SENIOR INTERVIEW
「人に頼る」ことが何よりも大事サブリーダーになって感じた
仕事の進め方
生産統括部 船橋工場 製造グループ
石口 芽衣
- 入社1年目
- 技能職新卒で入社後、船橋工場の製造グループに所属。
- 3年目
- 米飯包装ラインを担当し、商品包装の要を担う。
- 8年目
- 米飯ラインの女性初のサブリーダーを務める。
- 10年目
- 製造間接業務である要員管理を担当。


転勤がない技能職を希望
工場で学んだコミュニケーション術
――石口さんはニチレイフーズでどんなお仕事をしていますか?
石口:入社10年目の4月からは船橋工場の製造グループで要員管理の業務を行っています。船橋工場は、炒飯やピラフ類を生産しているニチレイフーズの米飯専用の工場です。新卒で製造職として入社して以来、ずっとこの工場で製造グループの業務に携わってきました。
最初に配属されたのは、全製品の塩や胡椒、砂糖などの調味料を計量する香辛料のグループでした。2年後の入社3年目には、出来上がった製品を包装後、検品したり箱詰めする米飯包装の部署へ異動。その後、8年目には米飯製品生産ラインのサブリーダーとなり、生産効率の改善といった現場の業務管理を担ってきました。
現在携わっている「要員管理」とは、米飯包装に所属する約50名の早番・遅番・夜勤のシフトや休日管理を行ったり、派遣社員の採用時に工場案内をするといった仕事です。
――そもそも、ニチレイフーズに入社したきっかけは何でしたか?
石口:就職活動中は原料系や香料系の企業を志望していましたが、大学で微生物の研究をしていたこともあり、食品系にも興味を持っていました。ニチレイフーズを選んだきっかけは、面接時の社員の方の印象がよかったことが大きいですね。「自分の話をちゃんと理解してもらえている」と感じましたし、自分のいいところを探してもらえるような面接でした。
また、実家から通える範囲での就職を考えていたため、転勤がない工場勤務の技能職が魅力的だったことも、入社を決めた理由のひとつです。
――入社してから、石口さんが仕事において大事にしたことは何でしょうか?
石口:私はあまり自分から積極的に話しかけるタイプではないので、最初に配属された香辛料の部署では、パートの方々と一緒に過ごす中で職場でのコミュニケーションを学んでいきました。そのときにまず実感したのは、「聞く力」の大切さです。
相手が何を求めているのかは、想像することも大事ですが、結局相手に伝えてもらわないとわかりません。自分が話したいことを話すのではなく、聞く姿勢を身につけて、相手に話してもらう。コミュニケーションにおける基本の姿勢はそこで学べた気がしています。
――石口さんは船橋工場で初めて生産ラインのサブリーダーになった女性社員だそうですね。ポジションが上がったことで、職場のコミュニケーションの形にも変化はありましたか?
石口:リーダー職になると、「聞く力」だけでは全く足りないことを痛感しました。相手の要望を聞きながら、会社として製品をつくるためにベストな形は何かを考え、皆の合意を得て動いてもらわなければならない。誰が何をできるのかを見極め、自分が指示を出し、その人のどこを伸ばせばいいのかを判断するのがサブリーダーの役割です。
サブリーダーになったときに最初は大きな壁を感じました。これまで私は米飯の生産ラインのうち包装業務にしか携わってこなかったので、米を加工調理する工程の知識がありませんでした。それなのに、生産ライン全体の人とコミュニケーションを取って調整する立場になったので、自分には力が足りないんじゃないかと悩んでしまったんです。
――どのように乗り越えたのでしょうか?
石口:サブリーダーが受ける研修を通じて、「リーダーは知識がないとなれない」という固定観念を自分が持っていると気づきました。そこで周りのリーダーの方はどうしているのかを見てみると、不得意な分野の判断は詳しい人の助言を聞いて決めていました。自分には知らないことがたくさんあると認めたうえで、わからないことは知識のある方に聞けばいいと分かったんです。
製造の仕事は決して自分一人ではできません。誰がどんな業務を得意としているか、ということを知っていれば、いざというときに頼れる人を判断できます。サブリーダーとして仕事を進めるうえでは、いろんな人に頼ることがとても大事なんだと気づいてから、少しずつ自分の仕事に自信を持てるようになりましたね。


想像できない領域があるから
初めての仕事も面白がれる
――普段の業務でやりがいを感じるのはどんなときでしょう。
石口:要員管理の主な仕事として、約50名の社員とパートさんのシフトを組むことがあります。生産する商品によってその都度、生産ラインに必要な人数が変わりますし、各々のスキルも異なるため、シフトを組む=パズルを完成させるような難しい仕事なんですね。
ただ、一人ひとりがそれぞれの希望や意思を持っていることは忘れてはいけないなといつも思っています。機械的に50分の1で組み合わせるのではなく、多様な個性を持つ皆さんの希望をないがしろにしないように、「自分は大切にされている」と納得してもらえるシフトの組み方やコミュニケーションを常に心がけています。そうすることで、結果的にみんなが生き生きと働いている姿を見られると、この仕事をしていてよかったなと感じますね。
――多様といえば、製造グループは外国籍のメンバーも多いそうですね。
石口:はい。今は製造グループ全体の3割が外国籍の方です。昔は工場勤務のほとんどが日本人だったそうなので、やっぱり自分が変わらなくても社会や環境って移り変わっていくんだな、と働いていて感じます。
――言語の壁や文化の違いで大変なこともあったのでは?
石口:そうですね。とくに言葉に関しては慣れるまでちょっと大変でした。たとえば、日本人の社員が相手だと「明日は出勤ですよね」という言葉も意識せずに使いますよね。でも「出勤」という単語は、日本語に慣れていない海外の方には馴染みがなくて難しい。「あした、休みじゃないよ」のように簡単な日本語に噛み砕いて伝えるような工夫はしています。
生産ラインのメンバーをマネジメントする仕事には、難しい面もたくさんあります。でも私は、どんな仕事にも自分が想像しなかった領域があるから面白い、と捉えているんです。もともとコミュニケーションに大きな自信があったわけではありませんでしたが、仕事の重要さを理解し、面白く感じることができれば、自分を柔軟に変えていけるのかなと思います。
――では、これまでのキャリアの中で、「入社してよかった!」と思えたエピソードは?
石口:TVデビューできたことです。昨夏に放送されたバラエティ番組の冷凍食品スペシャル版で、米飯グループのサブリーダーとして収録に参加しました。撮影現場に足を踏み入れること自体が初めてでしたし、外の視点から見たニチレイフーズの商品の特長や魅力を確認できて新鮮でしたね。
放送後は、しばらく会っていない友人や知人から連絡が次々と来て、テレビの力ってすごいなあと実感しました。


定年までに全部署を回って
学びを周囲に還元できたら
――石口さんが今後、ニチレイフーズでチャレンジしていきたいことを教えてください。
石口:私がこれまで携わってきた業務は、工場全体から見ればまだまだ一部分に過ぎません。定年までに全部署を回る意気込みで、いろいろな学びを吸収して周りにも還元していけたらと思っています。ひとつの業務を極めるタイプではないので、常に新しいことを学べる環境に身を置けたら嬉しいですね。
――最後に就活生へのアドバイスをお願いします。
石口:就職活動はいろんな業界の内側を覗ける、めったにないチャンスです。いろんな企業の説明を聞いて、「え、イメージと違った」というギャップが発見できれば、そのぶん視野も広がります。
私はニチレイフーズに入社する前は、「工場ってほとんど全自動でやっているんだろう」と思い込んでいたんですね。でも実際は工場の仕事って意外と人の手が必要で、お米を炊くときだってその日の湿度に応じて機械の水分量を調整しなければならない。その判断には職人的な社員の経験値が必要になるし、機械化がどんなに進んでもメンテナンスをするのはやっぱり人なんです。私の場合は、そういうギャップが面白いなと感じました。
また、「やりがい」や「自分がやりたいこと」の軸だけで就職活動をする学生は多いと思いますが、今は「自分はどんな働き方をしたいか」でも選べる時代ですよね。そんな風に「やりがい」以外の軸から、自分に合う企業を見つける方法もよいのではないでしょうか。
※掲載の仕事内容、所属は取材当時のものです。
RELATED
技能職で活躍する先輩社員の
インタビューを掲載しています。
CAREER INTERVIEW
ニチレイフーズに入社後、どのようなことを経験し、現在に至るのか。
キャリアを重ねた現在、目指したい未来とは。
それぞれ異なるキャリアを歩んできた社員に、語ってもらいました。