夏が旬ですが、冬まで日持ちすることからその名がついた冬瓜(とうがん)。ただし、長期保存が可能なのは丸のままのものだけ。カットした冬瓜は早めに食べきる必要があります。そこで、カットした冬瓜を長持ちさせる冷凍方法、さらに鮮度をキープする冷蔵保存方法を野菜ソムリエの根本早苗先生が紹介します。
【冬瓜の冷凍①】カットして「生のまま冷凍」で手軽に保存!
生の冬瓜を食べやすい大きさに切り、冷凍するだけのお手軽な方法。解凍するときは使いたい量だけ取り出して凍ったまま加熱調理ができ、とっても便利です。
【冷凍方法】
1 種とワタを取りのぞき、皮をむく
種とワタをスプーンでかき出して取りのぞき、皮をむく。
POINT
ピーラーで皮を薄めにむくと、冬瓜特有の翡翠色の皮が残る。
2 食べやすい大きさに切る
用途に応じて好みの大きさに切る。
POINT
スープや煮物に使うなら約3cm角に、味噌汁や炒め物に使うなら約1cm幅の薄切りにするのがおすすめ。
3 冷凍用保存袋に入れて冷凍する
冷凍用保存袋に重ならないように入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。冷凍庫で3週間程度保存可能。
【解凍方法/使い方】
凍ったままスープに加えたり、煮汁に加えたり、炒めたりして加熱調理する。
【冬瓜の冷凍②】カットして「下ゆで冷凍」なら、とろり食感が楽しめる!
冬瓜は下ゆでしてから冷凍することで1ヵ月保存可能に。冬瓜はもともと翡翠色がきれいな食材ですが、ゆでて冷凍すると、色味をキープしやすくなります。解凍時もすぐにとろりとした食感になるので、とっても美味!
【冷凍方法】
1 種とワタを取り除き、皮をむいて食べやすい大きさに切る
種とワタをスプーンでかき出して取りのぞき、皮をむく。
POINT
ピーラーで皮を薄めにむくと、冬瓜特有の翡翠色の皮が残る。
2 カットした冬瓜を6〜10分ゆでる
鍋にたっぷりの湯を沸かす。湯1ℓに対して塩小さじ1を加え、①を6〜10分ゆでる。
POINT
スープや煮物に使うなら約3cm角に、味噌汁や炒め物に使うなら約1cm幅の薄切りにするのがおすすめ。
3 氷水にとり、ザルにあげ、キッチンペーパーで水気を拭き取る
③を氷水にとり、冷めたらザルにあげ、キッチンペーパーで水気を拭き取る。
POINT
ゆでた冬瓜を氷水にとることで、より色味をキープでき、余熱で火が入りすぎるのを防ぐ。
4 ラップで1食分ずつ包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍する
1食分ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れる。空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。1ヵ月程度保存可能。
POINT
ゆでた冬瓜はくっつきやすいので、そのまま冷凍用保存袋に入れず、ラップで包むこと。
【解凍方法/使い方】
凍ったままスープに加えたり、煮物に加えたり、炒めたりして加熱調理する。または冷蔵庫で100gにつき6時間自然解凍してから、冷たい料理に使っても。
POINT
下ゆでしてから冷凍しているので、加熱調理は冬瓜の中心が温まる程度でOK。
【冬瓜の冷蔵保存】使いかけの冬瓜は、ポリ袋等で乾燥を防いで鮮度キープ
使いかけの冬瓜を3〜5日以内に食べきるなら冷蔵保存がおすすめ。冷蔵保存の場合は、皮はむかずに保存します。
【冷蔵方法】
1 種とワタを取り除く
種とワタはスプーンでかき出して、取りのぞく。
2 キッチンペーパー、ラップで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存する
冬瓜をキッチンペーパーで包んでからラップで包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存する。3〜5日程度保存可能。
【冬瓜の長期保存】丸ごとならキッチンペーパーかビニール袋で包んで、長期保存可能!
冬瓜は、丸ごとのままなら長期保存可能。湿度・温度が一定に保たれる冷蔵庫の野菜室なら、半年ほどおいしさを長持ちさせることができます。
【保存方法】
そのまま保存すると低温障害が起きたり、乾燥したりするため、キッチンペーパーとビニール袋で包んで冷蔵庫の野菜室で保存する。6ヵ月程度保存可能。
POINT
長期保存した冬瓜は、実際に食べるとき、傷んでいないか確認を。切ったときにクリーム色ではなく、茶色やピンク、透明に変色していたり、ぬめりが出ていたり、触るとぶよぶよとしてやわらかくなっていたりする場合は、腐り始めている場合もあるので注意が必要。