SENIOR INTERVIEW
明確な答えのない課題と向き合う
品質保証に携わるうえで
大切なこと
品質保証部 品質情報センター
富成 啓太
- 入社1年目
- 新卒で入社後、関西工場の製造第一グループに所属。
- 2年目
- 業務用からあげのライン増設に原料担当として携わる。
- 3年目
- 品質保証部の品質情報センターへ。
商品規格書の作成を担当。
- 6年目
- 同部署の国内品質管理グループに異動。
工場での品質トラブル対応や得意先の監査対応を担当。
- 8年目
- 再び、同部署の品質情報センターへ。
- 11年目
- 技術開発センターへの部署内異動を経て、
商品情報管理、商品仕様に係る情報管理の実務責任者を兼ねる。


生産工場での業務経験が糧に
念願叶い3年目で品質保証部へ
――富成さんがニチレイフーズに入社したきっかけを聞かせてください。
富成:学生時代は食品の微生物の研究をしており、その知識を活かせればと食品業界を中心に就職活動をしていました。そんな中でニチレイフーズは、最初に会った人事の方も、選考の過程で出会った生産系部門の方も、皆さんとても優しくて真面目だなという印象を受けたんです。ここなら自分も長く安心して働けるんじゃないかと思い入社を決めました。
――入社何年目から品質保証の業務に携わっているのでしょうか?
富成:入社後、関西工場で2年間、製造グループとして人員や機械、原材料などの管理の仕事をしていました。その後、品質保証に携わりたいという念願が叶って、入社3年目に本社の品質保証部へ異動しました。品質情報センターに配属となり、2年半の間、得意先様から依頼される配合やアレルゲン、製造工程等の情報を網羅した商品規格書(商品カルテ)の作成を担当しました。
その後、国内品質管理グループへ異動になり、約3年間、重大トラブルやお申し出の対応、得意先様の監査対応などを行っていました。その後、再び品質情報センターに異動となり、入社11年目の4月からは同センターの中で、ニチレイフーズで扱う商品の仕様に係る情報管理を担当するチームで仕事をしています。
たとえば、商品パッケージの裏面には原材料名やアレルゲンの情報などが記載されていますよね。その表示をつくったり、管理したりする社内システムがあるのですが、海外工場にはまだ導入されていません。海外で生産された商品の表示や商品情報の整備をすることが今の仕事です。
――学生時代は微生物の研究をし、入社後は品質保証に携わりたいと思っていた当時の富成さんにとって、入社後に関西工場配属となったときは、驚きや戸惑いも大きかったのでは?
富成:学生時代に食品工場の見学に行ったこともありましたが、見学するのと実際に働くのでは大きな違いがありました。慣れないうちは、大変なことも多かったです。
でも、将来品質保証をやっていくうえで、製造現場での経験は絶対に欠かせないものだとも思っていました。品質保証はどうしても製造現場の人たちと協力して進める仕事になるからです。自分に製造現場での経験がなければ説得力に欠けてしまうことは、当時の私にも想像できました。だからこそ、新入社員のうちに製造現場を経験することが必要だと思っていましたし、割と早い時期から自分が描く将来のキャリア像というものを持っていましたね。


答えのない課題に立ち向かう勇気と
地道な積み重ねが実を結ぶ
――実際に品質保証のお仕事を始めてから、学生時代に思い描いていた業務内容とギャップを感じたことはありますか?
富成:学生時代は品質保証というと、自分たちで検査をしたりするような手を動かすイメージがあったのですが、実際はデータを読み取ったり、パソコンの前に座って頭を使う場面が多い仕事です。
あとは、まさかこんなに最初から明確な答えのない仕事だとも想像していませんでした。ほとんどの場合、「前はこれでよかったから、今回もこれでいいよね」とはならないんです。ネットで品質保証の仕事についての記事を読むと、「ルーチンワークが多い」と書いてあることもありますが、ニチレイフーズの場合、それはほとんどありません(笑)。前例のない課題に、立ち向かっていく気持ちが必要な仕事です。
――長く品質保証に携わる中で、印象に残っている出来事はありますか?
富成:国内品質管理グループ在籍時に担当した、ニチレイフーズのアレルゲン管理の方向性を決める仕事が強く印象に残っています。私が仕事を任されたのは、2012年に東京都で起きた給食での食物アレルギーの事故をきっかけに、社会的にも食物アレルギー表示やアレルゲンの管理を徹底しなければいけないという機運が高まっていた時期でした。その時点ではまだ、ニチレイフーズのアレルゲン管理は十分だと言える段階ではなく、安全・安心な商品をつくっていくためにしっかりとした方向性を決めていく必要がありました。
――アレルゲン管理は食品メーカーにとって大切な仕事ですが、すぐに方向性は定まったのでしょうか?
富成:いえ、最初のうちはかなり難航しました。アレルゲン管理について定めていこうとしても、どういうやり方がニチレイフーズに合っているのか、答えがない中で模索する日々が続いて。資料を探しても、答えはどこにもありません。セミナーに参加したり、アレルゲン管理に詳しいメーカーさんを何度も訪問したりして、食物アレルギーの管理についての知識を身に着けることから始めていきました。
その後は、それが実際に製造現場で対応可能なことなのか、どうすればベストなアレルゲン管理を実現できるのかなどを現場レベルで検証していく段階に。そのために、本社から近い船橋工場を訪れては、製造現場の方と検証を重ねて正解を探していく……という地道な努力を重ねていきました。
――方向性が固まるまでに、どのくらいの時間がかかったのですか?
富成: 約2年かかって「これがニチレイフーズのアレルゲン管理に適した方法かもしれない!」という仕組みにようやくたどり着きました。そのときは本当にうれしかったですね!「本当にこのやり方でいいのか?」「そこまでやる必要があるのか?」という声もありましたけど、事故が起きてしまってからでは遅い。ていねいにその重要性を説明していくことで、皆さんに納得をしてもらい、実際に商品を扱う国内工場への落とし込みができたときには、自分が考えたことがニチレイフーズの品質管理の一部として残るということに喜びを覚えました。


自分が携わった商品が
店頭に並ぶ喜びを体感してほしい
――今後、お仕事を続けていくうえでチャレンジしたいことはありますか?
富内:同期の中にはブラジルやタイで活躍している人もいます。彼らの話を聞くと、国内とは違った様々な業務があり、1つの部署の代表としてではなく、複数の部署をまたいだ形で仕事をすることになるため、短期間でものすごく成長できるようです。その分苦労も多いと聞いていますが、それでもいつか自分も海外勤務をしたいと思っています。
あと、私はずっと本社で品質保証の仕事をしてきましたが、工場の品質保証の仕事もしたいと考えています。商品に異物が混入していないか、防虫管理はどうなっているかなどの業務が、工場の品質保証業務の一例です。お客様が実際に口に入れる商品を、安全・安心につくることが、工場の品質保証の一番重要な仕事になります。
一方で、商品ができてからお客様の手元に安全・安心な商品をお届けするのが本社の役割になります。それに加えて新しい品質保証の方法や、会社全体の品質保証の方向性などを決めることもあり、とてもやりがいのある大事な仕事ですが、これまでの本社での経験を活かし、いずれはより商品に近い工場での品質保証の仕事もやってみたいです!
――最後に就活生へのアドバイスをお願いします。
富成:ニチレイフーズでは自分から進んで手を挙げると、やりたいことができる雰囲気と環境が整っています。若手のうちから「こういうことをやってみたいんです!」と手を挙げれば、上司がゴーサインを出してくれることも。自身のやる気次第でどんどんやれることが増えていきますし、おのずと自分が携わる商品が増えていきます。
自分が携わった商品が店頭に並ぶというのは、食品メーカーで働く人にとって、何ものにも代えがたい喜びです。ぜひ、皆さんにもニチレイフーズで、この喜びを味わってほしいです。
※掲載の仕事内容、所属は取材当時のものです。
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