CAREER INTERVIEW
大切なのは、対話の積み重ね。
多部署を渡り歩いた
社員の仕事観
管理部 業績管理グループ
錢亀 達彦
- 2008
- 新卒で入社後、北海道・森工場の製造グループに所属。
- 2010
- 森工場の開発グループに異動となる。
- 2012
- 本社の国内工場管理グループへ。
- 2015
- 本社・生産戦略グループに異動。
- 2019
- 船橋工場の製造グループに異動。
米飯生産ラインの新規設置を主導。
- 2020
- 再度本社へ。経営企画グループに異動となる。
- 2022
- 現在、本社の業績管理グループにて会社全体の予算管理に携わる。
14年間で7つの部署を経験
多様な仕事が自分の視野を広げた
——現在は本社の業績管理グループにて、会社全体の当年度の予算管理をしている錢亀(ぜんがめ)さん。14年のキャリアの中で様々な業務に携わってきたそうですが、どんなお仕事を経験してきましたか?
錢亀:これまでの私の仕事内容は、「工場の生産現場での業務改善」と、「東京本社での全社に関わる戦略設計」の大きく2つに分かれます。
キャリアの最初は工場の生産現場での仕事に携わりました。入社1年目の配属は北海道の森工場。業務用のコロッケやメンチカツなどの生産ラインの管理や、手づくりによる新しい商品の試作から生産ラインへの落とし込みまでを行う商品開発の仕事なども担当し、現場のことを深く知ることができました。
その後、入社5年目からは本社の国内工場管理グループへ異動。今度はひとつの工場だけではなく、ニチレイフーズ全体の工場が抱える課題に対応しながら、生産量調整などを行う仕事に携わります。
――具体的にはどのような仕事でしょうか?
錢亀:「生産量調整」は、工場で現実的に生産可能な量と、営業側の販売目標数をすり合わせる仕事です。たとえばコロッケでいえば、収穫して仕入れられるじゃがいもの量には限度があるため、営業の販売目標との間で乖離が生まれないように数字の調整を行います。
さらに、入社8年目の2015年には本社内の生産戦略グループへ異動しました。これまでの国内工場管理グループでは当年度の生産量調整がメイン業務でしたが、生産戦略グループでは、中長期的な生産戦略の立案に携わりました。
――どんな仕事でしょうか?
錢亀:たとえば、生産ラインの「再配置」という仕事があります。ある工場で、将来的にチャーハンの生産量が追いつかなくなることが見込まれるとしましょう。そこで、別の工場にチャーハンの生産ラインを設置する、という動きを再配置といいます。このように、ニチレイフーズの工場全てを見渡して、生産量を担保する「最適な生産体制」とするための戦略を策定するのが生産戦略グループの仕事でした。この部署での経験によって、全社を俯瞰的に見る力がついたと思っています。
――工場から本社へと異動したことで、より広い視野を身に付けられたんですね。
錢亀:はい。その後は船橋工場で米飯の生産ラインの新規設置プロジェクトを主導したのち、13年目の2020年からは再び本社に異動。現在は本社の業績管理グループに所属し、当年度の予算の管理を行っています。各事業部の当年度の売上・利益目標(=予算)と、現状との差分を見ながら、今後はどのような経営戦略を採れば良いか、といったことを検討するのが主な仕事内容です。
――錢亀さんはたくさんの部署を経験してきましたが、これまでを振り返ってどんなことを思いますか?
錢亀:もともと、ここまで多くの部署を経験すると入社時には思っていませんでしたし、自ら希望していたわけでもなかったんです。でも今振り返ると、異動のタイミングや部署、所属していた期間も含めて、理想的な経験をさせてもらったなと思っていますね。
たとえば、森工場時代は製造ラインだけでなく商品開発にも携わり、営業と一緒に仕事をしていました。その後担当することになった全社の生産戦略設計の仕事では、営業の視点の理解が重要だったため、当時の経験が非常に役立ちました。多様な部署を経験することで、少しずつ視野を広げられたキャリアだったと思っています。
数十億の
設備投資プロジェクトを担当
最適解を導く仕事が今につながった
――錢亀さんのキャリアのなかで今につながっていると感じるのはどんな経験でしょうか?
錢亀:2015年からの生産戦略グループでの仕事ですね。生産戦略を練るうえでは、会社の中長期的な営業・販売戦略とすり合わせを行うだけではなく、商品設計を担う開発部門や、製造ラインの機械に精通したエンジニア部門とのやり取りも必要です。社内のあらゆる部署と関わる大規模プロジェクトのマネジメントなので、当然決断は大きいものになります。関係者全員の視点を理解しなければ、判断を見誤ってしまうんです。
多様な視点から会社にとっての最善を考え尽くす仕事に携わったことで、多くの知識を得られ、より会社を俯瞰して見る力が身につきました。この生産戦略グループでの経験が、現在担当している経営企画や予算管理の仕事に役立っていますね。
――では、錢亀さんが思う仕事のやりがいとは?
錢亀:生産戦略設計のプロジェクトマネジメントや、各部署との調整といった動きは、目に見える結果がなかなか現れづらく、骨の折れる仕事です。だからこそ、関わる人たちから「ありがとう」の言葉をもらったときにやりがいを感じます。
全社にとっての最適解を出そうとすると、関わる人の間で意見が対立することが時々あります。そんなとき、間に入って進むべき方向性を整理することが私の仕事。相手の話に耳を傾け、対話を積み重ねることを意識しています。そうした対話の結果、「ありがとう」の声をかけてもらえるときがあるんです。お互いが気持ちよく仕事できたとわかり、全社としても良い方向に進んでいるとき、大きなやりがいを感じますね。
目の前の仕事をいかに面白がれるか
多くの部署を経験した今思う仕事観
――部署が変わる度に一から覚えなければならないことが多かったと思います。意識していたことはありますか?
錢亀: 基本的なことですが、わからないことや興味のあること、疑問に感じたことは何でも先輩に聞いていました。もともと性格的に「そもそもなぜこの仕事があるのか」が気になるタイプで。好奇心で質問していたことも多いです。振り返ると、様々な部署を経験させてもらえたのは、そういった姿勢が評価されたからなのかもしれません。
――錢亀さんは、どんな性格や能力があれば多様な部署で活躍できると考えますか?
錢亀:どんな業務に対しても興味を持てることが大切だと思います。仮に自身が望まない部署に配属されたとしても新しい発見はあるはずで、それに興味を持てれば仕事を楽しむことができるんです。
たとえば2022年に異動した業績管理グループは、各部署から上がってきた売上や利益などの数字を集計し、目標に達しているかを常に考える部署です。数字とにらめっこをする毎日のため、配属当初は困惑の気持ちもありました。でもいざ始めてみると、「自分にはまだまだ知らないことがたくさんある」と思えた。その瞬間が面白いんです。「新しいことに触れる楽しさ」さえ感じられれば、どんな部署でもやりがいを持って働けると思います。
――最後に、錢亀さんがこれから仕事において挑戦していきたいことを教えてください。
錢亀:これまでに携わったことのない分野での業務を通して、新たな経験や学びを蓄積していきたいという思いはベースにあります。しかし、具体的に何かを実現したいとか、この職種でこのポジションにつきたいといった思いは、実は私にはありません。そうではなく、自分のパフォーマンスによって周りを喜ばせることができれば、どんな仕事でもいいんじゃないかと思っているんです。
今までの職種もめぐり合わせでしたし、今後もきっといろいろな部署を異動していくことになると思います。その中で、周囲の期待に応え、役に立つという一本の軸を持ち続ける。そういう仕事への向き合い方を通じて、会社全体やその先の消費者の方に価値を届けることに挑戦したいですね。
※掲載の仕事内容、所属は取材当時のものです。
SCHEDULE
とある1日のスケジュール
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- 08:00
出社・メール確認
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- 10:00
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資料作成に必要な情報を他部署へヒアリング
資料を常に最新の状態に
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- 12:00
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ランチ
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- 13:00
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会議資料のつくり込み
会議参加者に伝わる表現を意識して作成
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- 17:00
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退社
会議直前は遅くまで残業することも…
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