スーパーで安売りしていたり、潮干狩りでたくさんとれたりと手に入る機会の多いあさり。冷凍しておくと3週間も長持ちし、旨みもアップするそうです! 今回はあさりの冷凍方法と便利な使い方を、食品の冷凍に詳しい料理研究家・吉田瑞子先生に聞きました。基本の砂抜き方法も紹介します。
殻付きあさりは冷凍保存が正解!
理由①鮮度長持ちで3週間保存可能!
理由②冷凍することで旨みUP!
理由③使いたい分だけ、凍ったまま調理できる!
あさりは冷蔵では1〜2日しか持ちませんが、冷凍することで3週間程度保存可能に。さらに生のまま冷凍すると、調理時に旨み成分が出やすくなるといわれています。冷凍したあさりは使いたい分ずつ凍ったまま調理できるので、とっても便利!
【あさりの冷凍方法】殻付きのまま冷凍で3週間保存可能!
冷凍方法
1 砂抜きをし、水気を拭き取る
あさりは砂抜きし、キッチンペーパーなどで水気をしっかり拭き取る。
あさりの砂抜き方法はこちら
2 冷凍用保存袋に入れる
冷凍用保存袋に重ならないよう平らに入れて、空気を抜いて(ストローを使って空気を吸うと、抜きやすい)袋の口を閉じる。
3 トレイやバットの上に置き、冷凍する
アルミやステンレスのトレイやバットの上に置き、冷凍庫で急速冷凍する。3週間程度保存可能。
【あさりの解凍/使い方】凍ったまま料理に使える!
殻付きで冷凍したあさりは自然解凍すると、加熱しても殻が開かなくなってしまうので、必ず凍ったまま調理しましょう。一気に加熱するのがポイント。
【使い方①】凍ったまま味噌汁やスープに
冷凍あさりはそのまま汁物に使える。鍋に湯を沸かし、沸騰したところに冷凍あさりを入れて一気に火を通す。殻が開いたら、味噌などで調味する。
【使い方②】凍ったままレンジで酒蒸しに
冷凍あさりは電子レンジ調理も可能。酒蒸しを作る場合、耐熱容器に冷凍あさりを並べ、酒をふりかけ、ふんわりとラップをする。あさり200gにつき電子レンジ(600W)で3分加熱する。途中で取り出し、全体を混ぜ、ふんわりとラップをして電子レンジでさらに1分加熱し、殻が開いたらできあがり。
※殻が開かなければ追加で30秒ずつ様子を見ながら加熱する。
【使い方③】凍ったままボンゴレパスタに
ボンゴレパスタも冷凍あさりで手軽に作ることができる。フライパンにオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れ、弱火にかける。香りが立ってきたら冷凍あさりを加え、白ワインを回しかけてふたをしてさらに加熱。殻が開いたらゆでたパスタを加え、全体を絡めて完成。
【番外編】あさりのむき身も冷凍できる!
あさりはあらかじめ加熱して、むき身にしてから冷凍する方法も。天ぷらや炊き込みごはんなど、殻の必要ない料理を作るとき重宝します。あさりの汁も旨みいっぱいなので、捨てずに冷凍しておくと便利!
むき身、汁ともに冷凍庫で約3週間保存可能。
冷凍方法
- フライパンに砂抜きしたあさりを並べ、酒を回しかける。中火にかけ、ふたをして2分ほど蒸し煮にする。あさりの殻が開いたら火を止めて、ザルを重ねたボウルにあける。
- スプーンなどを使って、あさりの身を殻から取り出す。粗熱がとれたら1食分ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。
- あさりの汁は冷凍可能なシリコンカップや、小さめの冷凍用保存容器に入れ、ふたをして冷凍する。
解凍方法/使い方
凍ったままスープやパスタに加えたり、冷蔵庫で解凍して天ぷらや炊き込みごはんに加えたりして使う。旨みいっぱいのあさりのゆで汁も捨てずに活用して。
【あさりの砂抜き】常温なら2〜3時間で完了
基本のあさりの砂抜き方法を紹介します。ポイントは①海水と同じ3%濃度の食塩水を用意すること、②ふたをするかアルミホイルをかぶせて暗い環境にすること、③冷蔵庫か室温に置くかで砂抜きする時間を調整することの3つ!
1 あさりを洗う
水を張ったボウルで、あさりをこすり合わせるようにして洗い、殻の表面の汚れを落とす。
2 3%濃度の食塩水を作る
海水と同じ3%濃度の食塩水を作る。目安として水1カップに対し、塩小さじ1(6g)を溶かすとちょうどいい。
※必要な食塩水の量は、あさりの量や砂抜きする容器の大きさによって異なるので、その都度調整する。
3 バットなどにあさりを入れ、②を注ぐ
保存容器やバットなど(あれば網を重ねるといい)にあさりを重ならないよう入れ、食塩水をひたひたになるくらいまで注ぐ。
4 アルミホイルをかぶせて、そのまま置く
ふたをするかアルミホイルをかぶせて暗くし、常温の場合は2〜3時間(ただし夏場など、室温が高くなる場合は冷蔵庫に入れて4〜5時間)、そのまま置く。
5 最後に真水で洗えば、砂抜き完了
砂抜きしたあさりはザルにあげて水を捨て、真水で軽く塩分を流す。そのまま調理に使う。