春になるとスーパーなどで見かけたり、いただいたりすることのあるふきのとう。でも「アク抜きが難しそう……」「どれくらい日持ちするのかわからない」というイメージを持っていて、戸惑ってしまう人も多いのでは? ふきのとうは正しい知識さえおさえれば美味しく調理し、長期間保存することが可能。そこで今回はふきのとうの下処理から食べ方(レシピ)、冷凍保存方法までを野菜ソムリエの根本早苗先生が紹介します。
【ふきのとうの下処理】アク抜きは念入りに
苦味、えぐみの強いふきのとうはしっかりアク抜きしてから調理するのが美味しく食べるコツ。ゆでてから水にさらし、丁寧に下処理しましょう。
【下処理】
1 根元を切り落とし、褐色の葉を除く
ふきのとうは根元が黒ずんでいれば切り落とし、茶色くなっている外葉があれば取り除く。
2 たっぷりの湯でゆでる
鍋にたっぷりの湯を沸かす。湯1.5ℓに対して塩大さじ1を加え、1を3〜4分ゆでる。
POINT
苦味をできるだけとりたい場合は、塩の代わりに水1ℓに対して重曹小さじ1を加えてゆでてもいい。
3 流水で洗い、水を替えながら水にさらす
2をザルにあげ、流水で冷やす。ボウルに入れ、水にさらす。ときどき水を替えながら室温で15分〜2時間置く。
POINT
ふきのとうのアクや苦味は個体差がある。一般的にハウス栽培のものは苦味が控えめなものが多く、天然ものは苦味が強いものが多い。水にさらす時間はふきのとうによって様子を見ながら調整を。苦味がしっかりしているものほど長時間水にさらすのがおすすめ。
4 しっかり水気を切る
キッチンペーパーでぎゅっと握って水気をしっかり拭き取る。
【ふきのとうの食べ方】天ぷら&味噌に!
ふきのとうの代表的な料理2品を紹介します。ふきのとうは油と相性抜群! 天ぷらにすることで独特の苦味がやわらぎ、食べやすくなります。ふきのとう味噌は、白いごはんにのせたり、焼きおにぎりに塗ったりしても◎。
【レシピ①】ふきのとうの天ぷら
材料(2人分)
- ふきのとう(下処理済みのもの)…100g
- 打ち粉(薄力粉)…少々
- 冷水…75ml
- 天ぷら粉…50g
- 揚げ油…適量
- 塩…少々
作り方
- ふきのとうは花びらを開き、打ち粉をまぶす。
- ボウルに冷水、てんぷら粉を入れ、さっくりと混ぜる。
- ❶を❷にくぐらせ衣を付ける。
- 170℃に熱した揚げ油に❸をつぼみを下にして入れ、揚げる。1分半ほどたったら裏返し、カリッとするまで揚げる。
- 器に盛り、塩を添える。
【レシピ②】ふきのとう味噌
材料(作りやすい分量)
- ふきのとう(下処理済みのもの)…100g
- サラダ油…少々
A
- 砂糖・味噌…各大さじ3〜4
- みりん…大さじ2
作り方
- ふきのとうは細かく刻む。
- フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、❶を炒める。全体に油がなじんだらAを加え、汁気が飛ぶまで3〜4分炒める。
【ふきのとうの保存】ゆでてから冷凍で長持ち!
ふきのとうをすぐに食べきれない場合は冷凍保存が可能。生のまま冷凍すると酵素によって変色してしまうので、必ずゆでてアク抜きしてから保存しましょう。
【冷凍方法】
下処理済みのふきのとうを冷凍用保存袋に入れ、空気を抜くようにして袋の口を閉じ、冷凍する。1ヵ月程度保存可能。
【解凍方法/使い方】
凍ったまま揚げて天ぷらにしたり、ゆでておひたしにしたりして加熱調理する。
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