SENIOR INTERVIEW
周りのフォローが大きな支えに
チームで働くことで得た
仕事の進め方
生産統括部 白石工場 製造グループ
佐藤 孝嘉
- 入社1年目
- 技能職新卒で入社後、白石工場の製造グループに所属。
- 2年目
- 同工場の業務グループに異動。
原材料の発注管理や業績管理を担当。
- 11年目
- 同工場の製造グループに異動。
生産効率改善、要員の管理など幅広い業務に携わる。


地元と乳製品が好き
工場の雰囲気の良さが
入社の決め手に
――佐藤さんは、現在ニチレイフーズでどんな仕事をしていますか?
佐藤:宮城県の白石工場で、家庭用のグラタン・ドリアの製造ライン担当として、製造ラインのマネジメント業務に携わっています。
具体的にはたとえば、実際に製造ラインにたつメンバーが円滑に業務を進められるように、生産機器のメンテナンスや作業手順書の作成といった仕事をしています。また、場合によっては製造ラインの要員調整……など、製造ラインを円滑に回すための管理業務全般に携わっていますね。現在の部署には入社11年目の4月から異動になり、だいぶ慣れてきたところです。
――ニチレイフーズに入社したきっかけは何ですか?
佐藤:決め手となったのは工場の雰囲気ですね。就職活動中に、見学や面接で白石工場を訪問する中で社員の話を聞く機会が何度もあり、職場の雰囲気の良さを感じました。自分もそこでワークライフバランスを保ちながら働く、というイメージを入社前に描くことができたんです。
――就職活動ではどんな軸を意識して企業選びを進めていましたか?
佐藤:もともと大学ではフードビジネスを学んでいたため、会社でもその知識を生かしたいと考えて、食品メーカーを希望していました。中でも冷凍食品は、商品の特性上、ある程度計画的に生産できるので年末年始などの休暇をきっちり取れることが魅力的だと感じていました。また、私自身も宮城県出身で、就職は地元ですると決めていました。
こうした点から、ニチレイフーズの白石工場は私にとってぴったりの職場だったんです。もうひとつつけ加えると、白石市は蔵王連峰にほど近く、農業や畜産が盛んな地域です。私は乳製品が大好きなので、グラタンやドリアの製造過程で蔵王産の牛乳を扱えるというのも魅力的に感じましたね。
――入社後はずっと白石工場に勤務しているのですか?
佐藤:はい。私は工場でキャリアを積むことを前提とする「技能職」での入社なので、転居を伴う異動がありません。入社後は宮城県内の実家から通勤していましたが、結婚を機に白石工場の近くに家を構えました。ただ、転勤がないからといって同じ仕事をし続けるわけではないです。工場内での異動があり、私は2012年に入社してから、現在の部署が3つ目になります。


何度も続く発注ミス
ピンチを脱した2つの策
――現在の部署に異動する前は、白石工場でどのような仕事を担当していましたか?
佐藤:入社後の2年間は、春巻の製造ラインで中の具材づくりを担当していました。春巻の具材を皮で包み、加熱して冷凍するという製造ラインにおいて、たけのこや豚肉などの材料を大きな釜に入れて加熱し、自社製ブイヨンと混ぜ合わせて春巻の餡に仕上げて取り出すというパートを担当していました。
材料の加熱や混ぜ合わせの工程は機械化されていますが、たとえば、豚肉がきちんと加熱されてから次の材料を入れるといったタイミングは、人の目による見極めが必要でした。1日の生産量がとても多いので、体力もいるけっこう大変な作業だったのですが、先輩たちの指導のもとで徐々に慣れ、ノウハウを身に付けていきました。
――春巻の具材づくりの次には、何を手がけたのですか?
佐藤:次は白石工場内の業務グループという部署に異動し、白石工場での生産に必要な原材料や包材を購入したり、商品を出荷するといった業務を担当しました。この業務グループは少人数でしたが、とても風通しの良いグループです。毎週水曜日に工場全体の会議があり、そこで翌々週の生産計画が決まります。私は、たけのこや牛乳といった主原料の発注を任されており、会議後はその日のうちに必要な原材料の量を算出し、食品メーカーや商社などの取引先に連絡、納入可否を確認しながら発注を進めていきました。
――スピードと正確性が問われる仕事ですね。
佐藤:大変でした。当時はまだ手作業が多く、何をどれくらい発注するかをエクセルで計算して、その内容を紙に転記し、さらに別のエクセルに入力して内容を確認してからFAXで発注、という複雑な流れで……。私は転記作業が苦手で、何度も発注ミスをしてしまったんです。
製造ラインでは、1種類でも原材料の調達漏れがあると、生産ができなくなってしまいます。担当して最初の1年は、発注ミスで製造ラインを止めてしまうこともありました。生産に穴をあけてしまうと、会社にとっては損失になります。申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、それでも周りの方々の温かいフォローのおかげで、2年目からはミスが減ってきました。
――劇的にミスがなくなったのですね。何か特別なことをしたのですか?
佐藤:2点あります。まず、業務グループは社内外とのやりとりが多い職場で、発注作業をしている間にも電話が途切れることなくかかってきます。電話の応対であわててしまい、確認作業が中断されてしまうのがミスの原因のひとつでした。そこで、あわてずにひとつひとつの作業をクリアしていく意識付けをしました。
もう1点は、私自身のタスク管理です。1年目は直近の予定だけを手帳に書き込んでいましたが、そうではなく、「この時期にこの契約をする」といった、あらかじめわかっているタスクを手帳に書き出して、予定を逆算して管理するようにしていきました。このようにタスクを見える化することで、次にやることが明確になり、ミスをなくすことができました。
こうした成長ができたのも、周りの方のフォローのおかげです。同じようなミスが続いたことで、かつて「佐藤がミスをしないためにはどうすればいいか」が話し合われる会議が行われました。でもこの会議では私が責められたわけではなく、どうしたら問題を解決できるかが主題です。ミスを皆でカバーしていく環境があるのは本当に心強かったですし、自分の成長にもつながりましたね。


白石工場のスペシャリストに
チームで商品をつくりあげるやりがい
――佐藤さんは、工場での仕事のやりがいをどんなところに感じるのでしょうか?
佐藤:皆でひとつの商品をつくりあげるところですね。食品の生産では、たとえば原材料の調達で発注ミスがあったり、「チーズを振りかける」といった製造工程がひとつでも抜けたりすると、商品は完成しません。皆がワンチームになってはじめて、ひとつの商品が完成する。だからこそ、チームでひとつになれたときには大きなやりがいを感じます。
以前、私が業務グループにいたとき、白石工場の春巻の製造ラインが増設されるタイミングがありました。新しい製造ラインをつくるときは、求められる商品の品質をクリアして大量生産できるか、需要に対して適正な量を生産できる仕組みができているかなど、たくさんの検証が必要です。どの部門もやることが山積みだったので、皆で一生懸命に働いて……。でも私はそれが本当に楽しかったんです。そして大変だった分、新しい製造ラインが稼働したときの達成感はひとしおでしたね。
――では佐藤さんがこれからチャレンジしたいことを教えてください。
佐藤:まずは、現在のグラタンとドリアの製造ラインの仕事を確実に進めることですね。そのためにも「ワンチーム」での仕事を意識しています。異動してから毎朝、製造ラインのメンバー全員に挨拶して声をかけています。「調子はどう?」「何か困ったことがあれば言ってね」というちょっとした会話が、困りごとを打ちあけやすい雰囲気につながり、日々の生産の安定につながると思うんです。取引先とのやりとりが多い業務グループで鍛えられた、コミュニケーション力が活かせているとも感じます。
その次には、コロッケや春巻など、管理できる製造ラインの幅を広げたいです。その先は、白石工場全体の業績を管理する部門で、原価や粗利といった事業の数字がわかるようになって、「白石工場のことなら佐藤に聞け」と言われるような人間になりたいですね。
――白石工場のスペシャリストですね! 最後に、就活生へのアドバイスをお願いします。
佐藤:就職活動ではできる限り、会社の雰囲気やそこで働く人たちの人柄を感じ取ってほしいです。そうすれば、入社してから「こんなはずではなかった」といったギャップやミスマッチを防げると思います。私が業務グループで数多くの失敗をしながらも、現在まで仕事を続けられているのは、白石工場の皆の支えがあったからです。「どんな仕事をするか」よりも、「誰と仕事をするか」の方がはるかに学ぶことが多いと私は思っています。
また、入社前から食品に関する知識があるのに越したことはありませんが、なくても心配はいりません。私自身は入社当初、大学での学びが生かせると思い、品質管理の仕事を希望していました。ところが配属されたのは春巻の製造ラインです。初めは違和感を覚えましたが、先輩たちから学びながら春巻づくりに取り組むなかで、「品質は現場でつくられる」ことに気付きました。私がやりたかった仕事はそれだったのです。最初は知識がなくても「現場を知ろう」という思いがあれば、現場での経験を重ねることで、きっと自分のやりたいことにたどり着けると思いますよ。
※掲載の仕事内容、所属は取材当時のものです。
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