SENIOR INTERVIEW
研究開発から工場開発に多角的な仕事で
広がるものづくり
生産統括部 関西工場 開発グループ
村木 美智子
- 入社1年目
- 新卒で入社後、研究開発部の研究開発技術グループに所属。
畜肉製品の開発を担当する。
- 4年目
- 新商品の開発担当となり、工場での新商品開発の業務を行う。
- 5年目
- 関西工場の開発グループに異動。
ハンバーグ、おにぎりの開発を担当。
- 6年目
- 焼おにぎり10個入のリニューアル、鶏ごぼう天の開発に携わる。
おにぎりラインの梱包方法の改良を、主担当として推進。


情熱を持ち続けるために
「人」の存在が大切だった
――村木さんは、なぜ食品業界に就職しようと思ったのですか?
村木:大学で農学を学んでいたため、生きていくうえで欠かせない「食」に興味がありました。その中でも情熱を持ち続けながら仕事ができそうだと思えたのが食品メーカーだったんです。私自身、料理を人に食べてもらって「おいしい」と言ってもらえることが嬉しかったため、商品が店頭に並び、消費者の元に直接届く商品を開発している会社に絞って就職活動をしていました。
――その中でも、なぜニチレイフーズに入社しようと思ったのでしょうか?
村木:就職先を選ぶポイントのひとつとして、「一緒に働く人」に重点を置いていました。選考が進んだ会社に関しては、OB・OGに会い、会社の長所と短所の両方を聞くようにしていたのですが、その中で、ニチレイフーズの先輩の言葉の端々から「この会社が好きだ」という気持ちが伝わってきて。きっといい会社なのだろうと思い、入社を決めました。
――実際に入社されてから、これまでどんなお仕事をされてきましたか?
村木:入社後、最初の4年間は千葉みなとの研究開発センターで研究開発部に所属し、肉を主原料に使った商品の長期的な開発案件を行っていました。そして入社5年目から現在まで、関西工場の開発グループに所属し、年に2回の商品発売に向けて、畜肉や米飯の生産ラインにおける短期開発案件を手がけています。
――現在在籍している開発グループでは、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか?
村木:工場での開発の仕事は、すでにある商品のアップデートがメインです。品質を高めていくために、まずは営業担当とアップデートの方向性をすり合わせます。工場内の各部署と連携をとりながら、生産性改善のために生産工程を変更したり、味の改善のために配合を変更したりしています。加えて、既存設備での新商品の開発も行っています。


互いに歩み寄れる方法を探り、
いいものづくりを実現していく
――村木さんはなぜ、新しい商品を生み出す研究開発部から現在の工場開発部に異動したのですか?
村木:きっかけは入社4年目。ジューシーさを売りにした業務用ハンバーグの商品化が運よく決まり、新規ラインを立ち上げたときのことでした。当時はコロナ禍のため、工場に2、3ヶ月泊まり込んで立ち上げをしなければならず、唯一それをできる状況にあった私が、このプロジェクトのメイン担当になりました。
新規ラインの立ち上げは、最初はテーブルレベルという手作業で商品をつくるところから始まり、次にミニラインという簡易的なラインで検証。最終的に本番の大ラインに移るという3ステップを踏みます。でも、スケールが大きくなればなるほど、品質が安定せず生産性が悪くなるといった課題が次々と出てきて。その検証もテーブルレベルまで戻って配合変更や条件検討をやり直す必要があり、当時の上司に相談しつつ、本社の担当部署と工場の各部署に何度も話をしに行って、スケジュールをずらしてなんとか立ち上げに至りました。
――大変な状況での立ち上げだったのですね。
村木:そうなんです。このとき、「品質のぶれが大きすぎて困るよ」という話を工場の方からされたのですが、当時の私は工場の品質管理の方法や、ぶれの許容レベルの知識が足りず、その言葉を受けて、どう行動に移せばいいのかわかりませんでした。また、商品を設計するにあたって必要になる利益構造の設計の知識に関しても未熟でした。知識が足りないゆえに会話が成り立たず「共通言語を持たなければ、お互いに歩み寄ることができず、いいものづくりができない」ということを身にしみて感じたんです。
それを機に、工場の現場に立ち、実際にライン上で生産を行う人の動きや考え、思いを自分で体感したほうが、もっと精度の高いものがつくれるのではないかと思うようになりました。それを相談した研究開発部の上司からも「1回工場でしっかり開発の現場を見てきたほうが、戻ってきてから仕事がしやすいよ」と後押ししてもらい、数年間工場へ行きたいと異動希望を出したんです。
――自ら課題に踏み込み、工場開発でのキャリアをスタートされたのですね。その後、実際に働いてみて、どのようなところにやりがいを感じていますか?
村木:工場内で働いていると、ラインで働いてくださっているスタッフさんの顔が見えますし、対面でのやり取りが多くなります。そのため、改良した際に「すごくやりやすくなったよ」「苦労していたから助かった」と、感謝の言葉や改善の結果について直接フィードバックをいただくことができます。小さなことですが、成果を実感できたときにやりがいを感じます。
また、「『本格炒め炒飯®』がおいしかった」など、家族や友達から商品の感想をもらうときも嬉しいですね。6年間ニチレイフーズで働く中で、いろいろな人と繋がり、携わった商品や開発の苦労も知ってきたからこそ、その商品をつくった人の顔がパッと脳裏に浮かぶ。仲間が褒められているようで、とても嬉しくなります。


関係の土台をつくる
コミュニケーションのあり方
――村木さんが、今後チャレンジしてみたいことを教えてください。
村木:商品開発と工場開発の両方を若手のうちに経験させてもらえたので、次は営業に近い商品企画の仕事に挑戦してみたいです。自分がつくった商品で、自分のこだわりを消費者に伝えていきたいですね。いろいろな部署を経験し、双方の状況がわかるようにすることで、部署間で起こりがちなすれ違いが解消され、もっと仕事がしやすくなるはず。部署間で円滑にコミュニケーションが取れることを目指していきたいです。
――そのために、心がけていることはありますか?
村木:関西工場の開発グループメンバーは少人数ですが、工場全体ではパートも含めて400〜500人の従業員がいます。工場のことは工場にずっといる詳しい人に教えてもらい、逆に私は本社の人たちとの繋がりがあるので、工場サイドが聞きづらいことやわからないことを本社に伝えるなど、双方が話しやすいように動いています。
また、相手の話や要望をちゃんと話し終わるまで聞くようにすることも意識しています。自分ばかり話をして意見や依頼を押し付けたりし続けてしまうと、お互いが相手のために何かしてあげたいと思えなくなってしまいますから。みんなが気持ちよく働けるようにするためにも、聞く力を身につけていきたいです。そして、いつも明るいテンションでいて、「いつ話しかけても応じてくれる人」と認識してもらえるように心がけています。
――村木さんにとって、コミュニケーションを潤滑にしていくことが仕事の軸になっているのですね。
村木:そうですね。工場にはさまざまな知見を持つ人がたくさんいて、それが大きな財産でもあると思うんです。せっかく同じ職場にいるのに、顔と名前しか知らないのはもったいない。一度でも話したことがあれば話しやすくなるものですし、相手を知るとその人の仕事のことにも興味を持つことができます。だからこそ、新入社員と開発のベテランなど、話したことがない者同士に共通の話題を振ってみたりして、「違う部署だけど、知り合いがいるから気軽に聞こう」と思える関係の土台づくりを大切にしています。
――最後に就活生へのアドバイスをお願いします。
村木:食品の商品開発をするうえで、料理の知識はあるに越したことはないですが、必要な知識は基本的に入社後に身につきます。それよりも今考えるべきなのは、「自分自身が何をしていきたいか」。私自身、何に興味ややりがいを感じるのかを考え抜いてからニチレイフーズへの入社を決めたので、大変だと思うことがあっても、踏ん張ることができています。じっくり考えて、誰の意見でもなく自分で決めることを大切にしたら、後悔なく働けると思います。
※掲載の仕事内容、所属は取材当時のものです。
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