バターは日持ちのする食材ですが、一度開封してしまった場合は酸化し、風味も落ちるので、2週間程度で食べきる必要があります。 また酸化しやすく、冷蔵保存するとニオイ移りが気になる場合も。実は、バターは冷凍保存すると長持ちし、ニオイ移りを防ぐことが可能なんです! そこで便利なバターの冷凍保存方法と保存用にバターを上手にカットする方法を冷凍生活アドバイザーの根本早苗先生が紹介します。
【バターの冷凍①】ブロックのまま冷凍可!凍ったままカットする方法も
バターは開封前ならそのまま冷蔵保存でOK! 数カ月と日持ちすることが多いです。ただし、開封済みのバターは、賞味期限に関係なくなるべく早めに食べきるのが基本。すぐに食べきれない場合は、酸化を防いで冷凍しましょう。
【冷凍方法】
1 バターを銀紙の上からラップで包む
紙は空気を通すので、その上からラップで包んで、なるべく酸化を防ぐように。
2 冷凍用保存袋に入れて冷凍する
冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。半年程度保存可能。
POINT
銀紙とラップに加え、冷凍用保存袋に入れることで、ニオイ移りと酸化を防ぐ効果がアップする。
【解凍方法/使い方】
冷蔵庫で自然解凍してから使う。一度、冷蔵庫で自然解凍したバターは、再冷凍できないので、2週間以内を目安に使いきること。3日以内に使いきらない場合は、ラップをしてバターケースなどの保存容器に入れた方が酸化を防げる。
もしくは、凍ったままのバターを熱湯などで温めた包丁でカットすれば、使いたい分だけ使用できて便利。使わない分はすぐに銀紙、ラップの両方でぴったり包んで、冷凍用保存袋に入れて冷凍する。
バターを少量ずつ補充するスタイルもおすすめ!
一度、冷蔵庫で自然解凍したバターは、再冷凍できないので、なるべく早めに使いきるのが基本。難しい場合は、凍ったまま使いやすい量(50g程度が目安)だけカットして、冷蔵庫で自然解凍し、使用する。残りは冷凍しておいて、解凍したバターを使いきったら、再度、冷凍しておいたバターから補充するといい。
【バターの冷凍②】カットしてから小分け冷凍なら、使い勝手抜群!
調理時のことを考えるなら、カットしてから小分け冷凍がおすすめです。あらかじめ計量しておくことで使いやすさもアップ。使用頻度の高い切り方も解説します。
【冷凍方法】
1 バターを食べやすい大きさにカットする
用途に合わせて、バターを切る。特に使い道が決まってない場合は、グラム数を変えて数種類保存しておくと便利。使用頻度の高い切り方は以下の3つ。
① 5g:
パンに塗ったり、料理の仕上げにコク出しで加えたりするのにぴったり。
② 10g:
炒め物やシチューなどのベースにおすすめ。
③ 50g:
ケーキやクッキーなどのお菓子作りに。
バターはキッチンペーパーを使うと切りやすい!
バターを切るとき、包丁にべったりとくっついて、切りにくい場合は、キッチンペーパーを使うのがおすすめ。キッチンペーパーを半分に折って、包丁の刃先を挟んでからバターを切ると、包丁や手にバターがベトベトくっつくことなく、スムーズにカットできる。
2 ラップで小分けに包む
1個ずつラップで小分けに包む。5gと小さくカットしたバターは、広げたラップの上に、間隔をあけて並べて包み、すき間を人差し指で押して、空気を抜く。
3 アルミホイルで包んでから冷凍用保存袋に入れ、冷凍する
アルミホイルで包んでから冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。半年程度保存可能。
POINT
バターは空気だけでなく、光によっても酸化しやすいので、ラップの上からアルミホイルで包むことで、劣化を防ぐ。
【解凍方法/使い方】
凍ったままトーストにのせたり、フライパンに入れて溶かしたりして使う。お菓子作りに使う場合は、50gにつき室温で30分ほどおくと夏場はやわらかくなる。寒い時期は、長時間室温でおいてもやわらかくならないので、アルミホイルを外し、ラップをしたまま電子レンジ(200W)で、10秒ずつ様子を見ながら加熱し、解凍する。
POINT
ラップとアルミホイルでまとめて包んだバターは、アルミホイルごとハサミで切ると、1個ずつ取り出せる。使わなかった分はすぐに冷凍庫に戻して。