市販のルーを使わずに、ちょっと贅沢なビーフシチューを作りたい。けれど、お金や手間はあまりかけたくない。それなら、このレシピで決まり! 圧力鍋や特別なハーブがなくても、やわらかい牛肉がごろっと入った絶品ビーフシチューに仕上がります。料理研究家の吉田瑞子先生に教えてもらいました。
ビーフシチューのレシピ
今回のビーフシチューのレシピでは、比較的お手頃な価格で入手できる輸入牛のステーキ肉を使います。国産牛と比べると筋張ってかたいイメージがあるかもしれませんが、ひと工夫で驚きのやわらかさに。
ポイントは赤ワインと玉ねぎ、そして舞茸で牛肉を漬けておくこと。酵素の力で牛肉がやわらかくなり、煮込む工程の時短にもなるので一石二鳥! さらに、具材の旨みが溶け出した赤ワインをそのままシチューに使うことで、奥深い味わいに。お店の味に負けない、ワンランク上のビーフシチューを作ってみましょう!
〈材料(2人分)〉
- 厚切りステーキ用肉(輸入牛)…大1枚(250g)
- 塩・こしょう…適量
- 小麦粉…大さじ1
- 舞茸…1パック
- 玉ねぎ…1個
- にんにく(薄切り)…1かけ分
- ローリエ…1枚
- 赤ワイン…1/2カップ
- サラダ油…大さじ1
- デミグラスソース…1缶(290g)
- 水…1と1/2カップ
- トマトケチャップ…大さじ1
- にんじん…1/2本
- ブロッコリー…1/3株
〈作り方〉
1 具材を切る
牛肉は4~5cm大に切り、両面に塩・こしょうをまぶす。舞茸は根元から大さじ2(約15g)程度をみじん切りにする。玉ねぎは1cmの厚さにくし切りにする。舞茸の残りは後で使うので取り分けておく。
2 具材を漬ける
ポリ袋に1、にんにく・赤ワイン・ローリエを入れて軽くもんでなじませ、空気を抜いて密封し、冷蔵庫で30分ほど置く。
〈POINT〉
舞茸と玉ねぎに含まれる酵素が牛肉をやわらかくし、煮込み時間の短縮にもなる。
3 牛肉に小麦粉をまぶす
2の袋から牛肉だけ取り出し、水気をキッチンペーパーで拭いて全体に小麦粉をまぶす。漬け汁も使うのでそのまま取っておく。
4 牛肉を焼き付ける
深めのフライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、3を加えて全面に焼き色を付ける。
〈POINT〉
牛肉は表裏を返す以外はなるべく動かさない。小麦粉は、焼き色を付けたり旨みを閉じ込めたりする役割のほか、シチューのとろみづけにもなる。
5 漬け汁を加えて煮詰める
2の袋の中身をすべてフライパンに加え、沸騰したら弱火にする。漬け汁が半量になるまで8分ほど煮詰めてアルコールを飛ばす。
6 水とデミグラスソースを加える
5に水・デミグラスソースを加え、弱火のまま30分ほど煮込む。
7 付け合わせの野菜をゆでる
にんじんは1cmの厚さの輪切りにして面取りをし、ブロッコリーは小房に分ける。鍋に湯を沸かして塩少々(分量外)を加え、にんじんを5分ほどゆでる。にんじんがやわらかくなったらブロッコリーを加えてさっとゆで、ザルにあげて水気をきっておく。
〈POINT〉
シチューを煮込んでいる間にゆでると効率的。冷凍ブロッコリーや洋風野菜ミックスを使ってもよい。その場合はパッケージの表記どおりに加熱する。
■こちらを使っても便利!
8 味をととのえる
1で取り分けておいた舞茸を小房にほぐして加え、10分ほど煮込む。トマトケチャップを加え、塩・こしょうで味をととのえる。
〈POINT〉
赤ワインを使うと味に深みが出るが、酸味も出る。トマトケチャップを加えることで酸味が抑えられ、まろやかになる。
9 ビーフシチューの完成!
8を盛り付け、7を添える。
ビーフシチューの冷凍保存方法
ビーフシチューは付け合わせの野菜と一緒に冷凍保存できます。においや色素はカレーほど強くないので、直接保存容器に入れても大丈夫。気になる人はラップを敷いた上に入れるのもおすすめです。
冷凍用保存容器にビーフシチューと付け合わせの野菜を入れ、ふたをして冷凍する。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍方法/温め方】
冷凍用保存容器のふたをずらして、電子レンジ(500W)で300g(1食分)につき3分加熱する。一度電子レンジから取り出して全体を混ぜ、さらに1分加熱を2回繰り返す。
〈POINT〉
こまめにかき混ぜながら温めることで、加熱ムラを防ぐ