魚の冷凍は「臭みが出て美味しくない」「身がパサパサしてしまう」など、ネガティブなイメージがありませんか? でも切り身を調味料に漬けて下味冷凍すれば、臭みが出ず身もしっとり、さらに調理も簡単になるのです! 今回は下味のバリエーション4つと、手軽な調理例を紹介します。
【魚の下味冷凍1】醤油みりん漬け
焼けば照り焼きに、水を足して煮れば煮魚に。ぶり、めかじき、さわら、たらなど、さまざまな魚に合う下味です。砂糖は下味に入れると焼くときに焦げやすくなるので、調理のときに加えるのがコツ。
材料(2人分)
- 魚(切り身)…2切れ(写真はぶり)
A
- 酒…大さじ3
- みりん…大さじ2
- 醤油…大さじ1と1/2
- 生姜(うす切り)…4切れ
【冷凍方法】
切り身の表面の水分をペーパータオルで拭く。冷凍用保存袋でAを合わせ、切り身を入れてよく絡める。空気を抜くように袋の口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍/調理方法】ぶりの照り焼きの場合
1 冷蔵庫で解凍し、たれを拭き取る
切り身にたれがついたままだと焦げやすいために、ペーパータオルでたれを拭く。保存袋に残ったたれは取っておく。解凍はたれが拭き取れる程度でOKです。
2 フライパンに油を熱して弱火で焼き、保存袋のたれと砂糖を加える
フライパンにサラダ油(小さじ2)を熱し、1を入れて焦げないように弱火で両面を焼く。保存袋のたれをフライパンに注ぎ(※)、砂糖(小さじ1)を加え混ぜる。
※生魚を漬けていたものなので加熱が必要。切り身にそのままかけないように注意。
3 たれに火が通ったら、切り身に絡めてできあがり
たれがふつふつと沸いて透明感が出たら、切り身に絡める。
【魚の下味冷凍2】味噌漬け
味噌漬けは、凍ったまま水を加えて煮れば味噌煮に、解凍してから焼けば味噌焼きに。さばが定番ですが、たらやたいなどの白身魚にも合う味付けです。
材料(2人分)
- 魚(切り身)…2切れ(写真はさば/さばの場合は小4切れ)
A
- 味噌…大さじ2
- 砂糖…大さじ1と1/2
- みりん…大さじ1と1/2
- 生姜(うす切り)…4切れ
【冷凍方法】
切り身の表面の水分をペーパータオルで拭く。冷凍用保存袋でAを合わせ、切り身を入れてよく絡める。煮込みに使うため、砂糖はこの段階で入れてOK。空気を抜くように袋の口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍/調理方法】さばの味噌煮の場合
1 凍ったままフライパンに入れ、水と酒を加え、落としぶたをして強火にかける
冷凍用保存袋から出しにくいときは、電子レンジの解凍モードで少し解凍するとよい。保存袋に残った調味料や生姜も入れ、水と酒(各1/2カップ)を加える。落としぶたをして強火でスピーディに解凍加熱する。落としぶたがない場合はアルミホイルを円形にして穴を開け、代用する。
2 沸騰したら長ねぎを加え、煮汁を魚にかけ、再び落としぶたをする
強火のままで、ぶつ切りにした長ねぎ(1/2本)を加える。落としぶたを外して、おたまで煮汁を魚にかけてから、再び落としぶたをする。煮汁をかけるのは味をしっかり染み込ませるため。
3 5分煮たらできあがり
強火のまま5分煮て、火を通しながら煮汁が1cm程度(お皿に盛ったとき、切り身すべてにかけられる程度)になるまで水分を飛ばす。途中で煮詰まりすぎてしまったら、水を足して調節する。
【魚の下味冷凍3】ドレッシング漬け
冷蔵庫にあるドレッシングでも下味冷凍ができます。風味が強い魚(鮭、めかじき、さば、ぶりなど)には濃厚なごまドレッシング、淡白な白身魚(さわら、たらなど)にはさっぱりした玉ねぎドレッシングがおすすめ。
材料(2人分)
- 魚(切り身)…2切れ(写真は鮭)
- 塩、こしょう…各少々
- 好みのドレッシング…大さじ4(写真はごまドレッシング)
【冷凍方法】
切り身に塩、こしょうを振って10分おき、水分をペーパータオルで拭く。冷凍用保存袋に切り身とドレッシングを入れて絡める。空気を抜くように袋の口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍/調理方法】鮭のごまドレソテーの場合
1 冷蔵庫で解凍し、ドレッシングを拭き取る
切り身にたれがついたままだと焦げやすいため、保存袋に残ったドレッシングは取っておく。解凍はたれが拭き取れる程度であればOK。
2 フライパンに油を熱して弱火で焼き、ドレッシングを加える
フライパンにごま油(小さじ2)を熱し、1を入れて焦げないように弱火で両面を焼く。保存袋のドレッシングをフライパンに注ぐ(※)。
※生魚を漬けていたものなので加熱が必要。魚にそのままかけないように注意。
3 ドレッシングに火が通ったら、切り身に絡めてできあがり
ドレッシングがふつふつと沸いて透明感が出たら、切り身に絡める。
【魚の下味冷凍4】塩麹漬け
塩麹に漬けると味が付いて臭みを抑えるだけでなく、身がふっくらやわらかくなるメリットも。さわらやたらなどの白身魚はもちろん、さばや鮭などの風味が強い魚とも相性抜群です。
材料(2人分)
- 魚(切り身)…2切れ(写真はさわら)
- 塩麹…大さじ4
【冷凍方法】
切り身の表面の水分をペーパータオルで拭く。冷凍用保存袋に切り身と塩麹を入れて絡める。空気を抜くように袋の口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能。
【解凍/調理方法】さわらの塩麹焼きの場合
1 冷蔵庫で解凍し、塩麹を拭き取る
切り身に塩麹がついたままだと焦げやすいため、ペーパータオルで塩麹を拭く。保存袋に残った塩麹は取っておく。解凍は塩麹が拭き取れる程度であればOK。
2 フライパンに油を熱して弱火で焼き、保存袋の塩麹とみりんを加える
フライパンにオリーブ油(小さじ2)を熱し、1を入れて焦げないように弱火で両面を焼く。保存袋の塩麹をフライパンに注ぎ(※)、みりん(大さじ1)を加え混ぜる。
※生魚を漬けていたものなので加熱が必要。魚にそのままかけないように注意。
3 塩麹に火が通ったら、切り身に絡めてできあがり
塩麹がふつふつと沸いて透明感が出たら、切り身に絡める。