冷蔵庫だと2日しかもたない鶏ささみ肉は冷凍保存が便利。おすすめは電子レンジで加熱(下ゆで)してから冷凍する方法。パサつかず美味しい状態をキープしたまま約1カ月保存できます。料理研究家・吉田瑞子先生が冷凍テクニックと便利な使い方を紹介します。
【鶏ささみの冷凍①】レンジで加熱してから冷凍なら、驚くほどしっとり!
おすすめは加熱してから冷凍! 加熱は電子レンジでできるので簡単です。下味で砂糖をふって、余熱で火を通せばパサつかず、びっくりするほどしっとりした仕上がりに! まとめて下処理して冷凍ストックしておきましょう。
【冷凍方法】
1 耐熱皿にささみを並べ、調味料をまぶす
ささみはキッチンペーパーで水気を拭き取り、耐熱皿に並べる。4本(約240g)につき、塩・こしょう各少々、砂糖小さじ1/2、酒小さじ2をふり、手でなじませる。
塩・こしょう・酒で臭みを取り、下味を付ける。砂糖の保水性でささみのパサつきを防ぐ。
2 電子レンジで2分30秒加熱する
ふんわりとラップをして、4本(約240g)につき電子レンジ(600W)で2分30秒加熱する。
※100gあたり約1分が目安。
3 余熱で火を通す
加熱後、庫内でそのまま5分ほど置き、余熱で火を通す。取り出してそのまま冷ます。
〈POINT〉
余熱で火を通すことで、ささみがパサつかず、しっとり仕上がる。
4 食べやすい大きさにほぐす
粗熱がとれたら、ささみを食べやすい大きさに手で裂く。
〈POINT〉
筋がある場合は、裂いている途中で取り除く。中がうすピンク色だった場合、10秒ずつ様子を見ながら再加熱する。
5 小分けに包み、冷凍する
ほぐしたささみは1回に使う分ずつ小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋に入れる。空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍方法/使い方】
凍ったままスープや炒め物に加える。または電子レンジ(600W)で1本分(約50g、加熱状態での重量)につき40秒加熱して解凍したあと、そのままサラダや冷やし中華のトッピングなどに使う。
※解凍は冷蔵庫で自然解凍(50gで約6時間)も可能。
【鶏ささみの冷凍②】生のまま冷凍ならいろいろな料理に使える!
下処理不要でそのまま冷凍も可能。解凍後はさまざまな料理に活用できる方法です。
【冷凍方法】
1 筋があれば除く
ささみは筋があれば包丁で取り除く。
筋に沿って両側に包丁で浅く切り込みを入れる。筋が下になるようささみをまな板の上に置き、片手で筋を持ちながら、もう片方の手で包丁の背を下にして持つ。包丁を上下に動かし、筋を引っ張りながら身と筋をはがす。
2 キッチンペーパーで水気を拭く
臭みの原因となるドリップ(水分)はキッチンペーパーでしっかり拭き取る。
3 1本ずつラップで包む
ラップでぴったりと包む。
〈POINT〉
面倒でも1本ずつラップで包むこと。肉同士がくっつかず、乾燥を防ぐこともできる。
4 冷凍用保存袋に入れて冷凍する
冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。冷凍庫で3週間程度保存可能。
【解凍方法/使い方】
電子レンジ(600W)で1本(約60g)につき20秒〜30秒加熱し、半解凍してから調理する。または冷蔵庫で1本分(約60g)につき4時間ほど自然解凍(半解凍の状態)し、キッチンペーパーで水気を拭き取ってから料理に使う。
〈POINT〉
半解凍状態だとドリップが出るのが少なく、切りやすいというメリットも。
【番外編 冷凍ささみフライ】衣を付けて冷凍しておくと便利!お弁当にも大活躍
お弁当やごはんのおかず、カツカレーなど、日々の献立に活躍すること間違いなし!
衣を付けてから冷凍すると、そのまま油で揚げればできあがるので簡単です。
材料(2人分)
- 揚げ油…適量
【冷凍方法/使い方】
- ささみは筋を除いて半分の長さに切る。さらに太い方のささみを縦半分に切る。塩・こしょうをふる。
※1本を3等分にし、同じくらいの大きさにすることで加熱ムラを防ぐ。 - ❶を小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣に付ける。
- 3個(ささみ1本分)ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れる。空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍する。3週間程度保存可能。
冷凍ささみフライの揚げ方
フライパンに油を深さ1㎝ほど入れて160℃に熱する。凍ったままのささみフライを入れ、両面がきつね色になるまで揚げ焼きにし、最後に少し温度を上げて、カラリと仕上げる。
〈POINT〉
低めの温度でじっくり揚げることで中まで火を通す。