少量ずつ使うことの多いパクチーは、冷蔵庫に入れっぱなしでうっかりダメにしてしまいがち。香りと鮮度を長くキープしたいなら、「冷凍」がおすすめです。手間がかからず使いやすい、保存のテクニックをご紹介します。さらに、冷蔵保存のコツから長く保存できるドライの方法、料理にサッと使えて便利な絶品パクチー調味料のレシピまで、合わせてご紹介!
【冷凍保存】パクチーの香りを長持ちさせるなら、冷凍がおすすめ!
パクチーの香りや色合いをキープしたいなら、新鮮なうちに冷凍保存を。ザクザクと切って保存袋に入れるだけなので簡単です。ただし、冷凍後は葉がしんなりするため、食べるときは料理に加えて加熱するのがおすすめ。
【準備するもの】
- パクチー…4〜5株
- Lサイズの冷凍用密閉保存袋…1枚
- Mサイズの冷凍用密閉保存袋…1枚
1 洗ってから、水に浸してシャキッとさせる
パクチーを流水で洗ってボウルに入れ、根が水にしっかり浸るように水を張り、5分くらいおきます。根から水を吸い込み、葉がシャキッとします。
2 根を切り分ける
キッチンペーパーで水気をふき取ってから根を切り分け、葉と茎はざく切りにします。根は葉よりも香りが強く、スープのだしに使ったり、刻んできんぴら風に炒めたりと使い道が多いため、捨てずに活用するのがおすすめです。
3 葉と茎はざく切りにし、保存袋に入れて冷凍
葉と茎はざく切りにしてから、Lサイズの冷凍用密閉保存袋に入れ、薄くなるように空気を押し出しながら密閉して冷凍します。冷凍庫で約2週間の保存が可能。袋の外からもんでほぐし、必要な分だけを取り出して使います。
4 根は1本ずつラップで包んでから、保存袋に入れて冷凍
根は1本ずつラップで包み、Mサイズの冷凍用密閉保存袋に入れて冷凍します。冷凍庫で約2週間の保存が可能。
【冷蔵・ドライ保存】これも知っておくと便利! 役立ち保存テクニック
パクチーの香りをキープして長持ちさせたいという場合は冷凍保存がおすすめですが、買ってきてすぐに使うなら冷蔵保存でもOK。冷蔵で鮮度を保つためのテクニックもご紹介します。また、風味は少し変わりますが、長く保存したい場合は葉を乾燥させるドライ保存という手も。冷凍・冷蔵・ドライの3つの違いをまとめた比較表を参考に、シーンに合った方法で保存してみてください。
【保存テクニック】冷蔵庫でパクチーの鮮度を保つポイント
1 葉に水分を残さない
葉に水滴がついていると、そこから葉が黒く変色するため、しっかり拭き取ることが大切です。
2 乾燥を防ぐ
葉が乾燥すると色あせや、香りが抜ける原因に。そのため、葉に直接水滴がついた状態は避けつつも、ほどよく湿気を補うことも大切です。買ってきた袋のままだと乾燥するため、湿らせたキッチンペーパーで湿気を補うなどして、保存袋で保存しましょう。
【冷蔵保存①】根がついたパクチーは、立てて保存
- パクチーを洗い、キッチンペーパーで水気をしっかりふき取る。
- 水で濡らしたキッチンペーパーで根を包む。
- 冷蔵用密閉保存袋にパクチーを入れ、空気を抜いて密閉する。
- 冷蔵庫内で立てて保存する。キッチンペーパーが乾いたら、再度濡らして包み直し、冷蔵庫で約1週間の保存が可能(ペットボトルの上部を切り取ったものにさして冷蔵すると便利)。
【冷蔵保存②】根がないパクチーは、湿らせたキッチンペーパーで包んで保存
- パクチーを洗い、キッチンペーパーで水気をしっかりふき取る。
- 水で濡らして絞ったキッチンペーパーで、葉と茎を包む(キッチンペーパーは葉を濡らすのではなく湿度を補うのが目的。そのため、絞ってから使います)。
- 冷蔵用密閉保存袋に②を入れて空気を抜いて密閉し、冷蔵庫で保存する。キッチンペーパーが乾いたら、再度濡らして絞ってから包み直し、冷蔵庫で5日〜1週間ほどの保存が可能。
【ドライ保存】葉だけを電子レンジで乾燥させる
長く保存できるうえ、そのまま料理にパラっとふりかけられて便利なのがドライ。葉だけを電子レンジで乾燥させる方法をご紹介します。生のフレッシュさとはまた違ったほろ苦さと清涼感が味わえ、料理に色味を足したいときにも重宝します。
- パクチーを洗い、キッチンペーパーで水気をしっかりふき取る。
- 葉だけを摘み、耐熱容器に広げる。
※茎は水分が多いため、電子レンジでのドライ法には不向きです。茎は冷凍、または冷蔵保存しましょう - ラップをせずに200W〜250Wの電子レンジ(ない場合は解凍モード)で約2分加熱して取り出し、混ぜ返して広げ、再度2分ほど加熱する。これを5〜6回繰り返す。
- 葉のカサが1/6〜1/8くらいになり、手でにぎったときにパラパラと崩れる状態まで乾燥したら、冷ましてからビンなどの密閉保存容器に入れて保存する。常温で約1カ月の保存が可能。
※湿気が多い時期は冷蔵庫での保存がおすすめです(ビンを開ける度にビン内に湿気が入り、パクチーの劣化につながるため、冷蔵庫での保存が安心)
【保存方法一覧】手軽に香りをキープしたいなら、冷凍を
長く香りをキープしやすいのが冷凍。ただし食べるときは加熱するのがおすすめのため、生で食べたい場合や購入後にすぐに使い切るなら冷蔵保存を。1カ月以上保存したいという場合は、ちょっと手間はかかりますがドライを試してみて。
【調味料】すぐに使えて保存もきく、パクチー調味料レシピ3選
パクチーの保存と調理を兼ねられる「調味料」も、覚えておくと便利なテクニック。パクチーの強い香りが調味料に移って美味しくなり、料理にサッとかけて使えます。長持ちさせるコツは、常にパクチーが調味料や油に浸っている状態にすること。そして、使うときは清潔なスプーンを使うこと。この2点に気をつければ冷蔵庫で約10日は保存可能です。
【パクチー調味料1】和食にもマッチする「パクチー醤油だれ」レシピ
【作り方】
ガラス製の保存容器に、パクチーの葉と茎(1〜2株分)のみじん切りを入れ、醤油をパクチーがしっかり浸るくらい加える。
【保存期間】
冷蔵庫で約10日。
【食べ方例】
冷奴やぎょうざのたれ/そうめんつゆに加える/卵かけごはんにかける
【パクチー調味料2】ちょっぴり辛い「ぺペロンパクチー」レシピ
【作り方】
ガラス製の保存容器に、パクチーの葉と茎(1〜2株分)のみじん切り、生にんにくのみじん切り(1/2片分)、唐辛子の輪切り(1本分)を入れ、オリーブ油をパクチーがしっかり浸るくらい加える。
【保存期間】
冷蔵庫で約10日。
【食べ方例】
冷製パスタのソース/グリーンサラダのドレッシング/蒸し鶏にかける
【パクチー調味料3】炒め油としても優秀! 「ごま油パクチー」レシピ
【作り方】
ガラス製の保存容器に、パクチーの葉と茎(1〜2株分)のみじん切りを入れ、ごま油をパクチーがしっかり浸るくらい加える。
【保存期間】
冷蔵庫で約10日。
【食べ方例】
チャーハンや焼きそばの炒め油/塩や醤油、酢を加えて中華ドレッシング
【豆知識】生のまま冷凍して、大丈夫なの?
野菜の冷凍は、ブランチング(下ゆでしたり、蒸したりする加熱調理のこと)してから冷凍することもありますが、これは野菜内の酵素を失活させて変色を防ぐため。でも、凍ったまま加熱調理するなら生で冷凍しても大丈夫です。