【氷博士の氷Q&A】「美味しい氷」ってどんな味? 便利な氷テクを解説

2019.7.9
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氷博士のイメージ写真

「氷」にまつわるさまざまな疑問を「氷博士」こと石井寛崇さんがずばり解説!  「そもそも美味しい氷ってどんな氷?」「かき氷を食べると頭がキーンとなる理由」といった疑問から、「バーのような透明な氷を作るワザ」「急速冷凍のコツ」といった便利なテクニックまで紹介します。

Q1 お店で売っている氷と、家庭の冷凍庫で作る氷、何が違うの?

A すばり「純度」が違います!

市販の透明度の高い氷(左)と、家で作った中が白い氷(右)の写真

石井さん
石井さん

市販の氷と家庭の冷凍庫で作った氷を比べてみると、家庭の氷は白く濁っていますよね。これはミネラルや空気などの「不純物」。自宅の冷凍庫では、上下左右すべての方向から一気に凍らせるので、氷の真ん中に不純物が閉じ込められ、中の方が白くなってしまいます。一方市販の氷は、不純物を除去しながらゆっくり凍らせるため、純度の高い透明な氷ができるのです。

Q2 「美味しい水」ってよく聞くけど、「美味しい氷」もあるの?

A 「味のない氷」がベストです!

アイスコーヒーに入った氷の写真

石井さん
石井さん

水とは違い、氷は「味がない」ことが美味しい条件といえます。氷はそのものを味わうのではなく、何かを「冷やす」ことに使われるため、飲み物の味を邪魔しないことが大切。Q1で説明した「純度の高い氷」はまさにそれに特化した氷なのです。

Q3 自宅でも「透明な氷」は作れる?

A はい、大きめの保存容器で作りましょう

大きめの保存容器で作った氷の写真/大きめの保存容器で作った氷をアイスピックで砕いている写真

石井さん
石井さん

家庭で透明度の高い氷を作る場合は、「大きめの容器※」で凍らせましょう。小さな冷凍用容器よりも時間をかけてゆっくりと凍るため、空気が氷の中に取り込まれにくくなります。使うときはアイスピックで割り砕きましょう。

※冷凍用保存容器に限る

Q4 バーテンダーが「丸い氷」を使うのはなぜ?

A 溶けにくいからです

丸い製氷皿で作った丸い氷と金属バットに入った丸い氷の写真

石井さん
石井さん

氷は「表面積」が大きいほど溶けやすいもの。そのため「球」に近いほど溶けにくくなります。ウイスキーなどに入れて使う氷が球体なのは、溶ける速度をゆるやかにさせるためなのです。家で作る場合は、市販されている専用の製氷機を利用するといいでしょう。

Q5 かき氷を食べても頭が「キーン」とならない方法はありますか?

A 少し「溶かして」から使いましょう

かき氷の写真

石井さん
石井さん

極端に冷たいものをたくさん食べると、頭がキーンと痛くなることがあります※。冷凍庫から取り出したばかりの氷はマイナス18度と、人にとっては「冷たすぎる」のです。かき氷はすぐには削らす、表面が少し溶ける程度まで待って削ると、氷の温度が上がり、食べても「キーン」となりにくくなります。

※アイスクリーム頭痛の原因は諸説あります。

Q6 急いで氷を作りたいです!

A 「アルミ容器」を使いましょう

アルミカップを金属バットの上に並べて氷を作っている写真

石井さん
石井さん

熱伝導率のよい「アルミ製の容器」を使うと、通常よりも早く凍ります。製氷皿があるといいのですが、なければお弁当用のアルミカップでもOKです。金属製バットにのせて冷凍庫に入れるといいですよ。

Q7 ジュースを凍らせたら、分離してしまいました…いい方法はないの?

A できるだけ小さな製氷皿を使いましょう

手前に皿に盛られたオレンジジュースの氷と、奥に製氷皿に入れて作ったオレンジジュースの氷と、麦茶の氷の写真

石井さん
石井さん

ジュースにはいろいろな成分が入っていますよね。ジュースの水が氷になる時に、その水に溶けていたジュースの成分は氷から分離してしまいます。分離を最小限に抑えるには、①できるだけ小さな製氷皿を使うこと、②急速に凍らせること、の2つが大切です。冷凍庫の温度設定が可能なら、強モードや急速凍結モードにするのもおすすめです。

Q8 氷ってずっと保存できるの?

A いいえ。実はどんどん「小さく」なります

作ったばかりの氷と、小さくなってしまった氷を比較した写真

石井さん
石井さん

氷は冷凍庫の中に入れておくと、どんどん小さくなります。それは冷凍庫の中が乾燥していて氷が「蒸発」するように気体になるため。この気体になることを「昇華」といいます。冷凍庫の中で氷が小さくなるのはこのためです。

Q9 袋の中で氷がくっついてしまう…どうして?

A 氷の表面が溶けているからです

くっつかないように袋に入った氷を貯氷箱にあけている写真

石井さん
石井さん

市販の氷を袋のまま保存していると、氷と氷がくっついてしまうことがありますよね。家庭用冷凍庫はドアを開け閉めすることが多く、その度に中の温度が上がります。これにより氷の表面が溶け、再度冷やされて凍る際に氷同士がくっついてしまうのです。また、密閉された袋の中は霜がつきやすくなるということも、くっつきの原因です。氷がくっつくのを防ぐには、買ってきた氷を袋から出して保存するか、温度が上がりにくい「冷凍庫の奥の方」で保存するとよいでしょう。

Q10 缶ジュースを急いで冷やしたいです!

A 氷+水を使えば早く冷えますよ!

氷水を入れたボウルのなかで缶ジュースをかき混ぜている写真

石井さん
石井さん

ボウルに氷水を用意し、その中に缶を入れると早く冷えます。氷だけではダメで、水があることによって、「氷の冷たさ」が素早く「缶」に伝わるのです。氷水をかき混ぜるようにゆっくり回すといいでしょう。

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