最近、スーパーなどでも見かけるようになった美しい野菜「ロマネスコ」を徹底ガイド。「どんな味なの?」「どうやって食べたらいいの?」という人に向けて、野菜ソムリエプロの根本早苗先生が徹底レクチャーします。ロマネスコの美しさが映える簡単レシピ、さらに冷凍保存方法も解説!
【どんな味?】カリフラワーより少し甘くて歯ごたえがあり!
ロマネスコはカリフラワーの仲間です。まるでサンゴのようなデコラティブな形状「フラクタル構造」が特徴的で、料理をおしゃれに彩ります。味はカリフラワーよりも少し甘く、程よい歯ごたえが魅力。加熱することで甘みが増すため、ブロッコリーと同じように下ゆでしてから使いましょう。
【ロマネスコの切り方】
ロマネスコの美しいフラクタル構造を崩さずに切り分けるテクニックを紹介。
1 根元を切り落とし、芯の部分をくり抜く
包丁の先の部分を使って、芯の部分を円錐状にくり抜く。
2 根元側から「らせん状」に房を切り離す
ロマネスコの根元側から順に房を切り離す。ロマネスコを回しながら、らせん状に切っていく。
POINT
包丁の柄に近い刃元を使うと切りやすい。
3 大きな房は均一の大きさに切り分ける
ロマネスコの頭頂部には、大きな房が1つある。芯を切り、さらに縦半分に切って小さな房と同じサイズにする。
POINT
小房と大きさをそろえることで、加熱時に均一に火が入る。
■芯も捨てずに食べられます!
外側のゴツゴツした部分を厚く切り落とし、小房と同じサイズにカット。小房と同様に下ゆでする。
4 ボウルに張った水でさっと洗う
ボウルに水を張り、小房に分けたロマネスコを入れてさっと洗う。
POINT
小房が密集しているロマネスコは汚れが入りにくい野菜。そのため、洗うときは房と房の間のほこりが取れればOK。
【ロマネスコのゆで方】
やわらかいロマネスコは、フライパンでさっと「蒸しゆで」することで甘みが増します。緑が濃くなり、見栄えもアップします。
1 強火で2分蒸しゆでにする
小房に分けたロマネスコをフライパンに並べて、塩を少々ふり、水大さじ3を加えて強火にかける。ふたをして2分蒸しゆでにする。
POINT
フライパンを使えば、大量のお湯を沸かす必要はなし。
2 ザルに並べて、粗熱をとる
蒸しゆでにしたロマネスコはすぐにザルにあげ、粗熱をとる。
※写真のように間をあけると冷めやすい
POINT
お茶碗などを伏せた上にザルを置き、ロマネスコを隙間をあけて並べると冷めやすい。
■電子レンジでも簡単にできる!
ロマネスコを隙間をあけて耐熱皿に並べ、塩を少々ふる。ふんわりとラップをして600Wで60秒加熱。工程2と同じようにザルにあげて粗熱をとる。
ロマネスコの美味しい食べ方
サラダ、パスタ、ピクルス。3種類のレシピをご紹介。
盛るだけ!「ロマネスコの3色カプレーゼ」
材料(2人分)
A
- オリーブ油…大さじ1
- レモン汁…小さじ1
- 塩・こしょう…各少々
作り方
- 器にモッツアレラチーズ・プチトマト・ロマネスコを盛る。
- ボウルにAを入れて混ぜ、❶にかける。あればバジルの葉を散らす。
「えびとロマネスコのパスタ」焼き目を付けて旨味アップ!
材料(1人分)
作り方
- パスタをゆでる。にんにくは薄切りにする。
- フライパンにオリーブ油・にんにくを入れて弱火で熱する。
- 香りが出てきたら赤唐辛子を加え、さらに香りを出す。唐辛子の香りが十分に出たら取り出す。
- ❸のフライパンにむきえびを入れてさっと炒めて取り出す。続いて、ロマネスコを入れて焼き目が付くまで炒めて取り出す。
- フライパンにパスタ・むきえび・ロマネスコを入れて炒め合わせる。塩・こしょうで味を調える。
「ロマネスコとパプリカのピクルス」短時間で味が染みる!
材料(作りやすい分量)
A
- 水…100㏄
- 酢…250㏄
- 砂糖…大さじ2
- 塩…小さじ1/2
- 赤唐辛子…1本
作り方
- 密閉できる保存容器にロマネスコとパプリカを入れる
- 鍋にAを入れてひと煮立ちさせてピクルス液を作る。
- ❷が熱いうちに❶に注ぎ、粗熱がとれたら冷蔵庫で1時間冷やす。冷蔵庫で1週間保存可能。
【ロマネスコの冷凍】1ヵ月保存可能!
ロマネスコは冷凍保存できます。
冷凍方法
下処理済みのロマネスコを冷凍用保存袋に極力重なり合わないように入れ、空気を抜きながら口を閉じる。冷凍庫で1ヵ月保存可能。
解凍方法
炒めものや煮物など加熱調理に使うなら、凍ったまま調理してOK。サラダに使うなら、袋からあけた冷凍ロマネスコをザルに並べて熱湯を回しかけ、5分程度さらして解凍する。