3~5月頃に店頭に並ぶ山菜・こごみ。アク抜き不要で下処理が簡単なので、家庭で気軽に食べられます。野菜ソムリエがこごみの下処理方法と定番レシピをわかりやすく解説! また、生のまま冷蔵すると4日ほどで傷んでしまうこごみを日持ちさせる、正しい冷凍保存もご紹介します。
【こごみの下処理】アク抜き不要!水で洗うだけ
こごみにはアクがほとんどないので、水で洗うだけで下処理は完了! わらびやぜんまいといった他の山菜のように重曹を使う必要はありません。
1 茎の根元の茶色い部分を切り落とす
こごみの茎の根元の切り口は、空気に触れて茶色くなっているので切り取る。
2 ボウルに水を入れ、こごみの渦巻きの部分を洗う
こごみの渦巻きの部分を少し引っ張って指を入れて、やさしくなでるように洗う。葉についたごみやほこり、枯れて茶色くなった葉を取り除く。
茎についている小さな葉は食べられる
写真のように、こごみの茎に小さな葉がついていることがありますが、茎の葉もやさしくなでるように洗って食べられます。
【こごみの食べ方】天ぷら・おひたしのレシピ
こごみを美味しく食べるなら、天ぷらとおひたしがおすすめ。天ぷらにするときは生のまま揚げて、おひたしにするときは1分強ゆでておきます。
【こごみの天ぷら】レシピ
衣をつける前に薄力粉をふっておくと、薄力粉が接着剤の役割を果たして、均一に衣がつきます。揚げている最中に衣をはがれにくくする効果もあるので、こごみの旨みを逃さずにカラッと揚がります。
材料(2人分)
- こごみ…6本 ※下処理済みのもの
- 天ぷら粉…50g
- 打ち粉(薄力粉)…少々
- 冷水…75ml
- 揚げ油…適量
- 塩…少々
作り方
- ボウルに天ぷら粉、冷水を入れてさっくりと混ぜる。
- こごみに打ち粉をまぶし、❶にくぐらせ衣をつける。
- 170度に熱した揚げ油で❷を1分ほど揚げる。
- 器に盛り、塩をふる。
【こごみのおひたし】レシピ
こごみをおひたしにするときは、茎のかたい筋を取ると食感がよくなります。ゆで過ぎるとくったりしてしまうので要注意。ゆでたこごみは足が早いので、早めに食べ切りましょう。
材料(2人分)
- こごみ…6本 ※下処理済みのもの
- 塩…適量(1ℓの水に対して、小さじ2弱が目安)
- 醤油…少々
- マヨネーズ(好みで)…適量
作り方
- 鍋に多めに湯を沸かして塩を入れ、沸騰したらこごみを入れ、1分強ゆでる。
- ❶をざるにあげて水気を切る。
- 茎の筋を取り、食べやすい長さに切る。筋は、茎の両端の筋を根元から渦巻きの部分に向かってゆっくり引っ張ると取り除きやすい。※詳しい方法はこちら
- 器に盛り、醤油をかけ、お好みでマヨネーズを添える。
【こごみの保存】かためにゆでて冷凍すると2週間保存可能
こごみを保存するなら、味と香りをキープしたまま2週間ほど保存できる冷凍がおすすめ。冷凍すると組織が壊れてやわらかくなるので、解凍後も美味しく食べるには、かためにゆでておくことがポイントです。
【冷凍方法】
1 下処理したこごみを1分弱ゆでる
鍋に水1ℓ、塩小さじ2弱加え、沸騰したらこごみを入れて1分弱ゆでる。
〈POINT〉
1分弱ほどゆでて、少し芯が残っているくらいがちょうどいい。
2 こごみをざるにあげて水気を切り、渦巻きの部分をキッチンペーパーで拭く
〈POINT〉
重ならないように並べると、水気が切りやすく、粗熱も早く取れる。
3 こごみの茎の筋をむく
茎の両端の筋を根元から渦巻きの部分に向かってゆっくり引っ張る。途中で筋が切れてしまった場合はそこまででOK。
〈POINT〉
こごみの茎は両端がかたく筋っぽいが、かたい部分を爪でひっかけ、ゆびでつまんでゆっくりと引っ張ると簡単にむける。
4 冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍
冷凍用保存袋に重ならないように入れる。できるだけ空気を抜いて封をし、冷凍庫で保存する。2週間程度保存可能。
【解凍方法/食べ方】
食べる2~3時間前に冷蔵庫に移して自然解凍する。冷凍すると味と香りはそのままだが、組織が壊れて冷凍前よりやわらかくなる。見た目の色が少し濃くなり、食感は少し筋っぽくなる。自然解凍後は調味料を加えておひたしに。また、凍ったまま加熱調理して天ぷらや炒めものにしてもおいしい。
■旬の食材の冷凍・保存方法を他にも数多く紹介しています