夏になると大量消費に悩みがちなゴーヤー。食べきれなくて困る! というときは、冷凍がおすすめ。保存期間が長くなり、料理にも使い回ししやすくなります。
とはいえ、「解凍が面倒で、冷凍庫で眠らせてしまう」、「メニューがチャンプルーばかりになる」という声も……。そこで今回は、冷凍・解凍が簡単で、とにかく料理にどんどん使える保存方法を料理研究家・栄養士の阪下千恵さんに教えてもらいました。ゴーヤーは「生」でも冷凍できて、「解凍いらず」で使えるんです! 合わせて、冷凍ゴーヤーの味わいを生かしたアレンジレシピも紹介。気になる項目からぜひチェックしてみてください。
【ゴーヤーの冷凍② 苦みを抑える】下ゆで冷凍⇒凍ったまま使う
【アレンジレシピ①】ゴーヤーと挽き肉のカレー炒め
【アレンジレシピ②】ゴーヤーともやしと桜えびのナムル
【ゴーヤーの冷凍① 苦みを生かす】生で冷凍⇒凍ったまま使う
ゴーヤーを生のまま薄切りにして冷凍するだけの、シンプルな方法。苦みも香りもそのまま閉じこめるので、ゴーヤー好きにおすすめ! 1袋で1食分。ゴーヤー1本で2袋分作れます。
【準備するもの】
- ゴーヤー…1本
- Mサイズの冷凍用密封保存袋…2枚
1 ゴーヤーの種とワタを取り除き、8㎜幅の半月切りにする
調理に使うときに、事前解凍なしでも火が入りやすいよう、薄めの半月切りにします。
2 冷凍用密封保存袋に重ならないように入れ、空気を抜いて薄くして冷凍する
薄く広げて冷凍することで、使いたい分だけ取り出しやすくなります。
※冷凍庫で2週間保存可能。
【解凍方法】調理するときに、凍ったまま加えてOK!
炒め物や煮物など、加熱調理の途中に凍ったまま加えるだけ。薄切りで冷凍しているので火の通りも早く、お手軽です。
【豆知識】生のまま冷凍して、大丈夫なの?
野菜の冷凍は、ブランチング(下ゆでしたり、蒸したりする加熱調理のこと)してから冷凍することもありますが、これは野菜内の酵素を失活させて変色を防ぐため。でも、早めに使いきるなら生で冷凍しても大丈夫です。ただし、食べるときは必ず加熱調理してください。
【ゴーヤーの冷凍②苦みを抑える】下ゆで冷凍⇒凍ったまま使う
ゴーヤーの苦みは種やワタにあると思われがちですが、苦みがあるのは実の緑色の部分。下ゆですることで、苦み成分モモルデシンが湯に流出するため苦みが和らぎます。1袋で1食分。ゴーヤー1本で2袋分作れます。
【準備するもの】
- ゴーヤー…1本
- Mサイズの冷凍用密封保存袋…2枚
1 ゴーヤーの種とワタを取り除き、8㎜幅の半月切りにする
生のまま冷凍する場合と同様、火が入りやすく調理に便利な、薄めの半月切りにします。
2 熱湯で20秒、サッとゆでる
ゆでることでゴーヤーの苦みが湯に溶け出し、味がマイルドになります。色も食欲をそそる鮮やかな緑色に変わります。
3 キッチンペーパーで余分な水分をふきとる
余分な水分が残っていると、冷凍時の霜の原因に。霜がつくとその部分から劣化しやすく、冷凍庫内の臭いもつきやすいので、ここでしっかりと水分をふきとり、よく冷ましましょう。
4 冷凍用密封保存袋に重ならないように入れ、空気を抜いて薄くして冷凍する
ゴーヤーが重ならないように入れて冷凍しておくと、使いたい分だけ取り出しやすくなります。
※冷凍庫で2週間保存可能
【アレンジレシピ①】ごはんがすすむ!「ゴーヤーと挽き肉のカレー炒め」
生で冷凍したゴーヤーを、凍ったまま炒めるだけの簡単おかず。和テイストの味わいは白いごはんにぴったり。お弁当のおかずにも使えます。ゴーヤーの苦みが苦手な人は、下ゆで冷凍のゴーヤーで作っても。もちろん冷凍していない生のゴーヤーでも作れます。
材料(2~3人前)
A
- カレー粉…小さじ1
- 塩…少々
- 醤油…大さじ2/3
- みりん…大さじ1
- 生姜のすりおろし…小さじ1
作り方
1 フライパンにオリーブ油を入れて中火で熱し、豚挽き肉を加えて、肉の色が変わるまで炒める。
2 1にゴーヤーを凍ったまま加え、ゴーヤーがしんなりするまで3~5分炒める。
3 混ぜ合わせたAを加えて、炒め合わせる。
【アレンジレシピ②】シャキシャキ&マイルド!「ゴーヤーともやしと桜えびのナムル」
下ゆでした冷凍ゴーヤーを流水解凍し、材料と和えるだけのスピードレシピ。桜えびの香ばしさやごま油の香りでゴーヤーの苦みをマイルドに仕上げています。冷凍していない生のゴーヤーで作る場合は、種とワタを取って8mm幅に切り、サッと下ゆでして水気を切ってから使って。
材料(2~3人前)
A
- ごま油…大さじ1と1/2
- 塩・こしょう…各少々
- 醤油…小さじ1
- 鶏ガラスープの素(顆粒)…少々(お好みで)
作り方
1 もやしを1~2分ゆで、ざるに上げて水気をしっかりときる。
2 ゴーヤーは冷凍のまま、袋ごと1~2分ほど流水に当てて解凍する。キッチンペーパーで包んで水気をしっかり絞る。
3 ボウルに混ぜ合わせたA、1、桜えびを入れて和える。