夏になると目にする「冷凍ペットボトル飲料」。でも、家で冷凍する場合は注意が必要なこと、知ってますか? 急いで凍らせる方法や、カチコチ状態から早く飲む方法、長持ちさせる方法といった「冷凍ペットボトル飲料の秘密」を「飲料のプロ」こと江沢貴弘さんに教えてもらいました。使える便利テクニック満載です!
Q1 そもそも「ペットボトル」って冷凍していいの?
Q2 冷凍専用のペットボトルは、普通のペットボトルと何が違うの?
Q3 凍らせるときのコツってあるの?
Q4 冷凍NGな飲み物もあるの?
Q5 ペットボトルを急いで凍らせる方法は?
Q6 カチカチに凍ったペットボトル飲料、早く飲みたい!
Q7 冷凍したペットボトルを長持ちさせる方法は?
Q8 溶けはじめのジュースは味が濃くなる…防ぐ方法はあるの?
Q9 飲みかけの冷凍ペットボトル。もう一度凍らせていい?
Q10 冷凍専用ペットボトルは再利用してもいいの?
Q1 そもそも「ペットボトル」って冷凍していいの?
A 冷凍できるのは「冷凍専用ペットボトル飲料」だけです!
キャップやラベルに「冷凍専用」という表示のあるペットボトル飲料であれば、冷凍OKです。自宅で冷凍する場合も、常温で発売されている「冷凍専用ペットボトル」の飲料のみ可能。また、未開封であっても再冷凍はNGです。
Q2 冷凍専用のペットボトルは、普通のペットボトルと何が違うの?
A 厚く、強度があります。
冷凍専用のペットボトルは、普通のペットボトルよりも厚く作られています。液体は冷凍すると体積が増えるので、ペットボトルに強度がないと膨張に耐えられず、破れてしまう可能性があるのです。
Q3 凍らせるときのコツってあるの?
A 「立てて」冷凍しましょう
冷凍ペットボトル飲料(常温)を凍らせるときは、冷凍庫の中で「立てて」冷凍しましょう。横倒しで冷凍すると口先まで凍り、フタが開きにくく、また飲みにくくなってしまいます。
Q4 冷凍NGな飲み物もあるの?
A 炭酸飲料ダメ! 破裂の恐れがあります
原則は、冷凍専用のペットボトル飲料以外は冷凍しないこと。特に炭酸飲料は冷凍すると大きく膨張し、破裂する恐れがあります。危険ですので絶対にしないでください!
Q5 ペットボトルを急いで凍らせる方法は?
A 濡れタオルを巻いて冷凍しましょう。
冷凍専用ペットボトル飲料に濡れタオルを巻いて冷凍すると、タオルの水分がペットボトルから熱を奪うため早く凍ります。熱伝導率のいいアルミホイルを巻いても早く凍りますよ。
Q6 カチカチに凍ったペットボトル飲料、早く飲みたい!
A 風通しのいいところに置きましょう。直射日光に当てるのはNG!
屋外であれば日陰の風通しのよいところ、屋内なら扇風機などの風が当たる場所に置きましょう。早く溶かしたいからといって、直射日光に当てたりお湯をかけたりしてはダメ。温度変化が大きすぎるとペットボトルが破裂する恐れがあります。
Q7 冷凍したペットボトルを長持ちさせる方法は?
A 乾いたタオルで巻きましょう。
冷凍専用ペットボトル飲料に乾いたタオルを巻くと、空気中の温度(外気)が伝わりづらくなり、冷凍状態が長持ちします。タオルが湿ってきたら、乾いたタオルに取り換えるとさらに長持ちしますよ。また、ペットボトル用の保冷ホルダーに入れるのもおすすめ。ペットボトルの表面につく水滴はこまめに拭きましょう。
Q8 溶けはじめのジュースは味が濃くなる…防ぐ方法はあるの?
A 少し溶けたら、シェイクしましょう!
ジュースやお茶などを凍らせてから飲むと、味の濃いところと薄いところが分離しがちです。そんなときは、少し溶けた状態でシェイクすると全体が混ざり、味が均一になります。振りすぎると泡立ってしまうので、軽く上下に振る程度でOKです。
Q9 飲みかけの冷凍ペットボトル。もう一度凍らせていい?
A 再冷凍はNG! 未開封の場合でも避けましょう。
Q1でも解説しましたが、冷凍専用ペットボトル飲料の再冷凍はNGです。なぜなら冷凍用ペットボトルは1回の冷凍・解凍に耐えるように作られており、それ以上の強度が保証されていないからです。冷凍と解凍を繰り返すと、冷凍用ペットボトルであっても破裂する可能性があります。
Q10 冷凍専用ペットボトルは再利用してもいいの?
A 衛生、強度の面から再利用は避けましょう
Q9の回答と同じく、冷凍用ペットボトルは繰り返しの冷凍・解凍ができません。さらにペットボトルは直接口をつけて飲むため、衛生面からも再利用はやめましょう。
「知らずに何回も冷凍していた…」なんて方はいませんでしたか?
暑い季節に活躍する冷凍ペットボトル飲料。正しい方法を守り、便利に使いましょう。