2児のパパであり、パパが作る離乳食についての書籍も執筆している料理研究家・本田よう一さんに、ニチレイフーズの冷凍野菜で作る「成長段階に合わせた離乳食レシピ・幼児食レシピ」を教えてもらう連載第3回。今回は冷凍ほうれん草を使った「初期、中期、後期、完了期」の4つのレシピを考案してもらいました。加熱済みの冷凍ほうれん草を使えば時短になり、赤ちゃんとの時間もゆっくりとれますよ!
■離乳食期の呼び方
初期(5~6ヵ月ごろ)…ごっくん期
中期(7~8ヵ月ごろ)…もぐもぐ期
後期(9~11ヵ月ごろ)…かみかみ期
完了期(12~18ヵ月ごろ)…ぱくぱく期
※厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」に準拠する。
冷凍野菜は一度加熱してあるので、下ごしらえの必要なく手間がかかりません。量も調節しやすいので、赤ちゃんの成長に合わせて柔軟に調理ができるのもポイントです。
冷凍野菜を上手に活用して、離乳食作りを楽しみましょう!
※離乳食を作る際の注意
離乳食を作る際は、まな板や包丁などの調理器具に雑菌が付かないよう、管理にご注意ください。必ず清潔なものを利用しましょう。食器は大人と共有せず、赤ちゃん専用のものを決めて使ってください。離乳食は冷凍が可能なものも多いですが、食事に出す際には十分に再加熱しましょう。
ほうれん草は離乳食の定番野菜
今回メインに使う食材は「ほうれん草」。ほうれん草はカロテンやビタミンC、カリウム、鉄が豊富な野菜で、初期から後期まで、どのステップでも積極的にとり入れたい離乳食の定番食材です。初期のうちは繊維が気になりにくい葉の部分を中心に使い、もぐもぐ期ごろから徐々に茎の部分も料理に加えていくと良いでしょう。
【今回使った冷凍野菜】
【ごっくん期】ほうれん草のペースト
ほうれん草は比較的繊維が気にならない葉の部分をペースト状にして使うのがポイントです。食べやすい濃度は時期によって異なりますので、赤ちゃんの様子を見ながら都度湯冷ましを加えて調整してください。離乳食を始めたばかりなら、ペースト状にしてから濾して、水分量も多くすると赤ちゃんが食べやすいですよ。
〈材料(1食分)〉
- 『そのまま使える 九州産のほうれん草』…10g ※葉の部分のみを使用
- 水…適量
- 湯冷まし…適量
〈※材料の量についての注意〉
材料の分量は目安であり、調理しやすいと思われる量をご案内しています。離乳食期の赤ちゃんが食べる量は個人差が大きく、また、常に一定ではないため、あくまでも様子を見ながら食べさせるようにしましょう。
〈作り方〉
1. 耐熱ボウルに『そのまま使える 九州産のほうれん草』の葉の部分を入れ、水をかぶる程度に加えてラップをかけずに電子レンジ(600W)で約1分加熱する。
※ラップをすると水蒸気で破裂する恐れがあるため、ラップは不要。
2. 1に湯冷ましを加え、フードプロセッサーやすり鉢などですりつぶしてペースト状にする。
3. さらに湯冷ましを少しずつ加えながら、食べやすい濃度に調節する。
〈POINT〉
量が少なくフードプロセッサーが回らない場合は、ほうれん草と水の分量を増やします。余った分はカレーなどの料理に加えて大人が消費するのもおすすめです。
【もぐもぐ期】豆腐のほうれん草添え
盛り付ける際は、あえて混ぜずにほうれん草と豆腐を分けて。豆腐だけ、ほうれん草だけなど、それぞれを単品で与えたり、器の中でふたつを混ぜ合わせて与えたりと赤ちゃんの好みに合わせて食べさせましょう。アレンジとしてきなこやすりごまを加えるのもおすすめですよ。
〈材料(1食分)〉
- 『そのまま使える 九州産のほうれん草』…10~15g
- 絹ごし豆腐…30g
※大豆はアレルギー特定原材料等28品目の1つに該当します。最初にあげるときにはベビースプーン1さじから始めましょう。
〈作り方〉
1. 絹ごし豆腐を約5mm角に切って耐熱ボウルに入れ、豆腐がかぶる程度の水を加える。ラップをして電子レンジ(600W)で20~30秒加熱し、水気を切っておく。
2. 自然解凍(※)した『そのまま使える 九州産のほうれん草』を、包丁でペースト状になるまでみじん切りにする。
※『そのまま使える 九州産のほうれん草』は下ゆで後に冷凍されているため離乳食の場合でも自然解凍するだけで使えますが、不安な方はフライパンか小さい鍋に少量の水を加えて再加熱したものを赤ちゃんに与えましょう。
3. 2のほうれん草を1の豆腐とともに器に盛り付け、それぞれを食べさせたり、食べるときに混ぜて与えたりする。
【かみかみ期】ほうれん草のオープンオムレツ
卵はしっかりと火を通すようにしましょう。トマトケチャップで味を足すときは写真のようにごく少量で十分です。また、食べさせる際は、スプーンやフォークで赤ちゃんがひと口で食べやすい大きさにカットしながら食べさせてください。アレンジにはチーズやきのこ類を足すのもおすすめですよ。
〈材料(1食分)〉
- 『そのまま使える 九州産のほうれん草』…10~15g
- 卵…1/2個分(約30g)
- 水…小さじ1
- サラダ油…小さじ1
- トマトケチャップ(好みで)…適量
※卵はアレルギー特定原材料等28品目の1つに該当します。最初にあげるときには少量ずつ与えましょう。
〈作り方〉
1.『そのまま使える 九州産のほうれん草』を凍ったままみじん切りにしてボウルに入れ、卵、水を加えてよく混ぜ合わせる。
2. フライパンにサラダ油をひき、1を入れて弱めの中火で約30秒焼く。裏返してさらに約30秒焼き、卵にしっかりと火を通す。
3. 器に盛り付け、好みでトマトケチャップをごく少量かける。
【ぱくぱく期】ほうれん草とささみのとろみうどん
うどんはひと口で食べられる長さ(1~3cm程度)を目安に、ざっくりとカットすればOKです。長さを揃える必要はありません。もし、赤ちゃんが食べにくいようなら、その都度キッチンバサミでカットして食べさせるようにしましょう。アレンジしやすい料理なので、ぜひお好きな具材を加えてアレンジしてみてください。
〈材料(1食分)〉
- 『そのまま使える 九州産のほうれん草』…20g
- ささみ…1/4本分(約20g)
- ゆでうどん…80g ※あれば無塩のもの
- 片栗粉…小さじ1/2
A
- だし汁…3/4カップ(150ml)
- 醤油…少々(小さじ1/4弱程度)
- みりん…少々(小さじ1/4弱程度)
※鶏肉、小麦はアレルギー特定原材料等28品目に該当します。最初にあげるときには少量ずつ与えましょう。
〈作り方〉
1. 『そのまま使える 九州産のほうれん草』は凍ったまま粗く刻む。ささみはごく薄いそぎ切りにし、片栗粉をまぶしておく。
2. うどんを食べやすい大きさ(ひと口で食べられる程度のざく切り)に刻む。
3. 鍋にAと1を入れ、時々混ぜながら中火で約2分煮る。
4. 2のうどんを3に加えてうどんの袋の表示時間どおりに煮込み、器に盛り付ける。
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