びわの皮は薄くて果肉もやわらかく、とても繊細で傷みやすいため、保存が難しいフルーツ。冷蔵庫での保存は、味と香りが損なわれやすいので不向きです。今回は、料理研究家で栄養士の小田真規子先生が、びわの美味しさをキープする保存テクとして、常温での保存方法、長期保存を可能にする冷凍/解凍方法を解説。冷凍すると皮がむきやすくなるというメリットについてもご紹介します。
【びわの常温保存】キッチンペーパーで包み、箱に入れて傷みを防止
びわは繊細な果物。実同士があたってわずかな傷がつくと、すぐに悪くなってしまいます。そのため、常温保存する際は、実同士がこすれたり何かにあたったりしないように、キッチンペーパーで実を保護してから、箱や容器などに入れることが重要です。
【保存方法】
1 びわを1個ずつキッチンペーパーで包む
びわ全体を保護するように包んでいく。
POINT
びわのサイズはL~4Lまであるが、小ぶりな場合はキッチンペーパーを半分の大きさに切っても十分包める。
2 箱に入れて保存する
びわをキッチンペーパーに包んだら、重ならないように箱に並べる。ふたはしてもしなくてもよい。直射日光と冷暖房の風が当たらない室内で保存する。保存期間は約3日間。
POINT
保存の際は、購入時にびわが入っていた箱を使ってOK。もし箱を捨ててしまったり、大きくて邪魔だったりする場合は、サイズが合う容器に入れて保存する。
【びわの冷凍保存】皮のまま丸ごと冷凍で約1ヵ月保存可能
食感は変化しますが、冷凍すると風味が落ちるのを防ぎながら約1ヵ月保存できます。
【冷凍方法】
1 びわを1個ずつキッチンペーパーで包む
びわ全体を保護するように包んでいく。
2 冷凍用保存容器に入れて保存する
びわが重ならないように冷凍用保存容器に並べ、ふたをして保存する。
POINT
びわは横にせずに立てるようにして入れてもOK。立てると小さめの容器を使えるので、冷凍庫内のスペースの無駄を省ける。
【解凍方法/食べ方】
容器から取り出し、キッチンペーパーに包んだまま常温で自然解凍する。15分ほどで半解凍、30分ほどで全解凍できる。半解凍で食べるとシャリっとした食感で、シャーベットのように楽しめる。全解凍すると濃厚でとろりとジャムのような食感になる。
びわは冷凍すると皮がむきやすくなる!
ボウルに水を張り、冷凍したびわをさっとくぐらせる。水で軽く湿らせることで、どこからむきはじめても皮がつるんとむける。生の状態にくらべると圧倒的にむきやすい。