普通の玉ねぎよりもみずみずしく辛みが少ない新玉ねぎは、生のままで美味しく食べられる一方、水分が多いため、あまり日持ちしません。しかし、野菜ソムリエの根本早苗先生が教える保存方法なら、冷蔵で約10日間、冷凍なら約1ヵ月も長持ち!
生食できる鮮度をキープする冷蔵方法と、自然解凍するだけで生食可、凍ったまま加熱調理もできる新玉ねぎの冷凍方法をご紹介します。
冷蔵庫で新玉ねぎを長持ちさせる2つの秘訣
秘訣1 茶色の薄い皮はむかない
新玉ねぎの茶色い皮は、玉ねぎの水分量をバランスよく保つために必要なので、むかずに保存します。
秘訣2 できるだけ低温で保存する
野菜は冷蔵庫の野菜室で保存するのが一般的ですが、新玉ねぎは低温で保存したほうが長持ちするので、野菜室よりも温度が低い冷蔵室が適しています。今回ご紹介する保存方法なら、冷蔵で約10日間保存可能。それ以上保存したいときは冷凍しましょう。
【新玉ねぎの冷蔵保存】茶色の皮つきなら約10日間保存可能
茶色の皮をむかずに保存すると、冷蔵庫で約10日間保存でき、生食で美味しく食べられる鮮度を保つことができます。
【冷蔵方法】
1茶色の皮はむかず、根も切り落とさない
POINT
新玉ねぎの茶色の皮が乾燥を防ぎ、水分量をほどよく保ってくれる。茶色の皮の一部が濡れていたり、腐っていたりする場合は、そこから傷むのでむく。
※皮の下の白い部分も濡れていたり、腐っていたりする場合は、その部分を大きめに切り取って捨てる。カットしてしまうと冷蔵で長持ちしないため、残った部分はその日のうちに食べきるか、冷凍保存する。
2キッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵室で保存
新玉ねぎを1個ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に2~3個まとめて入れて、冷蔵庫の野菜室ではなく、冷蔵室へ。この方法で約10日間保存可能。
POINT
キッチンペーパーが、新玉ねぎが発散する水分が吸収する。さらに、ポリ袋に入れることでほどよい湿度が保たれる。
【新玉ねぎの冷凍】冷凍後も生食OK!加熱する場合は時間短縮に
新玉ねぎは生のまま冷凍保存でき、解凍後も生食できます。冷凍するときは用途に合わせて切っておくと便利ですが、丸ごとのままでも冷凍OK。また、新玉ねぎは冷凍すると細胞が壊れるので、加熱時間も短縮できます。
【冷凍方法】
1新玉ねぎの皮をむき、使いやすい大きさに切る
丸ごと冷凍するときは、根の部分を薄く切り落とすだけでOK。それ以外の場合は、その後薄切り、くし形切り、みじん切りなど、使いやすい大きさに切る。薄切りにするときは、上記写真のように新玉ねぎの繊維を断ち切るように切ると、保存している間に辛みが抜けてマイルドになる。
2冷凍用保存袋に入れて冷凍
冷凍用保存袋に新玉ねぎを入れ、空気を抜いて封をし、冷凍庫へ。切ったものは、薄く平らになるように入れる。この方法で約1ヵ月保存可能。
▼一般的な玉ねぎの冷凍方法は、新玉ねぎと方法が少し異なります。詳しくはこちらへ。
【解凍方法/食べ方①】自然解凍で生のまま食べる
薄切り、みじん切りにして冷凍した新玉ねぎは、保存袋から使う分だけ取り出してラップをかけて、冷蔵庫で1~2時間おいて自然解凍する。水気を絞れば生で美味しく食べられる。それぞれのおすすめの食べ方は以下の通り。
【薄切りの食べ方】
調味料を染み込ませながら自然解凍。水気を絞ってから、かつお節など他の具材を加える。
【みじん切りの食べ方】
自然解凍して水気を絞ってから、ドレッシングなどに加える。マヨネーズと混ぜると簡易タルタルソースに。
【解凍方法/食べ方②】凍ったまま加熱調理する
冷凍した新玉ねぎは、どれも凍ったまま加熱調理に使える。それぞれのおすすめの食べ方は以下のとおり。
【丸ごとの食べ方】
凍ったまま加熱調理で、スープや炊き込みごはんに。炊飯器に丸ごとの冷凍新玉ねぎとベーコン、顆粒スープの素を入れて通常どおり炊く。冷凍新玉ねぎが、しゃもじで簡単に崩れるくらいにやわらかくなり、ピラフのような洋風炊き込みごはんに。
【くし形切りの食べ方】
カレーやシチューなどの煮込み料理に。じゃがいもやにんじんと一緒に入れて軽く炒めてから煮ると、新玉ねぎがとろけてコクと甘みが出る。食感を残したいなら、じゃがいもやにんじんにある程度火が入ってから新玉ねぎを加える。
【薄切り、みじん切りの食べ方】
薄切りはみそ汁や炒め物の具に。みじん切りは炒めてキッチンペーパーで水気を絞ってからハンバーグの種に使うと美味しい。また、また、冷凍していない新玉ねぎよりも短い加熱時間で飴色玉ねぎが作れる。