パックのまま冷蔵庫で保存すると蒸れてしまって傷みやすい舞茸は、冷凍保存がおすすめ。「まずい」というイメージを持たれがちですが、実は冷凍すると旨みがアップするというメリットも。今回は、美味しさ長持ちする舞茸の冷凍方法と、おすすめ調理法を紹介します。教えてくれるのは食品の冷凍に詳しい料理研究家、吉田瑞子先生です。
舞茸の冷凍が「まずい」のは、保存方法が間違っているから?
冷凍した舞茸を「まずい」と思っている人は、保存方法か解凍方法を間違えている可能性が。舞茸の味が落ちる原因は水分。そのため、水分が付着しないよう冷凍し、なるべく水分が出ないよう解凍するのが、美味しさを保つポイント! そのためのコツとは?
- 鮮度が良いうちに冷凍すること!
- 洗わずに冷凍すること!
- 凍ったまま加熱調理すること!
以上の3つを踏まえた、冷凍・解凍の方法を解説していきます。
【舞茸の冷凍】割いてから冷凍すれば、使いたい分だけ取り出せる
舞茸は風味を損なわないよう、洗わずに冷凍しましょう。下処理不要なので、食べやすい大きさに割いて冷凍するだけでOK!
【冷凍方法】
1 食べやすい大きさに手で裂く
大きさは好みで。一般的に天ぷらや鍋に使う場合は大きめに、汁物や炊き込みごはんに使う場合はやや小さめに裂くことが多い。
2 冷凍用保存袋に入れて、冷凍する
そのまま冷凍用保存袋に入れ、空気を抜くようにして袋の口を閉じ、冷凍する。冷凍庫で3週間程度保存可能。
■そのほかのきのこも冷凍で長持ち&美味しい!
【舞茸の解凍/使い方】凍ったまま料理に使える!
冷凍した舞茸は自然解凍すると水分が出て、味や食感が損なわれがち。必ず凍ったまま加熱調理してください。
【使い方①】凍ったまま煮てお吸い物や鍋に
冷凍した舞茸は細胞が壊れて旨み成分が出やすくなるため、汁物や鍋に入れるとその旨みを余すことなく味わえる。鍋でだし汁やスープを加熱し、沸騰したら凍ったまま舞茸を加え、火が通るまで煮る。
【使い方②】凍ったまま炒めてソテーに
炒め物も冷凍した舞茸で簡単に作れる。フライパンにオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れて火にかけ、香りが立ったら凍ったままの舞茸を加え、炒める。きのこがしんなりしたら、塩・こしょうで味をととのえて完成。
【使い方③】凍ったまま揚げて天ぷらに
冷凍した舞茸は揚げ物にしても美味しくいただける。天ぷらにする場合は、冷凍舞茸に薄く天ぷら粉(または小麦粉)をまぶしてから衣を付け、揚げ油でカラリとするまで揚げればOK。冷凍庫から出してすぐの舞茸を使うと、油ハネしにくい。
【番外編】から炒りしてから冷凍もおすすめ!旨みが凝縮していっそう長持ち
水分の多い舞茸はから炒りしてから冷凍するのもおすすめ。吉田先生イチオシの保存方法です。水分が抜けて味が凝縮すると同時に、生で冷凍するより、保存期間が長くなるというメリットも!
【冷凍方法】
冷たいフライパンに食べやすい大きさに割いた舞茸を広げ、中火にかける。ときどき混ぜながらじっくりと炒め、水分を飛ばす。カサが半分程度になったらバットに取り出し、冷ます。そのまま冷凍用保存袋に入れ、空気を抜くようにして袋の口を閉じ、冷凍する。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍方法/使い方】
生で冷凍したときと同様、凍ったまま煮たり、炒めたりして調理する。から炒りしてから冷凍することで香ばしさが加わるので、汁物や煮込み料理、炊き込みごはんに入れると美味しい。
■きのこのレシピについてはこちら!