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【離乳食おかゆの冷凍・解凍】初期の10倍がゆ~完了期の軟飯まで解説

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冷凍した離乳食おかゆと解凍した離乳食おかゆの写真

一度に少量ずつしか食べない離乳食用のおかゆは、まとめて作って冷凍するのがおすすめです。時期別の冷凍量と便利な冷凍方法、少量でも焦げない解凍方法、気になる保存期間を料理研究家の吉田瑞子先生に教えてもらいました。記事後半では、炊飯器を使ったおかゆの炊き方を時期別の米・水の量の目安とあわせて紹介します。

目次
離乳食向けおかゆの冷凍方法
・容器の選び方
・食べる量の目安
・冷凍方法
・解凍方法
炊飯器で作る離乳食おかゆ
・炊飯器での作り方
・米と水の量の目安

【離乳食おかゆの冷凍】小分け冷凍が便利。約1週間保存可能

おかゆは少量ずつ作るのが難しいので、一度に少量ずつしか食べない離乳食の場合は、多めに作って冷凍しておくのがおすすめです。おかゆはごはんよりも解凍に時間がかかるため、少量ずつの小分けに冷凍しておくと解凍ムラをおこしにくく、また食べる量の調整にも役立ちます。

【容器の選び方】専用容器やシリコン製のおかずカップが使いやすい

離乳食おかゆの冷凍に適した容器の例の写真

煮沸消毒・冷凍ができる耐熱・対冷凍性のもので、仕切りのある離乳食専用の容器や、シリコン製のおかずカップなどが便利。製氷皿でも代用できるが、シリコン製などの柔軟性のある容器を使うと取り出しやすい。中期以降は食べる量が増えるので、小さめの冷凍用保存容器などで1回分ずつ冷凍するのもおすすめ。

【時期別】おかゆの種類(やわらかさ)と食べる量の目安

離乳食は生後5~6ヵ月頃から、赤ちゃんの体調や成長に合わせてゆっくりと始める。炊いたおかゆは小分けに冷凍しておくと解凍する量を調整しやすい。
※1回あたりの量や離乳食の回数はあくまで目安です。赤ちゃんの体調や食べ具合、おかずとのバランスに合わせて調整してください。また余ったおかゆの再冷凍はできません。

時期 おかゆの種類 1回あたりの量の目安 1日の離乳食の回数
初期(開始~10日目頃)
生後5ヵ月頃
10倍がゆ 小さじ1から始め、
2~3日ごとに小さじ1ずつ増やす
1回食
初期(11~30日目頃)
生後5ヵ月半頃
10倍がゆ 小さじ5~6(25~30g) 1回食
初期(2ヵ月目頃~)
生後6ヵ月頃
10倍がゆ 大さじ2~3(30~45g) 1回食
中期
生後7~8ヵ月頃
7倍がゆ 大さじ3.5~5.5(50~80g)
2回目は1回目の1/4量程度から始め、日にちをかけて徐々に増やし1回目と同量にする
2回食
後期
生後9~11ヵ月頃
5倍がゆ 大さじ6(90g) 3回食
完了期
生後12~18ヵ月頃
軟飯 大さじ6(90g) 3回食

※厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」に準拠する

【冷凍方法】使いやすい量を小分けにして冷凍

おかゆをおかずカップに入れている写真/凍ったおかゆを冷凍用保存袋に入れた写真

※写真はペースト状にした初期のものです。

煮沸消毒した専用の容器やシリコン製のおかずカップなどにおかゆを小分けに入れ、ふたをするかラップをかけて冷凍庫へ。初期から中期は大さじ1ずつ、後期以降は90gずつなど、離乳食の時期に合わせて小分けの量を調節する。おかゆが凍ったら容器から取り出し、冷凍用保存袋に入れる。冷凍で約1週間保存可能。

POINT

容器や器具は使用前に煮沸消毒をし、冷凍用保存袋は未使用の清潔なものを使用する。

【解凍方法】電子レンジで2回に分けて解凍。初期は水を加える

凍ったおかゆと加える水の写真/水を加えてラップをかけた写真

電子レンジを使用する場合は2回に分けて解凍する。深さのある小さめの耐熱容器におかゆと少量の水を入れ、ラップをふんわりとかけて電子レンジ(500W)で半解凍に。一旦取り出して全体をかき混ぜ、再びラップをふんわりとかけて電子レンジ(500W)でしっかりと加熱する。おかゆの量が少ないと焦げてしまう場合があるので、離乳食開始直後は小さじ1/2の水を加える。

POINT

安全のため、一度しっかりと加熱してから人肌程度に冷まして食べさせる。水分量が少ない場合には適宜追加する。

解凍時間の目安

電子レンジ(500W)で半解凍にしてから一旦混ぜ、その後しっかりと加熱する。加熱しすぎると焦げてしまうことがあるため、様子を見ながら解凍時間を調整する。 
※表の解凍時間はすべて電子レンジ(500W)で加熱した場合

時期 解凍する
おかゆの量
解凍時間1回目 解凍時間2回目
初期(開始~10日目頃)
生後5ヵ月頃
大さじ1(約15g)
+小さじ1/2の水を加える
30秒 20秒
初期(11~30日目頃)
生後5ヵ月半頃
大さじ2(約30g) 40秒 20秒
初期(2ヵ月目頃~)
生後6ヵ月頃
大さじ3(約45g) 50秒 30秒
中期
生後7~8ヵ月頃
大さじ4~6(約60~90g) 1分~1分10秒 40秒~1分
後期
生後9~11ヵ月頃
大さじ6(約90g) 1分20秒 1分
完了期
生後12~18ヵ月頃
大さじ6(約90g) 1分 1分

【おかゆの炊き方】炊飯器のおかゆモードが便利

炊飯器のおかゆコースで数日分をまとめて作ると手間がかかりません。離乳食スタート時は水分の多い10倍がゆから始め、時期が進むに従って水分を徐々に減らしていきます。

作り方(写真は10倍がゆ)

1 米を水で洗い、ザルに上げる

米を洗っている写真

2~3回水を換えながら米を洗って表面の糠を落とす。水に濁りがなくなってきたらザルに上げる。

2 米を炊飯釜に入れ、分量の水を加えておかゆモードで炊飯する

水を加えている写真

米を炊飯器の炊飯釜に入れ、分量の水を加える。炊飯器のおかゆモードを選択して炊飯する。
※操作方法は各炊飯器の説明書を確認してください。

炊きあがり

炊きあがったおかゆの写真

炊きあがり。10倍がゆは下記の方法でペースト状にしてから、それ以外は熱いうちに清潔な離乳食用の容器やシリコン製のおかずカップ、冷凍用保存容器に小分けにする。

初期はペースト状にしてから冷凍

離乳食初期は10倍がゆを作ったあとに、清潔なすり鉢やハンドブレンダー、茶こしなどを使っておかゆをペースト状にする。

おかゆをすり潰している写真/すり潰したおかゆの写真

時期別のおかゆのやわらかさと米と水の量の目安

10倍がゆなら米1:水10、7倍がゆなら米1:水7、5倍がゆなら米1:水5というように、時期が進むごとに米に対する水の割合を減らしていく。1週間以内に食べ切れる量を目安に作り、余った分は大人が食べるようにする。また、鍋で炊く場合は水が蒸発するので、下記の米と水の量を基準に、適宜水を追加してかたさを調整する。
※できあがりの量は目安です。使用する炊飯器により増減があります。

時期 おかゆの種類 米と水の量 できあがりの量
初期(開始~10日目頃)
生後5ヵ月頃
10倍がゆ 米:大さじ1(約13g、15ml)
水:1カップ(200ml)※注
約140g(約150ml)
大さじ1×約6回分
初期(11~30日目頃)
生後5ヵ月半頃
10倍がゆ 米:大さじ2(約26g、30ml)
水: 300ml
約245g(約250ml)
大さじ2×約6回分
初期(2ヵ月目頃~)
生後6ヵ月頃
10倍がゆ 米:大さじ3(約38g、45ml)
水: 450ml
約410g(約400ml)
大さじ3×約8回分
中期
生後7~8ヵ月頃
7倍がゆ 米:1/2合(約77g、90ml)
水: 630ml
約635g(約650ml)
60g×約9回分
90g×約6回分
後期
生後9~11ヵ月頃
5倍がゆ 米:2/3合(約102g、120ml)
水: 600ml
約645g(約610ml)
90g×約6回分
完了期
生後12~18ヵ月頃
軟飯 米:1と1/2合(約230g、270ml)
水: 540ml
約700g
90g×約7回分

※注:極少量を炊飯器で炊く場合、水が蒸発してかために仕上がるので、大さじ1の米で作る。10倍がゆのみ水の量を少し多めにする。

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