3ステップで世界各国の料理が作れてしまう、簡単すぎるのに技アリなレシピが人気の料理研究家・ヤミーさんに、マンネリしがちな冷凍ブロッコリーレシピについて相談。世界の家庭料理風にアレンジした、新感覚レシピを教えてもらいました! さらに今回は、全10種類の解凍方法を徹底検証&実食リポをお届け。その中から見つけた「解凍の新ワザ」もお伝えします。
冷凍ブロッコリーは洗う、切る、茹でるなどの下ごしらえが済んでいるから、すぐに使えて便利! ただ解凍に失敗すると水っぽくなったり、ベチャッとした残念な食感になったりしがちです。そこで、ありとあらゆる解凍方法を徹底検証。その中から、私のイチオシの解凍方法をご紹介します!
※検証の様子はこちら
【今回使った冷凍野菜】
ヤミーさん推薦!「フライパン蒸し解凍」
「ブロッコリーのサブジ」食欲そそる本格エスニック味!
「ブロッコリーのブルスケッタ」シンプル調理で旨み引き立つ
【インタビュー】冷凍野菜の美味しさを引き出すには?
【ヤミーさんが徹底検証!】全9種の解凍方法+実食レビュー
ヤミーさん推薦!冷凍ブロッコリーの美味しさ引き出す「フライパン蒸し解凍」
冷凍ブロッコリーの解凍方法は、「電子レンジ解凍」や「茹でて解凍」が一般的ですが、ヤミーさんのおすすめは「フライパン蒸し解凍」。茎はシャキッと、房はほくほくに仕上がります。
※『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』1/2袋(125g)を使った解凍方法を紹介します
1 冷凍ブロッコリーを凍ったままフライパンに入れ、水を加える
フライパンに油を引かずに、『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』を凍ったまま入れ、1/2袋(125g)程度の量に対して水大さじ1〜2を加える。
POINT
大さじ1〜2の水を加えることで蒸気が上がり、冷凍ブロッコリー全体に熱が伝わる。フライパンのサイズによって加える水の量を調整する。20cmのものは大さじ1、それ以上大きなものは大さじ2ほどがちょうどいい。
2 ふたをして中火で2〜3分蒸し焼きにする
ふたをして中火で1分蒸し焼きにしたら、一度ふたをあけて水分がなくなっていないか確認し、足りないようなら水を少量加え、再びふたをして1〜2分蒸し焼きする。
POINT
解凍するブロッコリーの量を増やすときや、大きいフライパンを使うときは加熱時間を長めにする。
3 ふたを取り、水気がなくなるまで1分加熱する
フライパンの上に水分がなくなるまで1分ほど加熱する。
完成!茎はシャキッと房はホクホクのベストな状態に
「フライパン蒸し解凍」した冷凍ブロッコリー。茎はシャキッとした食感をキープしつつ、房はホクホクとやわらかい、ベストな状態に解凍される。ブロッコリーの旨みも強く感じられる。軽く焼き目がつくこともあるが、そこも美味しい。
冷凍ブロッコリーを解凍したときに気になるのが、房の部分にわずかに残る水分。「フライパン蒸し解凍」なら、蒸して冷凍ブロッコリーを解凍したあとも加熱を続けて、房の部分に残った水分を飛ばすので、水っぽかったり、ベチャッとした食感になったりすることはありません!
【その他の解凍方法も徹底検証!】
フライパン蒸し解凍のほかにも、9種類の解凍方法をヤミーさんが徹底検証しました! 詳しい解説は後半に。
解凍方法 | 解凍時間 | 検証結果 | |
---|---|---|---|
冷蔵庫 | ①キッチンペーパーで包んで自然解凍する | 約15時間 | 食感よく解凍できるが、かなり時間がかかる。 |
②キッチンペーパーで包まずに自然解凍する | 約15時間 | 食感よく解凍できるが、かなり時間がかかる。 房の部分に水分が残る。 |
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常温 (20℃ほど) |
③キッチンペーパーで包んで自然解凍する | 1時間30分 | 食感よく解凍できるが、やや時間がかかる。 |
④キッチンペーパーで包まずに自然解凍する | 1時間30分 | 食感よく解凍できるが、やや時間がかかる。 房の部分に水分が残る。 |
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水 | ⑤水をかけて解凍する | 3〜4分 | 食感よく解凍できるが、やや味が薄くなる。 |
熱湯 | ⑥熱湯をかけて解凍する | 1分30秒〜2分 | 食感よく解凍できる。 他の解凍方法よりやややわらかく仕上がる。 |
ゆで | ⑦熱湯でゆでて解凍する | 1〜2分 | 食感よく解凍できる。 他の解凍方法よりやややわらかく仕上がる。 |
電子レンジ | ⑧キッチンペーパーで包んで解凍する ※キッチンペーパーを電子レンジ専用のものを使用 |
600wで2分10秒 | 食感よく解凍できる。 |
⑨キッチンペーパーで包まずに解凍する | 600wで2分10秒 | 食感よく解凍できるが、房の部分に水分が残る。 |
ヤミーさんの簡単すぎて美味しすぎる冷凍ブロッコリーレシピ
ヤミーさんは世界の家庭料理を簡単にアレンジしたレシピがお得意! そこで、『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』を使った、ちょっと目新しくておしゃれなレシピを教えていただきました。
「ブロッコリーのサブジ」食欲そそる本格エスニック味!
サブジはインドの蒸し煮料理。「フライパン蒸し解凍」からさらに加熱を続けて、ブロッコリーがクタクタになるまで火を通すのがポイント。赤唐辛子とカレー粉を使ったスパイシーな味つけです。クミンシードがあれば、唐辛子と一緒に炒めることで、風味がさらに豊かになって本格的な味になります。
材料(2人分)
- 『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』…1袋(250g)
- サラダ油…大さじ2
- 赤唐辛子…2本
- 塩…小さじ1/2
- カレー粉…小さじ1
- 水…大さじ4
作り方
- フライパンにサラダ油、赤唐辛子を入れて中火で熱し、赤唐辛子が色づいてきたら火を止め、『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』を凍ったまま加え、中火でさっと炒める。
- 塩、カレー粉小さじ1/2、水を加えてふたをし、3分ほど蒸し焼きにして、ブロッコリーが柔らかくなるまで火を入れる。
- ふたを外し、残りのカレー粉を加えて水分が飛ぶまで炒め合わせ、塩(分量外)で味をととのえる。
「ブロッコリーのブルスケッタ」シンプル調理でブロッコリーの旨み引き立つ
解凍したブロッコリーを刻んで、調味料と粉チーズとオリーブオイルを混ぜるだけの簡単イタリアンレシピ。冷凍ブロッコリーの袋に残った房の欠片も余さず使えます。バゲットにのせるだけでなく、ゆでたパスタに絡めても美味しいですよ。
材料(約10個分)
- 『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』…1袋(250g)
- 塩…小さじ1/2
- 黒こしょう…少々
- オリーブオイル…大さじ2
- 粉チーズ…大さじ4
- バゲット…薄切り10枚
- あれば生ハム…適量
作り方
- 『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』を好みの方法で解凍し、キッチンペーパーでしっかりと水気を取ってから、粗みじん切りにする。
- ボウルに❶、塩、黒こしょうを入れて和え、オリーブオイル、粉チーズの順に加えてさらに和える。
- バゲットをオーブントースターで軽く焼き、❷をたっぷりとのせ、あれば生ハムをトッピングする。好みでオリーブオイル(分量外)をかけても。
【インタビュー】冷凍野菜の美味しさを引き出すには?
冷凍ブロッコリーの解凍検証や、冷凍ブロッコリーレシピを考案いただく中で見えてきた、ヤミーさん流の冷凍野菜の美味しさを引き出すコツや、定番野菜のレシピをマンネリ化させない考え方について伺いました。
――『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』を実際に使ってみていかがでしたか?
下ゆでしたブロッコリーを冷凍しているので、短時間の解凍ですぐに使えるのが便利ですよね。検証結果では「フライパン蒸し解凍」がおすすめとしましたが、どんな解凍方法でもシャキシャキした食感は変わらないのがすごい!
――冷凍野菜の調理のポイントは?
旬の時期に収穫した野菜を冷凍している冷凍野菜には、野菜本来の美味しさが眠っています。それを解凍方法や調理法によって、どう引き出すかがポイント。コクや旨みを引き出すなら、今回ご紹介したサブジのようにクタクタになるまで加熱するのがおすすめ。ちょっと焦げたりしてもそれがコクと旨みになるんですよ。
――定番野菜のレシピをマンネリ化させないコツは?
同じ野菜でも、使う油や調味料を変えるだけでレシピのバリエ−ションは広がります。ごま油を使えば韓国風、バターを使えばフレンチ風、レモンをしぼれば地中海風……と、簡単に「料理の国籍」を変えることができるんです。調理方法はシンプルでも食材の印象がガラッと変わるので、マンネリ化しにくくなりますよ。
【ヤミーさんが徹底検証!】全9種の解凍方法+実食レビュー
記事の冒頭ではおすすめの解凍方法として「フライパン蒸し解凍」を紹介しましたが、他の方法も徹底検証してみました。解凍したブロッコリーの実食レポートも!
※『そのまま使える 高原育ち®のブロッコリー』1/2袋(125g)で検証しました。
※商品によっては自然解凍・流水解凍が出来ない冷凍ブロッコリーもございますので、パッケージ裏面の調理方法をご確認ください。
解凍方法 | 解凍時間 | 検証結果 | |
---|---|---|---|
冷蔵庫 | ①キッチンペーパーで包んで自然解凍する | 約15時間 | 食感よく解凍できるが、かなり時間がかかる。 |
②キッチンペーパーで包まずに自然解凍する | 約15時間 | 食感よく解凍できるが、かなり時間がかかる。 房の部分に水分が残る。 |
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常温 (20℃ほど) |
③キッチンペーパーで包んで自然解凍する | 1時間30分 | 食感よく解凍できるが、やや時間がかかる。 |
④キッチンペーパーで包まずに自然解凍する | 1時間30分 | 食感よく解凍できるが、やや時間がかかる。 房の部分に水分が残る。 |
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水 | ⑤水をかけて解凍する | 3〜4分 | 食感よく解凍できるが、やや味が薄くなる。 |
熱湯 | ⑥熱湯をかけて解凍する | 1分30秒〜2分 | 食感よく解凍できる。 他の解凍方法よりやややわらかく仕上がる。 |
ゆで | ⑦熱湯でゆでて解凍する | 1〜2分 | 食感よく解凍できる。 他の解凍方法よりやややわらかく仕上がる。 |
電子レンジ | ⑧キッチンペーパーで包んで解凍する ※キッチンペーパーを電子レンジ専用のものを使用 |
600wで2分10秒 | 食感よく解凍できる。 |
⑨キッチンペーパーで包まずに解凍する | 600wで2分10秒 | 食感よく解凍できるが、房の部分に水分が残る。 |
【解凍方法①・②】冷蔵庫で自然解凍
冷凍ブロッコリーを容器に入れてふんわりとラップをかけ、15時間ほど冷蔵庫で自然解凍。キッチンペーパー有りのものと、キッチンペーパー無しのものとで検証しました。
【結果】芯も房もシャキッと食感に
どちらも茎も房もシャキッとした食感。キッチンペーパー無しのほうは房に水分が残っていました。
【解凍方法③・④】常温で自然解凍
冷凍ブロッコリーを容器に入れてふんわりとラップをかけ、常温(20℃程度)に1時間30分置いて自然解凍。キッチンペーパー有りのものと、キッチンペーパー無しのものとで検証しました。
【結果】芯も房もシャキッと食感に
どちらも茎も房もシャキッとした食感。キッチンペーパー無しのほうは房に水分が残っていました。
【解凍方法⑤】水をかけて解凍
冷凍ブロッコリーをボウルに入れて、3~4分ほど流水解凍し、ざるに上げて水切りし、キッチンペーパーで水気を取りました。
【結果】シャキッとしているが、やや味が薄まる
茎も房もシャキッとした食感。水にさらすので、やや味が薄くなる印象。小さいブロッコリーは3分くらいで解凍されますが、大きいブロッコリーは4分くらいかかりました。
【解凍方法⑥】熱湯をかけて解凍
冷凍ブロッコリーをボウルに入れて、熱湯を回しかけながら加えて1分30秒~2分に置いて解凍し、ざるに上げて水切りし、キッチンペーパーで水気を取りました。
【結果】房が少しやわらかくなる
茎はシャキッとしていますが、房は少しやわらかくなります。小さくカットされたブロッコリーは1分30秒ほどで解凍されますが、大きいブロッコリーは2分くらいかかります。
【解凍方法⑦】ゆでて解凍
鍋に熱湯を沸かし、冷凍ブロッコリーをボウルに入れて1~2分にゆでて解凍し、ざるに上げて水切りし、キッチンペーパーで水気を取りました。
【結果】ホクホクして甘みが感じられる
茎も房も少しやわらかくてホクホクした食感で、他の解凍方法よりも甘みが感じられました。小さいブロッコリーは1分くらいで解凍されますが、大きいブロッコリーは2分くらいかかります。
【解凍方法⑧・⑨】電子レンジ解凍→ペーパーなしは水分が残りぎみ
冷凍ブロッコリーを耐熱皿に間隔をあけて並べ、ふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで1分40秒加熱して一度取り出し、ブロッコリーの上下を返してさらに30秒加熱して解凍。キッチンペーパー有りのものと、キッチンペーパー無しで電子レンジ解凍したものとで検証しました。
【結果】芯も房もシャキッと食感に
どちらも茎も房もシャキッとした食感。キッチンペーパー無しのほうは房に水分が残っていました。