家族や仲間とワイワイ作るのが楽しいたこ焼き。「せっかくならメチャ旨なたこ焼きにしたい!」ということで、日本コナモン協会会長で“タコヤキスト”の熊谷真菜さんに、ご自身がいつも作っているたこ焼きのレシピを教えてもらいました。外側カリッ、中トロ〜リの「カリトロたこ焼き」ならこの作り方で決まりです!
旨みたっぷり、カリトロたこ焼きのコツ
1. たこ焼きに【空洞を作り】、たこの旨みを行き渡らせる!
2. 丸くなっても【返し続けて】、全部のたこ焼きをカリッとまん丸に!
3. 最後に【油を塗って】焼き、表面をカリッとさせる!
熊谷さん
たこ焼き皆兄弟。どの子にも等しく愛情を注いで、ぜんぶカリトロに仕上げてな〜!
プロ・熊谷真菜流! たこ焼きレシピ
材料(たこ焼き40個分)
トッピング
- ソース
- 青のり
- かつおぶし
- マヨネーズ(好みで)
作り方
1 ボウルに卵を溶いて水を加え、たこ焼き粉を2回に分けて加え混ぜる
卵は泡立て器で白身を切るように、前後に動かしてよく溶く。水を加えてよく混ぜたら、半量のたこ焼き粉を加える。泡立て器で粉を上からポンポンと押さえて液に沈ませてから、泡立て器を前後に動かして切るように混ぜる。ざっと混ざったら残りのたこ焼き粉を加え、同様に混ぜる。
熊谷さん
たこ焼き粉を液に沈めて水分を含ませると混ざりやすくなるし、なめらかな生地になるよ。ダマはたこを切っている間に消えるから、無理して潰さんでもOKやで〜。
2 たこを2cm角に切る
足を1本ずつ切り離し、できるだけどのたこにも吸盤が入るように2cm角程度に切る。
熊谷さん
たこ焼きに吸盤が入ると食感が楽しいよ! でも、もちろん足以外の部分も使ってOK。
3 たこ焼き器を熱してサラダ油を塗り、一気に生地を流し込む
たこ焼き器を熱し、「たこ坊主」(またはハケ)でサラダ油をまんべんなく薄く塗る。鉄板に少し生地を落としてジュッと音がするくらい熱くなったら、生地をボウルの底からかき混ぜ(沈殿しているため)、鉄板が隠れるまで一気に流し込む。
熊谷さん
たこ焼き器の穴にまんべんなく油を塗るには「たこ坊主」が便利やで。作り方は簡単。記事の最後に紹介してるから見てや〜。
4 すぐにたこを入れ、天かすを散らす
熊谷さん
たこの旨みを生地に移したいから、すぐに入れてね。天かすはバラバラっと豪快に。ねぎは好みで、入れても入れなくてもどっちでもええよ〜。
5 生地のふちが白くなってきたら、穴ごとに生地を切り分ける
熊谷さん
生地を切り分けたり返したりするのにおすすめなのが、木や竹の箸。竹串は細すぎて返すのが難しいけど、箸ならやりやすいよ。
6 まず半分だけ返してたこ焼きを起こし、次にもう半分生地を返してひっくり返す
熊谷さん
表面に火が通ってないとぐちゃっとなってしまうから、まずはひとつお試しで返してみて。スムーズにできたら、まずは半分だけ返して、たこ焼きを起こしていく。90度くらいずつ全部の穴を返したら、残りの90度も返していき、180度ひっくり返した状態に。一個一個のんびりやってたら焼きムラができるから、どの穴もまんべんなく返すこと、スピード勝負やね!
7 手を休めることなくたこ焼きを返し続ける
飛び出た部分は穴の中に入れるようにして数回返すと、きれいな丸になる。たこ焼きを持ち上げた時にふわっと軽くなり、好みの焼き色がつくまで返し続ける。
熊谷さん
ずーっと、休むことなくたこ焼きを返し続けると、生地がふくらんで中に空洞ができて、たこの旨みが蒸気になって空洞に行き渡り、生地に伝わるよ。あと、焼きムラがなくなるし、たこ焼きがまん丸になるんやわ。
8 均等に焼けるように、位置の入れ替えや生地の注ぎ足しをする
返し続けている間に、火力が強い穴と弱い穴があれば、たこ焼きを入れ替える。
たこがはみ出ていたり、生地が少なめだったりしたら、生地を注ぎ足す。
熊谷さん
どのたこ焼きにもまんべんなく愛情を注ぎ、まん丸のたこ焼きに育てるために、ひとりひとりの個性を見極めてケアすること。どの子も「美味しい!」って食べてもらいたいからね。
9 表面に少し油を塗る
返し続けているうちにたこ焼きの表面が乾燥してくるので、たこ坊主(またはハケ)でサラダ油を塗る。
熊谷さん
カリトロたこ焼きにするためには、この工程がめちゃ重要! ベタベタ塗らんで、さらっとでいいよ。「きれいな丸になってお利口さん」って気持ちを込めてポンポンしてね。
10 持ち上げるとふわっと軽く感じて、好みの焼き色がつくまでたこ焼きを返し続ける
熊谷さん
10分くらい返し続けて、一部分だけが焦げないように気ぃ付けて! 持ち上げた時にたこ焼きがふわっと軽く感じて、好みの焦げ目がついたら火を止めて。
たこ焼きを切ってみると…
タコの周りに、旨みを含んだ蒸気が行き渡る空洞がある。
熊谷さん
これこれ!この空洞ができてたら大成功やで〜! だからおいしいたこ焼きほど、時間が経つとしぼむわけやね。いつまでも真ん丸のたこ焼きはNGやねん。
11 たこ焼きを皿やフネに取り出し、トッピングする
熊谷さん
加熱しすぎを防ぐために、焼けたたこ焼きは全部お皿やフネに取り出してね。基本のトッピングの他に、オリーブオイルと塩とレモン汁を合わせたものにつけて食べるのも美味しいよ。
たこ焼きの冷凍&解凍方法
たこ焼きが食べきれない時は冷凍保存しましょう。電子レンジとオーブントースターの合わせ技で、カリッとアツアツに解凍できます。
【冷凍方法】
冷ましたたこ焼きを冷凍用保存袋に入れ、たこ焼きをつぶさないように軽く押さえて空気を抜き、冷凍する。冷凍庫で1週間保存可能。
【解凍方法】
冷凍たこ焼きを耐熱皿に乗せ、ラップをかけて電子レンジで加熱(冷凍たこ焼き5個の場合、600Wで2〜3分が目安)。その後、230℃(または強)のオーブントースターで2分ほど加熱する。
*油ひきに使う「タコ坊主」の作り方
- アルミホイルを3つ折りにして、幅8cmほどのシートを作る。
- パルプ100%のペーパータオル(※)を2枚、くしゃっと丸める。ペーパータオルをもう1枚かぶせ、てるてる坊主のようにして握り手を作る。
※パルプ以外の原料が含まれる製品は熱に弱く、加熱によって縮んだり溶けたりする恐れがあるため - アルミホイルのシートを握り手に巻いて。ギュッとおしぼりのように軽くしぼったら完成。