SENIOR INTERVIEW
時代に順応した装置を生み出すニチレイフーズの
「装置開発」の可能性
技術戦略部 装置開発グループ
筒井 泰之
- 入社1年目
- 新卒で入社後、船橋工場製造グループを経て、関西工場の技術グループに所属。
生産機械、ユーティリティ設備管理、設備導入等を担当。
- 6年目
- 技術戦略部の装置開発グループに異動し、検査機器および海外工場を担当。
国内だけでなく、海外工場の装置開発も担う。


「身近なBtoC」での開発を志望
冷凍食品は自分がつくった実感が湧く
――筒井さんはニチレイフーズでどんなお仕事をしていますか?
筒井:技術装置開発グループで、ニチレイフーズの工場で使われる機械の開発をしています。現在は、AIの画像認識技術を活用した、検査機の開発に携わっていますね。通常、私たち装置開発グループは、世の中にすでにある機械をメーカーさんから購入するのではなく、世の中にまだない機械を新たに開発して工場の生産ラインに導入しています。
――「世の中にまだない機械」とは?
筒井:たとえば、お店で出てくるようなパラパラとした仕上がりの炒飯を工場で製造しようとしたとき、機械メーカーの既製品では再現が出来なかったとします。そうした課題を解決し、よりお店のようなパラパラの炒飯をつくれる機械を開発するのが私たちの部署の業務です。装置開発には、案件にもよりますが、早ければ半年ほどで、長ければ導入まで5年ほどかかることもあります。
また、現在携わっているAIを用いた検査機器は、作業の効率化と食品ロスの削減につながります。これまでは人がコンベアの上に立って検品してきましたが、これは集中力を要する骨の折れる作業。そのうえ、実は良品であるにも関わらず、「万が一」のために除かれる商品も出てきます。そこでカメラを置いてAIに不良品を判定させ、ロボットで取り除けるような仕組みをつくれば、省人化と食品ロス削減が可能になるんです。
――では、そもそも筒井さんがニチレイフーズに入社したきっかけは何でしょうか?
筒井:就職活動を始めた時点で、若い人からお年寄りまで多くの人に手に取ってもらえる「身近なBtoCの会社に入りたいな」という思いがありました。最初は電気製品業界なども考えていたのですが、パーツごとに製造部門が分かれている会社が多かったため「自分がこの商品をつくった」という感覚があまり湧かなそうだな、と。自分に子どもができたときに「こういうものをつくっているんだよ」と言えるような会社がいいなという思いがありました。
そうした中で選択肢として浮かんできたのが食品業界でした。とくに冷凍食品は種類が多くていろいろな仕事に携われそうだと思えたところが大きいですね。画一的でないし、バラエティも豊富ですから、開発過程で工夫できるところがたくさんある。こうして冷凍食品に絞って就職活動をする中で、ニチレイフーズはエンジニアグループとは別に装置開発という単独グループを持つ企業であること、独自の機械をつくって装置開発から力を入れている点に面白さを感じて、入社を決めました。
――入社後はどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?
筒井:製造グループでの研修後、最初の5年間は関西工場の工場技術グループに配属。工場の製造担当の方と連携を取り、装置のトラブル対応や新しい機械の導入などに携わりました。大学では物理学で材料系の研究をしていたので、機械や電気系の基礎は、工場技術グループでしっかり経験し、学びました。
そして6年目から現在の技術戦略部装置開発グループに異動となりました。装置開発に所属してからは、海外にも頻繁に訪れるようになりましたね。自身が開発した機械を、タイにあるグループ工場に導入したり、生産ラインを新しくしたりする業務などにも携わっています。


重圧のタイ出張で成し遂げた成果
開発した特許技術が表彰され自信に
――タイの工場に新機械を導入する際も、筒井さんが中心的な役割を担ったそうですね。
筒井:私が開発した機械をタイに導入するプロジェクトを担当し、グループ代表として長期出張をしていた時期は、プレッシャーや焦りで何度もくじけそうになりました。あのときは一緒に現地に行った他部署の方とディスカッションして改善点を再考したり、日本にいる同僚とのやり取りで思考を整理したりできたことで、なんとか乗り越えられたと思っています。
とはいえ、日本で何度も準備とテストを重ねていたので、「うまくいくはずだ」という密かな自信はありました。最終的には無事に生産体制が整い、売り上げも当初の想定を大きく上回るという嬉しい結果に結びつきました。
また、その際に使用した機械関連の特許技術が社内で表彰されたこともエンジニアとしての自信につながっています。
――他部署と連携する場面も多そうですが、日々の業務で大切にしていることはありますか?
筒井:一人でできることには限界があります。どんな案件であっても、チームの方や他部署の方の協力があって初めて成り立つものです。だからこそ、ひとりよがりにはならないように意識し、何かを依頼されたり頼られたりしたときは、たとえ自分の専門外であっても極力応えられるように常に心がけています。


チャレンジ精神と柔軟性がカギ
装置開発に求められる資質とは
――筒井さんが今後、ニチレイフーズでチャレンジしていきたいことを教えてください。
筒井:国内のニチレイフーズの工場には独自の装置が多く導入されているのですが、海外のニチレイフーズの工場ではまだ独自装置の導入が進んでいないところもあります。これからは、海外の工場に自分が開発した機械をどんどん導入していきたいですね。
入社前、ニチレイフーズの装置開発の仕事について想像していたのは、たとえば「ハンバーグをつくる機械」といった伝統的でわかりやすい開発業務を主に行っているというものでした。しかし、実際はAI活用など、時代の変化に順応して先進的な開発を行っていることを入社して初めて知りました。今後もそうした新しいテクノロジーを活用して、人々を驚かせるような装置を開発していきたいです。
――その他に、ニチレイフーズ入社前に想像していたこととは違った……といったギャップは何かありましたか?
筒井:入社前後で感じた個人的なギャップといえば、工場勤務についてです。私の場合は装置開発に行きたい気持ちが強かったので、最初に工場勤務が決まったときは、正直複雑な思いでした。
でも、やってみたら工場勤務は意外と楽しかった。工場の仕事はすぐに成果が可視化されるんですよ。トラブルが起きて生産ラインが止まった、じゃあどこを直せば戻るのか、といった問題解決の仕事が多いので日々やりがいを感じやすいし、和気あいあいと作業ができる楽しさもある。もちろん肉体労働としての大変さはありますが、私は工場勤務で多くを学べて楽しめましたし、今でも好きですね。
――ちなみに、ニチレイフーズで装置開発のエンジニア職として働かれている方は、やはり機械系のバックグラウンドを持つ方の割合が多いのでしょうか?
筒井:装置開発のエンジニアチームメンバーのバックグラウンドは多種多様です。私は物理学の材料系出身ですし、生物系、化学系の先輩方もたくさんいます。チームにそうした多様性があると、ディスカッションの途中で思いもよらない視点からのアイデアが出てくるときがあるのがすごくいいですよ。ですから、大学時代の専門分野は気にしなくてもいいと思います。
それよりも、ニチレイフーズのエンジニア職に求められるのはチャレンジ精神と柔軟性、そして新しいことを学び続ける力です。失敗しても何度でもトライ&エラーをすればいい、英語が下手でもコミュニケーションを諦めない、そうした姿勢がすごく大事だと思いますね。
――最後に就活生へのアドバイスをお願いします。
筒井:ニチレイフーズは社員にいろんな挑戦をさせてくれる会社です。経営陣も先輩方もみんな積極性を重視しているので、「海外で働いてみたい」「こういう事業がやりたい」というチャレンジ精神が旺盛な人には向いていると思いますね。興味がある人はぜひ飛び込んでみてください。
私は就職活動時、インターンシップや説明会の休憩時間などに「その企業の社員さん同士は仲良さそうにしているか?」といった点をチェックしていました。会社の雰囲気は意外とそういうところからも伝わりますから。ぜひ自分の納得がいくまで、進むべき道を考えてみてください。
※掲載の仕事内容、所属は取材当時のものです。
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