ほうれん草のゆで時間は、1分がベスト。 今回はほうれん草のゆで方について、基本の「鍋」・湯沸かしを時短できる「フライパン」・栄養が多く残せる「電子レンジ」の3種類の方法を解説します。管理栄養士で野菜ソムリエ上級プロの岸村康代さんに教えてもらいました。さらに、小分けにして凍ったまま汁物に入れられるので、便利な冷凍保存方法もご紹介します。
【ほうれん草のゆで方①】鍋
ベストなゆで時間は1分。これ以上長くなるとやわらかくなりすぎ、旨みや栄養も逃げてしまうので、キッチンタイマーで計りましょう。冷凍保存するなら10秒縮めて50秒に。
●鍋を使った、ほうれん草のゆで方
1 流水に当て、根元を開きながらアルミホイルを丸めたものを使って洗う
2 根元が太いものは、熱が通りやすいよう十字の切り込みを入れ、輪ゴムで束ねる(後で切るときにラク)
3 茎だけを30秒ゆでた後、全体を沈めて30秒ゆでる
ほうれん草1束(約200g)の場合、湯の量は鍋のサイズにもよりますが、ほうれん草が十分に浸る約1Lが適量。1Lに対し塩小さじ1を入れて沸かし、ほうれん草を根元から入れ、茎だけを30秒ゆでる(やけどに注意)。
全体を湯に沈め、15秒程度で裏返し、さらに15秒たったら引き上げる。冷凍する場合は、解凍調理時の加熱を考慮して10秒ほど短くし、茎が太めのものや葉が硬めのものは少し長めにゆでる。
4 氷水(冷水でも可)に取ってアク抜きを色止めをし、冷めたらすぐ引き上げる
5 根元を揃えて、軽く水気を絞る
6 食べやすく切り、さらに軽く絞る
※冷凍方法は記事末尾で紹介しています
【ほうれん草のゆで方②】フライパン
鍋を使うゆで方が一般的ですが、岸村先生がおすすめするのはフライパン蒸し。湯を沸かす時間が短縮できます。直径26cmの深めのフライパンなら一度で1束(約200g)をゆでられます。
※ここではゆで方のみを解説。ゆでる前後の処理は「鍋を使った、ほうれん草のゆで方」と同様
●フライパンを使った、ほうれん草のゆで方
1 深めのフライパンに深さ2〜3cmの湯を沸かし、塩小さじ1を入れる
2 ほうれん草を広げて入れ30秒蒸し、裏返して30秒蒸し、取り出す
ほうれん草を入れたら、裏返すとき以外はふたをする。葉先がフライパンから出るなら葉先を曲げて収める。冷凍する場合は、解凍調理時の加熱を考慮して10秒ほど短くする。
【ほうれん草のゆで方③】電子レンジ
電子レンジなら湯の準備がいらない分、手軽です。さらにビタミンCなどの水溶性の栄養素が逃げにくいのもメリット。
※ここではゆで方のみを解説。ゆでる前後の処理は「鍋を使った、ほうれん草のゆで方」と同様
●電子レンジを使った、ほうれん草のゆで方
1 ほうれん草は4〜5cmに切り、濡れたまま耐熱ボウルに入れて塩をまぶし、ラップをかける
塩の量は1束(約200g)に対してふたつまみ。塩をまぶすと水が出てアク抜きになる。
2 電子レンジで加熱し、全体を混ぜる
ほうれん草1束(約200g)なら600Wで3分、100gなら2分加熱する。加熱後すぐに全体をよく混ぜ合わせ、余熱で火の通りを均一にする。冷凍する場合は、解凍調理時の加熱を考慮して10〜20秒ほど短くする。混ぜ終えたらボウルから取り出して冷ます。
ゆでたほうれん草の冷凍保存方法
ゆでて水気を絞り、空気をきちんと抜いて冷凍すれば、冷凍庫で1カ月程度保存可能。栄養価はほとんど変化しません。
【冷凍方法】
かためにゆでて、しっかり水気を絞って使いやすい長さに切る。1食分ずつラップで包んで冷凍用保存袋に入れ、袋の口を閉じて冷凍する。
【解凍方法】
凍ったまま、味噌汁やうどんのつゆなどに入れて解凍加熱。カレーやシチューにも。
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