お友だちやお子さまと一緒に家で楽しめる、ホームパーティー。ですが、「どんなお料理を準備すればいいのかな?」「できるだけ手間はかけたくないな…」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そんなときにおすすめなのが、クレープパーティー!クレープは意外にも簡単に準備ができ、おかずにもおやつにも大変身。手巻きずしのように自分で具材を選んで包むだけなので、お子さまと一緒に作れるという手軽さも魅力的なメニューです。
今回は料理教室“casa piccola”(カーザ ピッコラ)を主宰する大石亜子さんに、クレープの基本的な生地の作り方やおかずクレープとおやつクレープそれぞれのアレンジ方法をお聞きしました。
まずは生地を準備しよう!“しっとりもちもち”な生地を作るためのコツ
<材料 直径約22cmのクレープ8枚分>
<作り方>
- ボウルにふるいでふるった薄力粉、砂糖、塩を入れて混ぜる。さらに溶いた卵を少しずつ加えながら混ぜる。
- ①に牛乳を少しずつ加えながら、なめらかになるまでよく混ぜたらざるでこす。さらに溶かしバターを加えて混ぜ、ラップをかけて冷蔵庫で1時間以上冷やす。
- フライパンにサラダ油をひいて中火で温めたら、キッチンペーパーで余分な油を拭き取る。
- 濡らした布巾の上にフライパンをのせて粗熱を取ったら、コンロにフライパンを戻し、おたま1杯弱(約60ml)の生地を流し入れ、手早く生地を丸くのばす。
- その後、弱めの中火で生地を焼く。生地のふちが浮き上がって薄く焼き色がついたら、裏返して10秒焼き、取り出す。
〜調理のPoint〜
②で牛乳を加えて混ぜたあと、ざるで生地をこすと口当たりがなめらかな生地になります。生地は冷蔵庫で寝かせると粉気がなくなり、しっとりもちもちとした食感に仕上がります。
熱したフライパンを濡れた布巾に乗せて粗熱を冷ますことで、フライパンに生地を広げやすくなります。またバターが分離しているときれいな焼き色にならないため、焼く直前に軽く混ぜてからフライパンに生地を流し入れましょう。
生地を裏返すときは、フライ返しなどで端を少し持ち上げフライパンから生地をはがしてた後、手でそっと引っ張って一気に裏返すとキレイに裏返せます!
焼き上がったクレープは、粗熱が取れたらラップをかけて乾燥を防ぎましょう。ピッタリとラップで包んでから冷凍保存用のパックに入れると、冷凍保存が可能です。その場合は2週間以内を目安に召し上がってください。
また、そばの風味が香ばしいそば粉クレープもおすすめです。普通の生地と違い、素朴な味わいがくせになりますよ。
◎そば粉のクレープ
<材料 直径約22cmのそば粉のクレープ8枚分>
<作り方>
- ボウルにそば粉と塩を入れて混ぜたら、卵を割り入れてよく混ぜる。
- 牛乳と水を少しずつ加え、なめらかになるまでよく混ぜたら、溶かしバターも加えて混ぜる。ラップをかけて常温で30分~1時間ほど寝かせる。
- フライパンにサラダ油をひいて中火で温めたら、キッチンペーパーで余分な油を拭き取る。
- 濡れ布巾の上にフライパンをのせて粗熱を取ったら、おたま1杯弱(約60ml)の生地を流しいれ、手早く生地を丸くのばす。
- 弱めの中火にかけ、クレープのふちが浮き上がり薄く焼き色がついたら、裏返して10秒焼いて取り出す。
そば粉はダマにならないため、ふるう必要はありません。また、生地を常温で寝かせることでとろみが生まれ、そば粉の風味が増します。
お肉も野菜も一緒に味わう、ボリューム満点な“おかずクレープ”
◎チキンと野菜のクレープ(北京ダック風)
チキンと野菜をふんだんに味わえる、ボリューミーなおかずクレープです。
<材料 基本のクレープ4枚分>
<作り方>
- きゅうりは千切り、にんじんは皮をむいてから千切りにする。紫たまねぎは薄切りにして水にさらしたら、水気を切っておく。
- 鶏もも肉の厚い部分に包丁で切れ目を入れ、塩・こしょうをする。フライパンにごま油とつぶしたにんにく、皮を下にした鶏もも肉を入れたら弱めの中火で焼く。
- 皮目にしっかりと焼き色がついたら、裏返してさらに7~8分焼く。粗熱が取れたら、食べやすい大きさにそぎ切りにする。
- クレープ生地を皿に広げてテンメンジャンを塗ったら、①と③をのせて巻く。
〜調理のPoint〜
巻いた後にクレープ生地の焼き目が見えるよう、お皿にはクレープ生地の焼き目を下にして置きましょう。
テンメンジャン以外にも八丁味噌やマヨネーズも合いますし、トウバンジャンを使うと大人向けのピリ辛味になりますよ。
◎チョップドサラダクレープ
さまざまな野菜を使ったサラダクレープです。四隅を折ってガレットのようにすることで、見た目もおしゃれな一品になります。
<材料 クレープ生地4枚分>
<作り方>
- トマト、アボカド、ゆでたまごは2cm角に切る。ミックスビーンズはぬるま湯で洗った後、水気を切っておく。
- 基本のクレープを皿の上に広げて①を乗せたら、四隅を内側に折る。
- マヨネーズをかけて、ベビーリーフをちらす。
〜調理のPoint〜
野菜は、きゅうり、ピーマン、パプリカなどを使うとカラフルに。ツナやハムなどを入れてもおいしいです。
アボカドは切った後レモン汁をかけておくと色の変色を防げます。
見た目も色鮮やか!好きな具材で自由に作る“おやつクレープ”
◎チョコバナナクレープ
おやつクレープの定番といえば、チョコバナナクレープ。大人にもお子さまにも人気のメニューです。バナナを切ってクレープに乗せてチョコレートソースをかけるだけなので、小さなお子さまでも楽しく作れますよ。
<材料 クレープ生地4枚分>
- クレープ生地…4枚
- バナナ(中)…2本
- ミックスナッツ(くるみ、アーモンド、カシューナッツなど)…適量
- チョコレートソース…適量
<作り方>
- バナナは斜め薄切りにし、ミックスナッツは細かく砕く。
- クレープ生地を皿に広げ、バナナを並べたら、ミックスナッツとチョコレートソースをかける。
ミックスナッツを加えるとカリカリとした食感を楽しめますよ。ビニール袋に入れて、麺棒などを使って砕くと、飛び散らずに済むのでおすすめです。
◎フルーツクレープ
旬のフルーツとマスカルポーネチーズがよく合う一品。何を添えるのか、考えるのも楽しいですね。
<材料 クレープ生地4枚分>
- クレープ生地…4枚
- ぶどう(グリーン、紫)…各8個
- パイナップル(缶詰)…輪切りのもの2切れ
- いちじく…1個
- キウイフルーツ…1個
- マスカルポーネチーズ…大さじ4
- ミント…少々
<作り方>
- いちじくは8等分のくし切り、キウイは皮をむいて薄い半月切り、ぶどうは縦半分、パイナップルは食べやすい大きさに切る。
- クレープ生地を折りたたみ、マスカルポーネチーズを塗ったら、①をのせてミントをあしらう。
マスカルポーネチーズのほか、はちみつを混ぜたヨーグルトもよく合います。また、いちご、桃、洋ナシ、りんごなど、そのときの旬のフルーツを使うと季節感が出てさらにおすすめですよ。
◎和スイーツのクレープ
ココットを使い、小さなパフェのように仕上げました。お子さまも食べやすく、お好みの量の具材を盛りつけられます。
<材料 クレープ生地4枚分>
- クレープ生地…4枚
- 抹茶アイスクリーム…200ml
- 白玉粉…50g
- 水…50ml
- ゆであずき…大さじ4
- 黒みつ…適量
- きなこ…適量
- 芋けんぴ…適量
<作り方>
- ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加えながらよくこねる。鍋に湯を沸かし、小さく丸めて中央にくぼみをつけてゆでる。浮いてきたら冷水にとって冷ます。
- クレープ生地をココットに敷き詰めたら、抹茶アイスクリーム、①の白玉、ゆであずきを入れる。
- 黒みつときなこをかけ、芋けんぴを添える。
ココットを事前に冷やしておくと、アイスが溶けにくくなります。
作って楽しい、食べて美味しい。みんなでワイワイにぎやかに盛り上がろう!
クレープは好きなものを好きなように包んで食べられるので、具材を選びながら作れるのが大きな魅力。具材を生地で巻いたり包むだけなので、お子さまも一緒に作れるのが嬉しいですね。
ミックスナッツを加えることで食感にアクセントをつけたり、具材を少し工夫するだけでも変化が味わえるので、いろいろと試してみるのも楽しいですよ。
ぜひいろいろな人を誘ってクレープパーティーで盛り上がってください!