくるくらいが目安。

コロッケに霜がついている場合は払い落とし、冷凍庫から出したらすぐに揚げる。コロッケは入れすぎると温度が下がるので、一度に入れるのは4個までに。

2 中温をキープし、表裏ともこんがりキツネ色に揚げる

コロッケを揚げている写真

衣が固まるまで極力触らない。火加減を中温に調整しながら、常に大きな泡が出ていて、パチパチと音が聞こえる状態を保つ。キツネ色になったら裏返し、同様に揚げる。

3 揚がったら網に上げて油を切り、器に盛る

コロッケ完成写真

5分くらい揚げ、衣がカリッと固まり、キツネ色になったら揚げ上がりのサイン。網に上げて油を切り、器に盛る。

コロッケの揚げ方・冷凍に関するQ&A

Q.冷凍せずそのまま揚げる場合の注意点は?

タネを冷ます写真

A.揚げる前にタネをしっかり冷ますことが大事
タネに熱が残っていると、揚げている間にタネの温度が必要以上に上がりすぎ、水蒸気が多く発生して破裂の原因になります。急いでいるときは金属製のトレイにタネを並べ、冷蔵庫で冷やしても。

Q.揚げたコロッケは冷凍できる?

保存袋に入れたコロッケ写真/トレイに入れたコロッケ写真

A. 冷凍できます。電子レンジ&オーブントースターで解凍&加熱を
揚げたコロッケはよく冷まし、冷凍用保存袋に入れ、空気を抜くように口を閉じてから冷凍を。1ヵ月程度保存可能。食べるときは耐熱皿にのせ、ラップをしないで電子レンジの解凍モードで解凍。その後、トレイにのせて1000wのオーブントースターで10分ほど焼くとカリッと仕上がります。途中、焦げそうなときはホイルをかぶせて調整を。

Q.コロッケが油っぽくなっちゃう…。

低温で泡が出ていない写真

A.油の温度が低いのが原因。揚げている間は中温を保って
揚げているときの温度が低いと油を吸ってしまいます(冷凍コロッケの場合も同様)。泡が小さく、音が静かなのは低温の状態。写真のようにコロッケを一度に多く入れすぎていないか、火が弱くなっていないか確認を。

Q.スーパーの惣菜コロッケも冷凍できる?

A.再冷凍の可能性があるのでおすすめできません
冷凍コロッケを揚げている場合は再冷凍になり、品質が落ちてしまうので冷凍は不向き。惣菜コロッケが冷凍のものかどうかは判断できないので、冷凍するのはおすすめできません。

Q.お弁当用にコロッケを冷凍するなら、揚げたものと揚げる前のもの、どちらがおすすめ?

A.揚げたものの方が温めるだけなので便利
揚げたものの方が、電子レンジとオーブントースターで温めるだけなので、忙しい朝におすすめです。

Q.業務用の冷凍コロッケを上手に揚げるには?

A.紹介した冷凍コロッケの揚げ方と同じでOK
ちなみに、業務用の冷凍コロッケは昔と比べて破裂しにくくなっているそうです。

■お弁当に入れるなら、冷凍食品も便利!

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