巻き寿司やちらし寿司などで大活躍のかんぴょう。下処理に手間がかかりますが、1袋をまとめて調理して冷凍しておけば、すぐに使えて便利です。冷凍保存できるかんぴょうの甘辛煮のレシピと、冷凍・解凍のコツを料理研究家の吉田瑞子先生に教えてもらいました。おかずやおつまみ、お弁当など日常使いできるアレンジアイデアも紹介します。
冷凍できる! かんぴょうの甘辛煮の作り方
かんぴょうの甘辛煮の冷凍・解凍方法
【アレンジレシピ①】かんぴょうとほうれん草のマヨサラダ
【アレンジレシピ②】かんぴょう入り卵焼き
【アレンジレシピ③】かんぴょうとちくわのきんぴら
冷凍できる! かんぴょうの甘辛煮の作り方
美味しく冷凍保存できる甘辛煮を作るコツは、汁気が完全に見えなくなるまで煮含めること。水で戻したあと、18cm程度の長さにカットしておくと扱いやすくなります。
材料(できあがり約180g)
- かんぴょう(乾燥)…30g
- 塩…小さじ1
A
- だし汁…1カップ
- 醤油…大さじ2
- 砂糖…大さじ2
- 酒…大さじ2
- みりん…大さじ1
作り方
1 かんぴょうを水洗いし、水にひたして戻す
ボウルに水を張って手でかき混ぜながらさっと洗う。一度流水で洗い流し、再びボウルにたっぷりの水を入れ約10分間ひたして戻す。
2 使いやすい長さにカットし、塩揉みする
包丁やキッチンバサミで使いやすい長さ(巻き寿司に使う場合は約18cm)にカットし、分量外の塩を加えて30秒程度塩揉みする。
POINT
かんぴょうを塩で揉むとかんぴょうの繊維に塩が入り込み、煮たときに水分をたっぷりと吸収してやわらかく煮あがる。また、漂白されたかんぴょうに付いている二酸化硫黄を抜き、臭いをとる作用もある。
3 塩を流水で洗い落として水気をしぼり、たっぷりの湯でゆでる
沸騰した湯にかんぴょうを入れて中火で約5分ゆで、爪で切れるくらいのやわらかさになったらザルにあげる。
4 鍋にAを入れて煮立て、3のかんぴょうを入れて煮含める
落としぶたをして中火で約20分、ときどき上下を返しながら煮る。煮汁が見えなくなるまでしっかりと煮ると、冷凍しやすく解凍後も水っぽくなりにくい(汁が少なくなると焦げつきやすくなるので注意する)。
かんぴょうの甘辛煮の冷凍・解凍方法
1食分ずつ小分けにして冷凍すると、電子レンジ解凍ですぐに使えます。凍ったままでの調理もOK。
冷凍方法
粗熱をとったかんぴょうの甘辛煮を、1食分ずつ(18cmにカットしたかんぴょう6~7本程度、約45g)の小分けにしてラップで包む。金属製のバットにまっすぐに並べて冷凍庫で急速冷凍し、凍ったら冷凍用保存袋に入れて保存する(冷凍で約1ヵ月保存可能)。
POINT
端を揃え、重なったりねじれたりしないように軽く形を整えておくと、凍ったままでも使いやすくなる。
解凍方法
500Wの電子レンジで約40秒温めて解凍するか、冷蔵庫に約3時間置いて自然解凍する。炒めものや煮物、炊き込みごはんなどで加熱調理する場合は、凍ったまま使える。なお、長さを調節する場合は、凍った状態(硬すぎる場合は少し待つ)でカットすると扱いやすい。
【アレンジレシピ】おかずやおつまみにも!
かんぴょうといえば巻き寿司のイメージがありますが、甘辛煮にして冷凍保存しておけば、「あともう1品!」のおつまみやお弁当のおかずにも使えて便利です。甘辛い味付けを活かした3つのアレンジアイデアを吉田先生に教えてもらいました。
①かんぴょうとほうれん草のマヨサラダ
マヨネーズで和えると甘くなりすぎず、ごはんにもよく合います。
冷凍したかんぴょうの甘辛煮約45g(冷凍時の1食分)を凍ったまま3cm幅にカットし、500Wの電子レンジで30~40秒程度加熱して解凍する。下ゆでして3cm幅に切ったほうれん草1/2束とかんぴょうの甘辛煮、マヨネーズ大さじ2、塩・こしょう少々をボウルに入れよく和える。
②かんぴょう入り卵焼き
かんぴょうの食感がアクセントの卵焼き。かんぴょうの甘辛煮の程よい甘さと卵の相性が抜群です。
冷凍したかんぴょうの甘辛煮約45g(冷凍時の1食分)を凍ったまま粗みじん切りにし、500Wの電子レンジで30~40秒程度加熱して解凍する。卵3個をボウルに溶き、砂糖小さじ1、塩少々、かんぴょうの甘辛煮を加えてよく混ぜる。厚焼き玉子の要領で、油少々をひいたフライパンや卵焼き器で焼く。
③かんぴょうとちくわのきんぴら
かんぴょうの甘辛煮を使うことで、炒め合わせるだけできんぴらが作れます。
冷凍したかんぴょうの甘辛煮約45g(冷凍時の1食分)を凍ったまま1cm幅に切り、ちくわ2本を8mm幅に輪切りにする。フライパンにごま油小さじ1を熱し、かんぴょうの甘辛煮とちくわを加えて3~4分炒める。皿に盛り付け、七味唐辛子少々をふる。