夜ごはんに「冷凍食品」って、あり? どうやって使ったらいいの? そんな疑問に応えるべく、人気料理研究家の阪下千恵先生が冷凍食品を活用した献立作りにチャレンジ。冷凍野菜の時短スープと、簡単オムライスの2品を紹介します。冷凍食品で夕食が“たった10分”でできるレシピは必見です。
夜に冷凍食品は「あり! 」そのコツとは?
――料理研究家であり、同時に二児(高校生・小学生)のお母さんでもある阪下千恵先生。「実は、忙しいときはよく冷凍食品を使っています(笑)」という冷凍食品ユーザーです。
夜ごはんに冷凍食品を使う3コツ
1 「冷凍野菜」で簡単時短料理
2 「ちょい足し」すればわが家の味に!
3 「ひと手間」かけて手作り感アップ
――それでは阪下先生と一緒に、冷凍食品を使った夜ごはんを作ってみましょう。
10分以内でできる「冷凍食品」活用夜ごはん
1品目:冷凍野菜のスープ(調理時間約3分)
「冷凍野菜は、皮をむいたり、下ゆでしたりといった下ごしらえが済んでいるのがいいところ。使いたい分だけ使えるのも便利です」(阪下先生)
材料(2人分)
- そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー
- そのまま使える 揚げてあるカットなす
- 北海道産スイートコーン…すべてお好みの量!
- スライスベーコン…1と1/2枚
A
- 水…2カップ
- 固形コンソメ…1個
- (お好みで)溶けるチーズ、ブラックペッパー…各適量
1 鍋に水、コンソメ、ベーコン、冷凍野菜を入れる
鍋にA(水、固形コンソメ)、ベーコン、冷凍野菜(ブロッコリー、なす、コーン)を入れる。
「ベーコンはキッチンバサミで切りながら加えて、冷凍野菜は袋から“目分量”で入れます。包丁もまな板も使いません」(阪下先生)
2 水から3分! ひと煮立ちすれば完成
冷凍ブロッコリーは下ゆで済み。冷凍なすは揚げてあるので、水から加熱してひと煮立ち(小鍋で3分程度)すれば食べごろになります。
「下の子どもは野菜が嫌いなのですが、このようにスープにすると食べてくれるんです。揚げなすの旨みがスープにたっぷり溶け出て美味しいですよ。アクセントに加えたコーンが特に好きみたい」(阪下先生)
2品目:スクランブルオムライス(調理時間約7分)
「メインは子どもが大好きなオムライス。冷凍チキンライスがあればあっという間にできますよ。卵はスクランブルエッグという超簡単レシピです」(阪下先生)
使用する冷凍食品
材料(2人分)
- チキンライス(冷凍)…1袋(450g)
A
- バター…5g
- お好みでケチャップ…適量
1 チキンライスを耐熱容器でレンジ加熱する
チキンライス(1袋2人分)を耐熱容器に入れて、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで6分20秒加熱する。
「…ひょっとすると、このレンチンの時間がレシピ全体で一番長いかも(笑)」(阪下先生)
2 ボウルにAを混ぜ、スクランブルエッグを作る
レンジ待ちのわずかな時間も有効活用。フライパンにバターを入れて中火で熱し、混ぜ合わせたA(卵3個、牛乳大さじ1、塩・こしょう各少々)を入れ、大きく混ぜながら半熟のスクランブルエッグを作る。
「冷凍チキンライスを加熱している間に、スクランブルエッグをさっと作ります。薄焼き卵だと包むのが面倒なので、忙しいときはスクランブルエッグで」(阪下先生)
3 チキンライスを皿に盛り、スクランブルエッグをかけて完成
解凍したチキンライスを器に分けて盛り、上にスクランブルエッグをのせれば完成。
あっという間に夜ごはんが完成! 冷凍食品を取り入れる秘訣は何?
お子様のメニューにはオムライスにケチャップで顔を描き、スープにチーズをトッピング。「こういう“おまけ”が、やっぱりうれしいみたいです」(阪下先生)とのこと。カットフルーツを添えれば立派な夜ごはんの完成です。
――あっという間に出来上がりましたね! それに、驚くほど簡単です…冷凍食品を使うポイントを教えてください。
阪下先生:「味付けされた商品に“ちょい足し”して、『わが家の味』にすることでしょうか。このチキンライスはチキンも野菜もたくさんで食べ応え満点なのですが、薄味のわが家にとっては少し濃いと思うことも。なので上からスクランブルエッグをのせることでちょうどいい味になるんです」
――味付けされた冷凍食品ってそのまま食べるものだと思っていましたが、何かを足すといいのですね。
阪下先生:「ええ、今回はチキンライスだからオムライスにしましたが、例えば『コロッケ』などの揚げ物なら、生野菜にのせてデリ風サラダにしてもいいですね。あとは『なすひき肉はさみ揚げ』というのもありますよね。それは大根おろしを添えてさっぱりいただくのもおすすめ。いろいろな冷凍食品で工夫ができますよ」
「ひと手間」で、いつでも「手料理」を作れるのが冷凍食品のいいところ
――野菜のスープも具沢山で美味しいです。「冷凍野菜」は実際によく使われているそうですね。
阪下先生:「夜ごはんって3食の中でいちばんボリュームがあるし、栄養バランスのいい献立を食べさせたいけど、毎日続くと大変。だからといってすべて調理済み商品そのままというのも…やっぱり、忙しくても1品は温かい料理を作りたいと思うんです」
――それで、すぐに調理できる冷凍野菜がいいのですね。
阪下先生:「“メリハリ”ですね。抜けるところは抜いて、使えるものはとことん活用することが大事です。冷凍食品にひと手間かけて自分の料理に取り入れれば、それは立派な『手料理』になる。夜ごはんは毎日のことだからこそ、ストレスなく料理を続けていくことが大切だと思います」
――阪下先生、愛情たっぷりのごはん、ごちそうさまでした。