お吸い物やお雑煮などの香りづけに使われることの多いゆず(柚子)。ただし、少量しか使わないので、余ってしまうことも。そこでゆずを丸ごと使うゆず風呂鍋やゆず味噌、ゆず大根など、ゆずをたっぷり使えるレシピを野菜ソムリエの根本早苗先生が紹介します。「ゆずはそのまま食べられる?」という、ゆずの食べ方に関する疑問にもお答えします!
ゆずはみかんのように、そのまま食べられる?
ゆずは、みかんのように外皮をむいて果肉をそのまま食べることも可能ですが、あまり一般的ではありません。ゆずは、外皮やアルベド(白い部分)、薄皮が厚く、種が多い柑橘。また甘みがほぼなく酸味がとても強いので、そのままだと食べにくい食材です。
【ゆず大根レシピ】常備菜におすすめ!
さっぱりした味わいがたまらない浅漬け。ひと口食べるとゆずの上品な香りが口の中に広がります。多めに仕込んで冷蔵庫にストックしておくと、「あと一品足りない」ときに便利!
〈材料(作りやすい分量)〉
A
- 砂糖…50g
- 酢…大さじ3
- 赤唐辛子(輪切り)…適量
〈作り方〉
- 大根は5cm長さの拍子木切りにする。ボウルに入れ、塩を加えて軽く揉み、5分ほど置いたら水気を絞る。
- ゆずは半分に切って果汁を絞る。皮は黄色い部分を千切りにする。
- 耐熱ボウルにAを入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で30秒加熱する。取り出して混ぜ、砂糖を溶かす。
- ❸に❶、❷を加えて軽く和え、保存容器に移し替え、ふたをして冷蔵庫で1時間〜半日置く。冷蔵庫で3〜4日間保存可能。
【ゆず味噌レシピ】皮も果汁もたっぷり使える!
香りが良く、程よい甘さが魅力のゆず味噌。焼きおにぎりに塗ったり、ふろふき大根に添えたりと使い勝手も抜群です。砂糖の量は、使用する味噌によって調整してください。
〈材料(作りやすい分量)〉
- ゆず…1個
A
- 白味噌…150g
- みりん…大さじ3
- 砂糖…大さじ2
〈作り方〉
- ゆずの皮の表面だけをすりおろし、果汁を絞る。
- 鍋にAを入れて中火にかけ、照りが出てねっとりするまで練る。
- 火を止め、❶ですりおろしたゆずの皮・果汁を加えて混ぜる。冷めたら清潔な保存容器に入れ、ふたをして冷蔵庫で保存する。1週間程度保存可能。
【ゆず風呂鍋レシピ】鍋に丸ごと浮かべて!
寒い季節にぴったりのあったかメニュー。ゆずを鍋に丸ごと入れれば、インパクト大で食卓も華やかになります。鍋で煮てやわらかくなったゆずは、トングなどで押して果汁を出すようにすると、さらに美味しい!
〈材料(4人分)〉
- ゆず…1個
- 豚バラ薄切り肉(半分の長さに切る)…200g
- 白菜(ざく切り)…1/4個
- 長ねぎ(1cm幅の斜め切り)…1/2本
- にんじん(短冊切り)…1/4本
- しめじ(石づきをのぞいて小房に分ける)…1パック(100g)
- 豆腐(4等分に切る)…1/2丁(150g)
A
- だし汁…5カップ
- 酒・みりん・薄口醤油…各1/2カップ
〈作り方〉
- ゆずはヘタの反対側に十字の切り込みを入れる。
- 鍋にAを入れて中火にかける。煮立ったら白菜・長ねぎ・にんじん・しめじ・豆腐を入れ、豚肉をのせ、中央に❶をのせる。具材に火が通るまで煮る。
- 好みでゆずポン酢適量(分量外)などをつけていただく。
【ゆずピール(砂糖漬け)レシピ】皮がとっておきのスイーツに!
ゆず皮のさわやかな風味とほろ苦さを活かすなら、ゆずピールがぴったり! 少し手間はかかりますが、一度作ると常温で1ヵ月と日持ちするので、多めに仕込むのがおすすめ。
〈材料(作りやすい分量)〉
- ゆず…3個(約300g)
- グラニュー糖…120g
〈作り方〉
- ゆずは縦4等分のくし形に切り、果肉と皮に分ける。
- 鍋にたっぷりの水、❶の皮を入れて中火にかける。沸騰してから10分ほどゆでたらザルにあげる。水を張ったボウルに入れ、5分ほど水にさらす。
- ❷を皮目を下にしてまな板に置き、スプーンで白い部分をこそげ取る。
- 鍋にたっぷりの水、❸を入れて中火にかける。沸騰してから10分ほどゆでたらザルにあげる。水を張ったボウルに入れ、5分ほど水にさらす。
※苦味が苦手な方は、この工程をもう一度繰り返す - 鍋に水気をきった❹、グラニュー糖を入れ、ひたひたになるくらいの水を注ぎ、弱火にかける。ときどき混ぜながら汁気がなくなるまで15分ほど煮る。
- ❺の粗熱がとれたら細切りにする。
- オーブンの天板にオーブンシートを敷き、間隔を空けながら❻を並べる。
- 100℃に予熱したオーブンで❼を35分ほど焼く。
※触ってみて表面が少し湿っているくらいまで水分を飛ばす - バットにグラニュー糖適量(分量外)をたっぷり広げ、粗熱がとれた❽を1本ずつ入れて全体にまぶす。密閉できる保存容器に入れてふたをして常温で保存する。1ヵ月程度保存可能。
※ゆずの果肉は【ゆずポン酢レシピ】で使用するといい
【ゆずポン酢レシピ】果汁を大量消費するならコレ!
ゆずの果汁を大量に消費するならポン酢がおすすめ! 冷蔵庫で1ヵ月ほど保存可能なので、ストックしておくと鍋の季節に大活躍します。
〈材料(作りやすい分量)〉
A
- ゆずの絞り汁…150ml(約7個分)
- 醤油…140ml
- みりん…40ml
- 酢…50ml
- 昆布…5g
- かつお節…5g
〈作り方〉
- ボウルにAを入れて混ぜる。昆布・かつお節を加え、ラップをして冷蔵庫で1〜2日置く。
- ザルにキッチンペーパーを敷いて❶を濾し、清潔な保存瓶に入れて保存する。冷蔵庫で1ヵ月程度保存可能。
■ゆずを丸ごと使い切るならジャムもおすすめ!
■ゆずの冷凍方法はこちら!