まとめ買いした食品や食べ切れなかったおかずなどで、気づけば冷凍庫がパンパン! どこに何を入れたか分からないなんてことも。そこで、食材もスペースも無駄にしない冷凍庫の収納術を、整理収納アドバイザーの伊坪美和さんに教えてもらいました。収納以上に大切な食材の整理方法や便利な収納アイテムの使い方もご紹介します。
【冷凍庫の収納術】下段・上段の使い分け
冷凍庫の下段は縦置きで、使い忘れを防いで!
下段は深さがあるので、小さい食材よりも大きい食材を入れるのがおすすめです。深さがある分、食材を重ねて入れてしまうと「食材が探しにくい」「下に入れたものを忘れてしまう」といったことの原因に。基本的には食材は立てて、縦置きにすることを意識しましょう。
〈奥と手前でゾーン分けすると見つけやすさがアップ〉
引き出しの手前には市販の冷凍食品、奥にはホームフリージングした食材を入れるなど、ざっくりとゾーニングしておくと引き出しを開けた瞬間、どこに何があるのか一目瞭然で見つけやすくなります。
冷凍庫の上段は、平置きと縦置きを使い分けてスペースを有効活用
上段は引き出しが浅いので、基本的には平置きがおすすめ。冷凍用保存容器は、ふたが半透明のものを使うと必要なものが探しやすくなります。また、冷凍ごはんや肉類は大きさをそろえて包むことで、効率よくスペースを使うことができます。高さをそろえて冷凍し、立てて見やすく収納しましょう。
〈使いかけの小さな食材は手前の見えやすい場所に〉
生姜のかけらや半端に残ったベーコンなどの使いかけの食材や、小さくてほかのものに紛れやすいものは、手前の見えやすい場所に収納することで使い忘れ防止に。
すぐにマネできる! 冷凍庫の収納アイデア4選
アイスバーは箱を利用して立てて収納
箱入りのアイスバーは、箱の上部をはさみで切り取れば、ワンアクションで取り出しやすくなります。アイスの種類が一目でわかる上に、パッケージの箱をそのまま使うので収納アイテムも必要ありません。
保冷剤は数を決めて冷凍用保存袋などに収納
気づくと数が増えている保冷剤。本当に必要な数を見極めて、多過ぎる場合は処分しましょう。冷凍用保存袋などを利用して「そこに入る分だけ」を意識すると増え過ぎを防げます。頻繁に使う場合は、写真のように冷凍用保存袋の上部を折り返して出し入れしやすい形にしておくと便利です。
伊坪さん
保冷剤の必要個数は各家庭によって異なります。毎日家族分のお弁当に入れる方、病気のときにしか使わない方、使用頻度が年に1回程度の方などさまざまです。自分の生活に合った数を決めて「定数管理」することを心がけましょう。
ホームフリージングは丸ではなく四角く包む!
食材を四角く包むことで、限られた冷凍スペースを無駄にせず効率的に使えます。お肉は、スーパーで買ったときのラップをそのまま活用して包むことで、日付や内容が分かりやすくて便利。また、お肉はもともと四角い発泡スチロール製のトレーに入っていることが多いので、トレーから出したままの形状を利用するのも一つの方法です。そのままでは大きい場合は、パタンと折ってコンパクトに。包んだ後は冷凍用保存袋に入れましょう。
お肉と同様に、ごはんも四角く包みましょう。ラップの上にごはんをのせ、しゃもじでざっくりと四角に整えたら、左右のラップを包む際にごはんを寄せて長方形に。その後、上下のラップを包む際に四角く仕上げましょう。
使いかけの冷凍食品は丸めれば立てて収納できる
開封済みの冷凍食品は、量が減ってくると立てて収納することが難しくなります。その場合は、袋をくるくると丸めて輪ゴムで留めましょう。こうすることで省スペースにもなり、立てて収納することができるようになります。
100円ショップで買える冷凍庫の収納アイテム
下段の立てる収納にはブックエンドを活用
食材を立てて収納するときに便利なのが金属製のブックエンド。100円ショップなどで手軽に手に入るものでOK。引き出しの高さに合わせたサイズを選びましょう。かごと違って、食材の量や形に合わせて移動が可能なので、臨機応変に対応できるメリットがあります。プラスチック製ではなく金属製のものを使うことで、ブックエンド自体が保冷剤の役割を果たし、冷却効果アップも期待できます。
冷凍用保存袋に入れただけでは立ちにくい食材は、金属製のトレーの上に平らに置き、上段のスペースで凍らせてから、下段に立てて収納しましょう。平らな状態で凍らせることで、立てやすくなり、解凍もしやすいので一石二鳥です。
マスキングテープでラベリングすれば中身が一目瞭然
冷凍用保存袋に入れた食材は、立てて収納したときに見える位置にマスキングテープなどでラベリングすると探しやすくなります。保存袋には記入スペースが設けられていることもありますが、必ずしもその場所にとらわれなくてOK。見やすい場所にラベリングをするということが重要です。
おかずの残りや薬味などを冷凍用保存容器に入れて冷凍する場合は、ふたにマスキングテープを貼りましょう。こちらも、引き出しを開けたときに見える場所にラベリングすることがポイント。「食材名」「冷凍した日付」を記入しておくと消費の目安になります。
立てにくい小さな食材はプラスチックケースを利用
上段は下段のような深さがないので、基本的には平置きですが、ごはんや小容量のお肉などは立てて収納したほうが見つけやすくて便利。でも、そのままでは立てにくいので、100円ショップなどで手に入る長方形のプラスチックケースを利用するのがおすすめです。さらに、にんにくや生姜のかけら、使いかけのベーコンなど、少量になった食材もプラスチックケースにまとめることで迷子になりにくくなります。使いかけのものを優先的に消費することを心掛けるためにも、上段の左右どちらかに置いて、目につきやすい場所を定位置にしましょう。
伊坪さん
プラスチックケースを選ぶときは、引き出しの高さに合うものを選びましょう。仕切りを外したり動かしたりできるものが便利です。
よくある悩みを整理収納アドバイザーが解決!
――冷凍庫を整理していたら、霜がついた食材がぽろぽろ出てきて、結局処分することに…。
新しいものは冷凍庫の奥から入れていくのが鉄則
ルールを決めずにただ漠然と冷凍庫に入れていくと、どの食材が古いものかが分からなくなります。上段も下段も、新しいものは奥に入れるルールにすることで自然と手前に古い食材が並ぶことになり、使い切りやすくなります。
――常に冷凍庫がパンパンで、新しく買ってきた食材を入れるスペースがありません。
冷凍庫の食材で料理を作るリセットデーを決めて
冷凍庫の中に何が入っているか、きちんと把握することが大切。買い物に行く前に冷凍庫の中をチェックして食材を無駄にしないようにしましょう。例えば、お給料日前日を、冷凍庫にあるものを優先して使う「リセットデー」にするなど、見直す日を決めると食べ切りやすくなります。
伊坪さん
食材をきちんと冷凍保存することで、楽家事・節約にもつながります。今回ご紹介したアイデアや収納アイテムをうまく活用して、冷凍庫を効率よく使いましょう!
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