上手なパスタ弁当のテクニックを紹介します。冷めてもくっつかず、美味しさをキープするためには、パスタのゆで方や詰め方にひと工夫が必要! プロのテクニックを料理研究家の吉田瑞子先生に教えていただきました。前日に仕込む場合のコツや冷凍作り置きのアイデアも取り上げます。
【パスタ弁当のテクニック】ゆで方・味付け編
①パスタを折って短くする
②流水で洗う
③オイルをまぶす
④冷たい状態でソースとからめる
⑤冷めても美味しい味付けに
【パスタ弁当のテクニック】詰め方・容器・仕込み編
⑥ひと口分ずつ丸めて詰める
⑦ソースをスープジャーで別添えに
⑧ナポリタンなら前日仕込みOK
⑨おかず用パスタとして小分け冷凍も◎
⑩ショートパスタはお弁当向き
【パスタ弁当のテクニック】ゆで方・味付け編
テクニック①ロングパスタは半分に折って短くする
パスタが長いと麺同士がからまりやすく、時間がたつとくっついてしまいがち。あらかじめ長さを半分にしておくと、からまりにくく食べるときにフォークで少量ずつ取りやすい。
テクニック②ゆであがったら流水でぬめりをとり、ザルにあげる
袋の表示時間どおりにゆでたらザルにあげ、流水で洗って表面のぬめりをとる。そばやうどんのゆで上がりと同じように、表面のでんぷん質をしっかり取り除いておくと、冷めてもパスタがくっつきにくくなる。
テクニック③オイルをまぶして表面をコーティングする
仕上げに、オリーブオイル(パスタ乾麺80gにつきオリーブオイル小さじ1が目安)をまぶして、流水で洗ったパスタの表面をオイルコーティングし、麺同士がくっつくのを防ぐ。オイルは好みのものでいいが、冷めると固まりやすいバターは避けたほうがいい。
テクニック④パスタは冷たい状態でソースとからめる
パスタは冷めた状態でお弁当箱に詰めたいので、なるべく再加熱せず、ソースとからめること。市販のソースを使うときは、ソースだけ耐熱ボウルなどに入れて軽くレンジで温めてから、冷たい状態のパスタと和えると、作ってすぐにお弁当に詰められるので効率的。熱々の料理だと冷めたときに固まるなど、状態が変化する場合があるが、最初から冷たいものは状態が変わりにくいというメリットも。
テクニック⑤冷めても美味しい味付けをチョイス!
クリーム系のソースやミートソースなどの味付けは冷めると状態が変わりやすく、ボソボソとしてしまいがち。お弁当に詰めるなら、ペペロンチーノや和風パスタなど、オイルベースのものか、さらっとした状態のソースがおすすめ。
POINT
クリーム系のソースなどこってりした味付けのものを持って行く場合は、食べる直前に電子レンジで温め直すといい。
クリームソースやミートソースの持って行き方はテクニック⑦へ
【パスタ弁当のテクニック】詰め方・容器・仕込み編
テクニック⑥ひと口分ずつ丸めて詰めて食べやすく
パスタをあらかじめ、ひと口サイズにまとめてからお弁当に詰めておくと、パスタがかたまりにならず食べやすい。フォークやトングでくるくると巻いてから並べるように入れてみて。きれいにひとかたまりになっていなくても、ざっくり区分けができていれば大丈夫。
テクニック⑦ミートソースなどはスープジャーで別に持っていく
クリームソースやミートソースなど、冷めると状態が変わりやすいソースは、スープジャーに入れて麺と別に持っていくのもおすすめ。食べるときに温かいソースを麺にかければ、家でできたてを食べるのに近い状態で、パスタを味わうことができる。
POINT
麺を入れる容器は大きめのものを選ぶと、ソースを入れやすく食べやすい。
テクニック⑧ナポリタンは前日仕込みでもOK
ナポリタンやペペロンチーノ、たらこパスタなど、すべて加熱調理する具材を使ったパスタなら前日に仕込んでもOK。その際、作ったらすぐにバットに広げるなどして、素早く冷ますと傷みにくい。前日に仕込んだ場合、当日の朝、もしくは食べる直前に電子レンジで再加熱を。バジルやねぎ、パセリなど仕上げの生野菜は当日の朝、パスタが冷めてからトッピングすること。
ナポリタンはコーヒーフレッシュを入れると復活する!?
コーヒーフレッシュはナポリタンのコク出しとして使われることが多いもの。ナポリタンをお弁当として持っていく際は、コーヒーフレッシュを調理時にくわえず、別添えするのがおすすめ。食べる直前にパスタにかけて、軽く混ぜてから食べると、なめらかになり、コクも加わって美味しい。
テクニック⑨パスタをおかずとして持って行く場合は、小分け冷凍も
加熱調理済みのパスタは冷凍作り置き可能。小分けにして冷凍しておけば、電子レンジで加熱するだけでお弁当に詰められるので、忙しい朝に活躍する。
冷凍方法は次のとおり。味を付けたパスタはしっかり冷ましてから、冷凍&電子レンジ加熱可能のシリコンカップに入れる。冷凍用保存容器に並べて入れ、全体にラップをしてふたをして冷凍する。冷凍庫で3〜4週間保存可能。
当日の朝、凍ったままシリコンカップ1個(35g)につき、電子レンジ(500W)で1分加熱し、熱い場合は冷ましてからお弁当箱に入れる。
テクニック⑩ショートパスタはくっつきにくいのでお弁当向き
ペンネやマカロニなどのショートパスタなら、麺同士がからまず、お弁当に持って行っても固まることがなく安心。ロングパスタ同様、ゆでたら流水でぬめりをとって、オイルでコーティングしておくこと。アラビアータやミートソースなど、温かいパスタでも問題ないが、サラダパスタや冷製パスタなど、冷たい状態で食べる前提の味付けの方がお弁当向き。