食感がよくてクセがなく、しかも栄養満点なきくらげは、実はさまざまな料理に使える万能選手なんです。今回は生きくらげ・乾燥きくらげそれぞれの正しい下処理の方法から、冷蔵・冷凍の保存方法までを、野菜ソムリエプロの根本早苗先生に教えてもらいました。先生おすすめの簡単きくらげレシピも必見です。
【生きくらげの下処理】石づきをとって湯通し(加熱処理)が鉄則!
【乾燥きくらげの下処理】水に浸けて冷蔵室で6時間、湯通しする
【きくらげの保存】冷蔵なら1週間、冷凍なら1ヵ月保存可能
【おすすめレシピ】きくらげのごま炒め
【生きくらげの下処理】石づきを取って湯通し(加熱処理)が鉄則!
プルプルとした食感と淡白な味わいが特徴の生きくらげは、刺身や酢の物、炒めものまで幅広く楽しめます。必ず加熱処理・加熱調理してから食べましょう。
1 包丁で石づきを取り除く
石づきが付いている場合は包丁で切り落とす。炒めものや煮物に使う場合は、次の下ゆでの工程は不要で、そのまま加熱調理する。
POINT
触ってみてかたい部分が石づき。きくらげは石づきを取ってパック詰めされている場合が多いので、かたい部分がなければそのまま下ゆで・調理していい。
2 沸騰した湯で30秒ゆで、ザルにあげる
ザルにあげたらそのまま冷ます。加熱調理する場合は、下ゆでの工程は不要。
【乾燥きくらげの下処理】水に浸けて冷蔵室で6時間。湯通しする
乾燥きくらげは水で戻したときのコリコリ食感が特徴。大量に戻して冷凍保存すると使い勝手が抜群です。水でじっくりと戻す方法がおすすめですが、急ぐ場合はぬるま湯を使って時短も可能です。
1 たっぷりの水に浸して冷蔵室に6時間おく
ボウルや保存容器に乾燥きくらげと水を入れ、ふた(またはラップ)をして冷蔵室に6時間おく。水の量は乾燥きくらげ5gに対して300ml程度が目安。水で戻すと、栄養が失われにくく食感もよくなる。加熱調理する場合は次の2の工程は不要。
6時間経ったあとの状態。乾燥きくらげは水を吸って大きく膨らむので、容器は余裕のある大きさのものを選ぶこと。
【時短】ぬるま湯に入れ、常温で15分おく
ボウルや保存容器に、乾燥きくらげと36~38℃のぬるま湯(乾燥きくらげ5gに対して300ml程度)を入れ、常温に約15分おいて戻す。ぬるま湯で戻すと時短になるが、栄養や風味が逃げやすく独特の弾力がなくなるので、できるだけ水で戻すのがおすすめ。
2 沸騰した湯で30秒ゆで、ザルにあげる
ザルにあげたらそのまま冷ます。加熱調理する場合は、下ゆでの工程は不要。
【きくらげの保存】冷蔵なら1週間、冷凍なら1ヵ月保存可能
保存方法は生きくらげ・水で戻した乾燥きくらげともに共通です。
【冷蔵保存】ラップで包み野菜室へ(保存期間約1週間)
生きくらげはラップに包んで保存。水で戻した乾燥きくらげは水気をしっかりと拭き取り、ラップで包んで野菜室で保存する。1週間程度保存可能。
POINT
臭い、ぬめりが出てきた場合は、悪くなっているので食べないように。
生きくらげは水に浸けるとプリプリ感アップ
しなしなとしてしまった生きくらげは、保存容器などに水を張り1晩浸けておく(冷蔵室で保存する)とプリプリとした食感が蘇る。
【冷凍保存】水気を取り冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ(保存期間約1ヵ月)
生きくらげ・戻した乾燥きくらげともに下処理・下ゆで後、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取る。小分けにして冷凍用保存袋に入れ、金属製のバットにのせて冷凍室で急速冷凍。冷凍で1ヵ月程度保存可能。
【解凍方法】
凍ったまま包丁でカットし、そのまま調理する。サラダや和え物など加熱せずに使用する場合は約3時間程度(20gの場合)冷蔵室で解凍して使う。
【おすすめレシピ】きくらげのごま炒め
きくらげが主役のおすすめレシピを根本先生に教えてもらいました。大量に作れば常備菜にぴったり。お湯を注いで塩と長ねぎのみじん切りを足すと即席のスープにもなる万能おかずです!
材料(2人前)
- きくらげ…60g ※生きくらげは石づきを落とし、乾燥きくらげは水で戻したもの
- 生姜すりおろし(チューブ可)…小さじ1
- 鶏ガラスープの素…小さじ1/2
- いりごま(白)…小さじ1/2
- ごま油…大さじ1
- きくらげを細切りにする。
- フライパンにごま油を熱し、❶のきくらげ、生姜すりおろし、鶏ガラスープの素を入れて中火で4分程度炒める。
- いりごま(白)を和えて器に盛り付ける。