こま切れ肉や厚切り肉、かたまり肉など毎日の食卓で大活躍する豚肉。種類によって便利な冷凍方法が異なるって知っていますか? 今回は、美味しさをキープしてしかも長持ちする豚肉の冷凍方法と解凍方法を、食品の冷凍に詳しい料理研究家、吉田瑞子先生が紹介します。
■挽き肉の冷凍についてはこちら!
【豚肉冷凍の基本】基本の3工程を守ることが大事!美味しさキープのポイント
ポイント①買ってきてすぐに冷凍すること!
ポイント②パックから取り出してから冷凍すること!
ポイント③急速冷凍すること!
【こま切れ・薄切り肉の冷凍】小分けにすれば、凍ったまま調理可能!
使用頻度の高いこま切れ肉と薄切り肉は、1人分ずつ小分けに冷凍しましょう。炒め物や煮物などに凍ったまま使えるので、便利!
【冷凍方法】
1 小分けにラップで包む
ラップの上に豚肉を使いやすい量(1人分で約80gが目安)ずつ薄く広げ、包む。
POINT
豚薄切り肉は食べやすい大きさにカットしてからラップで包む。またはトングや菜箸などで1枚ずつ広げてラップを間に挟み、重ねてから冷凍するとはがしやすい。
2 冷凍用保存袋に入れる
冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じる。
3 トレイやバットの上に置き、急速冷凍する
アルミやステンレスのトレイやバットの上に置き、冷凍庫で急速冷凍する。3〜4週間保存可能。
【解凍方法/使い方】
凍ったまま炒め物や煮物に加えて、調理する。または電子レンジ(200W)で80gにつき1分加熱し、半解凍状態にしてから使う。
※冷蔵庫で自然解凍(80gにつき約4時間)し、キッチンペーパーで水気を拭き取ってから料理に使っても良い。
【厚切り肉の冷凍】1枚ずつラップで包んで、乾燥を防いで!
とんかつやポークソテーに使う厚切り肉は1枚ずつラップでぴったり包んでから冷凍しましょう。電子レンジで解凍できるので、簡単です。
【冷凍方法】
豚肉を1枚ずつラップでぴったり包み、冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じる。アルミやステンレスのトレイやバットの上に置き、冷凍庫で急速冷凍する。3〜4週間保存可能。
【解凍方法/使い方】
電子レンジ(200W)で1枚(約100g)につき1分加熱し、半解凍してから、とんかつやポークソテーなどの料理に使う。または冷蔵庫で1枚(約100g)につき1〜2時間ほど自然解凍(半解凍の状態)し、調理する。
POINT
半解凍状態で調理すれば、ドリップが出にくい。
【かたまり肉の冷凍】用途に合わせてカット方法を変えてみて!
シチューや角煮、カレーなどに使うときはカットしてから冷凍。凍ったまま調理できるのでおすすめです。ゆで豚、焼き豚、ローストポークなどにする場合は、かたまりのまま冷凍しましょう。
【冷凍方法】
◯ゆで豚や焼き豚の場合
→かたまりのままラップでぴったり包む。
◯角煮やシチューの場合
→食べやすい大きさにカットし、1個ずつ(または1回に使う量ずつ)小分けにラップで包む。
それぞれ冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、アルミやステンレスのトレイやバットの上に置き、冷凍庫で急速冷凍する。いずれも3〜4週間保存可能。
【解凍方法/使い方】
ゆでたり、煮込んだりする場合は、かたまりのまま冷凍した豚肉を電子レンジ(200W)で500gにつき8分加熱し、半解凍状態にしてから使う。ローストポークや焼き豚にする場合は、冷蔵庫で自然解凍(500gにつき約9時間)し、キッチンペーパーで水気を拭き取ってから調理する。
カレー、シチュー、角煮用などにカットした豚肉は凍ったまま炒めたり、ゆでたりして調理する。
【下味冷凍】おすすめ「豚こま切れ肉の味噌マヨ漬け」レシピ
生の豚肉に調味料で下味をつけてから冷凍すると、味がしみこんで美味しくなります。冷凍ストックしておくとすぐに1品できあがるので、忙しいときに大助かり!
材料(2人分)
- 豚こま切れ肉…160g
- 塩・こしょう…各少々
A
- 味噌・マヨネーズ…各小さじ2
- おろし生姜…1片分
【冷凍方法/使い方】
- 豚肉は大きいものがあれば食べやすい大きさに切り、塩・こしょうをふる。
- ボウルにAを入れて混ぜ、❶を加えて混ぜる。
- ❷を半分ずつラップの上に広げ、平らになるように包む。冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。3〜4週間程度保存可能。
【食べ方】
フライパンに凍ったままの豚肉、酒大さじ1を入れ、ふたをして中火で蒸し焼きにする。肉が解けてきたら菜箸でほぐし、好みで野菜(きのこやキャベツなど)適量を加え、火が通るまで炒める。器に盛り、好みでパセリのみじん切り適量をちらす。
POINT
マヨネーズに油分が入っているのでフライパンに油は引かなくてよい。
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